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薬の改良をしようと思います

なんだか操作がよくわからず一箇所おかしなことになってしまいました…


〈体〉の上に書いてある部分を()で閉じたいのですが、どうにもうまくいきません。


とりあえず投稿します。

どうかご容赦ください

 神くんが私を異世界に送らなかったので目を覚ましても地球の自室のままだった。


 時計を見ると時間は午後の11時、一階からは両親の怒鳴り声が聞こえてくる。

 あまりよくは聞こえないが私のことを話しているのは分かる。


 ああ、嫌だ。聞きたくない。


 私は頭を枕に押し付けて、その上から布団をかぶる。


「じゃ、寝るといいよ」


 神くんの声が頭の中に聞こえてきた。


「君の両親が帰ってきたから、念のために姿消してるんだよね」


 確かにもし万が一両親が私の部屋をのぞいたら、説明に困ることになる。

 会話も心のなかだけでしたほうがよさそうだ。


 で、寝るといいというがそれはさっきまで寝ていた人にかける言葉ではないと思うのだが。

 寝ようにもこれっぽっちも眠くはない。


「いやいや、僕をなんだと思ってんの」


 なんだと思っているって自称(神)くんでしょ。


「それ今頃、言うかね!」


 で、神くん。どうすれば私は眠れるの?


「簡単さ、僕が君の魂を異世界に飛ばせば体はぐっすり眠ることになる」


 なるほど異世界に行くのに私は眠っている必要はなかったというわけか。

 それも初耳である。


 というか神くん大切なことを伝えてなさすぎやしないか。


「ん?」


 ん?じゃないわ!

 姿は見えないがつぶらな瞳をよそおって首をかしげている神くんが想像できる。


「でも、寝てるのは大事なことではあるよ。異世界に行くときの負担で酔いのような感覚をおぼえる場合があるんだけど、寝てるとその負担が軽くなるからね」


 そんな理由があったわけね。

 けれど今はその負担を背負ってでも異世界に行きたい。


 神くんと悠長に話しているが、一階からはどんどん父の怒鳴り声と母のヒステリックな声が大きくなっている。


 聞いているだけで気が滅入る。


「りょうか~い、んじゃいってらっしゃい」





 体に重い何かがのしかかるような感覚で私は異世界に来た。

 酔ったような感じはしないがいつもは眠っているところから起きるがはじめから目が覚めているのは少し不思議な気分だ。


 私は神託スキルをオンにして神くんに話しかける。


「今何時?」


 この世界には時計がない。太陽と月の位置で把握しないといけないのだが、残念ながら私にはそんな高等なことができるわけがない。


「朝の9時だよ、そろそろリコルちゃんが来る時間だからね」


 リコルちゃんが来る?あの子はたしか私の感覚では10時間前に来たばかりである。


「ああそれは一日の長さが違うからね、まあでも深く考えなくていいよ僕のほうでいい感じに調整しとくから」


 リコルちゃんに薬を渡したいのでそこも考慮してくれるないだろうか。


「もちろんだよ、僕もそこまで粗雑じゃないよ」


 知ってるよ。なにかと神くんに私は助けられているのだからそれぐらいわかっている。

 念のためというやつだ。


「ならいいけどさ」


 私は神託スキルをオフにして昨日リコルちゃんの持ってきてくれたものを食べることにした。


 籠を開けると中にはパンとチーズが入っていた。


 げ、やばい。

 乳製品はにおいがきついので食べられない場合が多い。


 私はまずパンを手にとってにおいをかぐ。


 いい匂いだ……


 そう思った自分に驚愕する。

 パンは食べれることが多いがそれでも水を飲みながら小さくして無理やり食べていた。

 食べ物がおいしそうと感じるなんていつ以来だろうか。


 おそる、おそる口に運んで一口食べてみる。


 おいしい…


 あたり前のことだ。でもおいしい、おいしくておいしくてたまらない。


 私は夢中でパンにかじりつく、あまりに夢中で食べたせいでのどに詰まらせたので普段とは全く別の理由で水を飲むことになった。


 ただのパンだ。

 むしろぱさぱさで甘みも全然ないので日本の水準で考えるとまずいものだろう。

 けれども普通に食べられる。

 それだけでこんなにもおいしく感じられる。


 私のルーちゃんのだがそこはきにしないでおこうは胃の存在を主張する。

 まだ食べたいと体が言っている。


 私はチーズを手に取ってにおいをかぐ。

 チーズ特有のにおいは感じられるがそれを不快には感じない。


 私はチーズも食べてみる。

 とても臭みの強い癖のある味だが、食べれないことはない。


 これはあまり好きにはなれなさそうだがそれでも、空腹状態の私はペロリとたいらげる。


「レンさん、こんにちは!」


 リコルちゃんの明るい声が聞こえてきた。


「こんにちは、リコルちゃん」


 私もできるだけ明るい声で答える。


 いや、実際はめちゃくちゃ声は震えていてかすれている声だがそこは気の持ちようだ。


 キーという音でリコルちゃんが入ってきたことがわかるので私も部屋を移動する。


 壁越しにリコルちゃんと会話をして、薬とご飯を交換する。

 リコルちゃんがそれじゃあ帰りますね、というのを呼び止めた。


「はい、なんですか?」


 やばい、もう少しおしゃべりしたいと思ったが何を話していいのか全く分からない。


「く、薬のことなんだけど」


 よし私ナイス。


「薬がどうかしましたか」

「えっと………、そう!改良、改良をしようと思ってさ、なにか意見とかないかな」


 よし、グッジョブだ私。

 これ以上ないほどいい感じだ。


「あの、少し苦いなって思います」

「苦いってどんな風に薬を飲んでるの?」

「レンさんに言われた通りですが…?」


 てっきり薬は一気に水で飲んでいるのかと思ったのだが違うようだ。


 リコルちゃんは少し不安そうにしている。何かダメだったのか考えているようだ。


「ごめんね。リコルちゃんの飲み方が間違っているわけじゃないの、詳しく聞かせてほしいだけなんだ」


 そういうとリコルちゃんはほっとした顔をした。


「えっと、呼吸が苦しいなって思ったら、薬を口に入れて薬が溶けるまでずっとなめるの。そうすると楽になるんだけど、薬が口にある間もなめ終わってからもすっごく苦いの」


 リコルちゃんは味を思い出したのか顔をしかめている。

 すごく苦いといった。さっきは気を使ったのか少しといっていたようだがこの様子だとかなり苦そうだ。


「それなのに今まで文句も言わず偉かったね、ごめんね気づいてあげられなくて」


 この言葉は私の言葉ではなくルーちゃんからの言葉として受け取ってほしい。

 そんな思いはリコルちゃんに伝わるはずはないのだが。


 リコルちゃんは目を点にしていったが、しばらくしたら首を激しく横に振りだした。


「そんなことないです。魔女さんはなんも悪くありません。あ、魔女さんじゃなくてレンさんでした…」


 きっとあわてて呼びなれた魔女さんと呼んだのだろうが私は少しうれしかった。


 話もひと段落付いたので、リコルちゃんにまた明日と言った。


「はい!また明日です」


 そういってリコルちゃんはぴょこんとお辞儀をして私に手を振りながら扉から出ていった。


 あー、かわいい。


 さてそんなかわいいリコルちゃんを苦しめている薬の苦みをどうにかしたいのだが。


 私は自室で本をよけながらウロウロする。

 ちなみに動き回るのは私の考え事をするときの癖のようなものだ。


 そしてやらかした。積まれた本にぶつかって本を倒してしまっのだ。


 とりあえず考えるのを中断して本をわきに避難させることにする。

 そして一冊の本が目に留まった。


 虫型魔獣またはモンスターの生態について。


 これだ!と私の頭にはひらめくものがあった。

読んでくださりありがとうございます。


暗い話はしばらくお休みです。

異世界生活を中心にこれから書かせていただきます。


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