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妄想のメシア  作者: 柊 潤一
救世主
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あつしとの約束

 かなりの時間が経ち、三人はこのまま帰ろうかどうしようかと迷っている時に母親が目を開けた。


「ごめんなさい。だいぶ待たせてしまったと思うけど」


「ええ、いや僕たちは大丈夫なんですが、玲弥君と会えたようですね」


 あつしが言った。


「はい、お陰様で。つい時間を忘れて話し込んでしまいました」


「これでいつでも玲弥君と会えますね。ところでひとつお聞きしたいのですが」


「何でしょう?」


「玲弥君は、あ、えーっと玲弥君の体はどうなっているんですか?」


「玲弥は事故にあった日から病院で意識がないまま寝たきり状態になっているんです。もう五ヶ月位になります。病院の先生もこれ以上は手の施しようがないと言って。でも私はきっと意識を取り戻してくれると信じてずっと待っていました」


「そうだったんですか」


「さっき玲弥にもそのことを言いました。ともかく、あなた達にはなんとお礼を言っていいか分かりません。本当にあの子のことを信じて私の所まで来ていただいて」


「いや、僕達も行きがかり上というか、せっかく始めたゲームなのでどうなるのか最後までやるつもりでした。もしお母さんがいなくて、このゲームが嘘であっても、それはそれでいいのじゃないかとも思ってましたが、お役に立ててよかったです。それじゃ、僕達はそろそろ失礼しようかと思いますので」


「あ、ちょっと待ってください。連絡先を教えていただけないかしら。今日は落ち着かないので後日改めてお礼を申し上げたいと思います」


 センタたちは母親と連絡先を交換しあってタクシーを呼んでもらい、彼女に見送られながら車に乗った。


「お母さんも玲弥君も良かったね」


「うん、不思議なゲームやったけどまさかこんな結末になるとは思えへんかったな。めでたしめでたしや」


「さて、これからどうしよう。センタは何時の電車に乗るんだい」


「決めてないんやけど七時半迄には新幹線に乗ろう思うてる」


「じゃあさ、それまでどっかで遊ばない?」


「それもいいけどまずはご飯だな。どこかで食べよう。それはそうと凪沙さん約束は忘れていないだろうね」


「え?……ああ、大丈夫よ。あの娘にはもう言ってあるから。『いつ会わせてくれるの?』って楽しみにしてたわよ」


「そうか。ならいいんだけどね」


 と言ってあつしは凪沙をじっと見た。


 凪沙は


「なによ」


 と言って顔を赤くしていた。


「ん?どうしたん?」


「いや、何でもないのよ。それよりさ、今度あつしに私の友達を紹介するから四人でどっか行こうよ。どこがいいかな」


「俺、ディズニーに行きたいな。そやけど、そうなると泊りがけになるな」


「とにかくご飯を食べながら相談しよう」


 そして駅に着いた三人は車を降りて付近の店で食事をしながら四人で会うことを相談した。


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