表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒絶草   作者: Outsider
第一章 「虚憎」篇
85/95

八十四話「死街」

2か月ぶりの投稿になります。本当に遅くなって、申し訳ありません……

この2か月、個人的理由ですが身内の不幸やら、これからの事を考えなくてはならずそれに追われる日々ゆえにこのような事態に……

少し関係ない話ですが、私Twitterやってましてリンクをマイページに張ってあるので、良かったらそこで作品に関して何かあれば、質疑応答できます。

Twitterなら、ある程度話しやすいと思いますので、早く続き見たい!、とか言ってくれれば早急に作業できるのでぜひ。趣味垢なので、小説以外も大幅に呟きますが……w

今回で一度、一区切りつき。次回から零華達の元へ戻ります。

次回は今月中に投稿します!


「位置について、よーい……」


「分かってるから、そっちも所定の位置に着いたよね?」


「勿論だとも!」


 ヴェルズ、弘太は事前に打ち合わせた作戦の指示の通りに向かい合ったビルの屋上へと到達する。


(……ディレイブの準備もお願いします。 今回は“データ収集”を行いますので)


(了解)


 弘太は変身アイテムであるナイフ“ティエレットバイフ”の柄の底にある小型のレバーを倒して、モードを切り替えて腰にディレイドライバーを巻き付ける。


(ターゲットの創無と遭遇次第、“記録モード”のディレイブへの変身を。 初めてでこの環境下ですが、今後の開発にも活かせますので我慢をお願いします)


(……分かってる)


 ディレイブは通常モード、戦闘モードとあるが、さらにもう一つ存在する。それが記録モードであり、こちらも重要な役目を担っている。


 文字通りの記録を目的としたモードであるが、他のモードと違い制限時間が設定されていない。しかし、性能は戦闘モードはおろか通常モードの半分以下であるため、「その状態でどれだけ戦えるか」に重点が置かれている。


 それ故の無制限の稼働時間であるが、防御面においては低下していないため安全面においても心配はない。


 心配と言えば記録モードは白神主任の仕業により、通常に比べて動作が遅いことにある。一歩間違えれば大惨事になりかねない。だからこその記録モードであるのだが。


(今回は5分程度で良いです。 2回の戦闘に渡っての戦闘モードでの記録を補完する形ですので)


(……ああ)


 ティエレットバイフのグリップのトリガーを押して、待機音声が流れる。


『Fill in the blanks』


 右手から左手へと回すように渡し、ディレイドライバーの挿入口へと差し込む。


『There's no turning back』


 クラシックの音色であり、どこか物悲しさと湧き上がる怒りを奏でるような待機音が場を支配。一呼吸置いた彼は掛け声と共に姿を変えていく。


「……変身」


 アモリから出現したマシンディノープは一回弘太の周りを回ると、その勢いで宙へと跳び、変形し始めて彼の身体を覆い始める。


「………」


 D-00と連結しメインエンジンであるルリーヴはアモリを介して、ディレイドライバーへと移動。天使ディレイブへと彼は変身を遂げた。


(西幸様)


(あぁ)


 ディレイブのセンサー各位を使用し、街中を隈なく探し始める。


(センサーに反応なし。 数値上でも異常を探知できるレベルではありません)


(だが奴はさっき出現したのは確かだ。 少なくとも我々を盗聴していた)


(その上での結果です。 既に警戒して逃げたか、メルダーと同様の手口で潜伏している可能性があると言えます)


 こちらも変身をしたので、余計に警戒をさせたかもしれないが逆に言えば相手も下手に打って出ないということだ。本当に隙という隙を狙ってくるはずだ。今、隙を最も見せる人物は……




(……なるほどね)


 ヴェルズは対人スナイパーライフルを元支部長室から出てきたギーシュへと向けた。




(……西幸様)


「また何か始めるつもりか……!」


 弘太の制止より早く彼の弾丸の軌道は真っすぐにギーシュ……の近くにある消火器を貫通し、破裂した消火器は勢いよく噴射し宙を舞う。


「――――――――!?」


 突然の事に驚くも、能力者であるため傷を負うことが出来ないことを思い出したギーシュは慎重に避けてその場から離脱した。


「ヴェルズ……!!!」


「荒手だが、これで奴は少なからず何らかのアクションを見せる。 手筈通りに――――――「そういうことじゃない、流石に今のは怒るよ?」


「――――――――いつもの事だろ?」


 無表情を貫いたまま、対物スナイパーライフルへと持ち替えて狙撃ポイントを移動する。


「………」


「報告案件です。 任務が終了次第、第三支部へと報告します」


「……ああ」


 







「……ホント、みんな物騒だな」


 ギーシュはそう愚痴りながら周囲の安全を確認する。幸い、周りに人はいない。それも当然だ。あの時、職員の殆どが会議室にいた。ギーシュだけでは戦力不足と感じた上司が追加戦力の検討をしていた。


 決してギーシュが弱いわけではないが、それでも創無の方に分があり一歩間違えれば被害が出るかもしれないと。

 

 この時、ギーシュは外に出されていた。話の内容を聞かれたくないのだろう。それで恋人のエイリーと食事をしていた、というわけだ。


 自分だけ取り残された理由は奴に会えば分かることだ。奴を倒したら、この街の時が戻るかもその時次第。戻らない場合は……死骸のような街のままだろう。また、自分だけの時間が過ぎる。


「………」


 深呼吸をした彼は、静かに背中に背負ってる布に包まれた刃を右腕の前腕部に装着されている接続装置と連結させて任務を開始した。











「ん~、ん~」


 レオは陽気にヘッドフォンで聴いているヒップホップを鼻歌で歌っている。しかし、警戒心は誰よりも高く。現にレオを追跡している“ネズミ”の動向を探っていた。


(……数は三体。 他の個体は離れたことから、俺以外の元か)


 右手に持った大型銃にエネルギーを込めて、歩を進める。微かの反応に奴らはまだ気付いていない。まだ牙を潜めろ、この銃を突きつけるのは最高に痛めつけられるその瞬間だ。


「……フフッ」


 不敵に笑った彼の取った行動は口笛を吹くことであった。陽気でありながらも確実に注意を惹かせて、こちらの思惑通りに動いてくれる。もう少し……もうすこ――――――――


「……!」


 不意に頭部へと襲い来た数本の針を躱して、その方角へと照準を向ける。


「アッハァ! やっと、出てきたァッ!」











『銃声を確認。 レオ・サルソンが戦闘を開始しました』


「了解」


「……ふぅ」


 目標地点を見つけた弘太は勢いよくジャンプし、建物の屋根を次々と超えて行く。










「ハイハーイ、やっと戦いの始まりだ!」


 ヴェルズはスナイパーライフルを使い、レオが発砲した瞬間にストーキングしていたネズミたちに向かって、弾丸を放った。


(……やっぱり、レオか。 アレだけぶらぶらしてれば当然か。 さて、非常に気分を害している。 面白い事が起きてくれれば良いんだけどなぁ)


 そのまま立ち上がり、ヴェルズはさらに狙撃ポイントを移動する。


(相手も移動してるはずだが……ふむ。 ステルス性は変わらずか)


 冷めきった感情こころに無理やり点火させて、奴の捜索に当たる。


 仮称“タイムキーパー”と呼ぶことにした奴は少なくとも我々を監視している。どんな形であろうと、こちらを見るという穴を開けている以上、その穴は発見できるはずだ。


 レオと弘太も追跡している。ギーシュは同様だが……謝罪も必要か。間違っても自分に非があると思わないが。アレは必要だと思ってやったことであり、自分に過ちなどない。“後悔”するぐらいなら、私はそうする。


 乱れそうになる心を静めて、周りを探る。きっと奴は……。


「……来た来た!」


 弾の装填を終えたヴェルズは迷わず自身が足を付けている床へとトリガーを引き、派手に辺りを爆発させた。










「―――――――あの爆発はヴェルズか」


『はい。 意図は不明ですが、タイムキーパーに対する策かと。 流石にですが』


「……ギーシュ」


「―――――――――見つかったのか?」


「恐らくヴェルズが発見した。 手筈通りに行くが……怪我は?」


「おかげさまで無傷だ……ハァ、気にしてはいない。 行くんだろ?」


「……嗚呼。 遠回りになるが頼む」


 二人はそこで分かれて、共に別のルートへと進む。


(ヴェルズはあの屋上だよな?)


(正確には……現在、屋上から降りて2階ほど下の階です)


(……奴も動く。 ヴェルズが俺たちに合わせれば良い)


(了解しました)


 事実上、ヴェルズを放置しているようなものだが。別段それで良い。むしろ構ってしまった方が支障が出ると言うもの。アイツはそういう存在だ。


『―――――――――屋上に反応あり』


 そこから出てきたのはネズミの群れだ。ヴェルズが行った爆発で警戒し、逃げたのだろう。


(今のうちに―――――――)


 その時だ。この“街が止まった”のは。


「―――――――!?」


 気付いたら、弘太は外に身を出しており地へと落下していた。


「グッ……!」


 身体を丸めて守る態勢に入るが直撃した衝撃は彼の身体にダメージを与えている。さらには視界がクリアにならず、目に直接霧が掛かっているような感覚に囚われる。


(ホワイト……!)


(了解)


 弘太の機械脳とディレイブの複眼をネット接続し、デジタルの空間を頼りに状況を把握する。


「……落ちたな」


「えぇ、無様に」


「文句は後で言え。 タイムキーパーの仕業で間違いないな?」


「はい、時間を操るということは停止もまた出来ることかと。 目の前に前触れもなく無数の敵がいるのも納得出来ます」


 今度は猿のような見た目をした創無がざっと50体を記録している。


(……足止めされたな、D-01を)


(はい、形成を始めます)


 右腕に突き出ている装甲の一部が分離・変形し、一つの大型の剣へと姿を変え。柄の底をディレイドライバーへと接続し、ケーブルで繋がれたD-01は次元エネルギーで満たされていた。


「……ザン」


『Execution』


 D-01に大量の電気が送られ、目映いばかりにバチバチと辺りを散らす。


「―――――――人類の防衛を続行する」


 その声と共に敵の群れへと駆け出した弘太は一振り猿どもへと攻撃する。すると、そのブレードから出力の安定した電流が次元エネルギーに乗って、電撃が空を切る。


 その一撃は敵を貫通し、地面へと直撃。直撃した威力は周囲に響き、創無どもを蹴散らしていく。


(6体の消滅を確認。 D-01の持続時間は残り3分です)


「……!」


 ディレイブの反応速度が鈍いため、要所要所を避けつつもディレイブの装甲で受け止める場面が暫し見受けられた。


(直撃箇所の破損状況データ取得中、エネルギー残量に余裕あり。 出力を90%に落とします)


 D-01の次元エネルギーが若干抑えられ、全身の機能もダウンしたが。その代わりに現在疑似的に可視化しているデジタル空間の補助と敵の行動パターンの予測にパワーを回すことで戦闘の維持を続けている。


(後方の猿型創無3体の口からエネルギーを探知、近くの建物からも同様に反応を確認)


(了解)


 重さを確かめるようにD-01を両手で構え、呼吸を整えて足を踏み揃えて跳躍。それに対応した猿どもは口から体液に相当するエネルギーの塊を放射。ディレイブに直撃するも、そのアーマーに微塵たりとも傷と認められる損傷を一切受けていなかった。


「……!!!」


 雷を帯びた一撃は創無に慈悲もなく抉り続ける。余波は周囲の創無を吹き飛ばし、刃が地面へ到達する頃にはコンクリートが無くなり、茶色の地面が代わりに露出する。


『……来ます』


 見える建物全てから、先ほどと同じ猿型の創無がお出迎えをしてくれている。


「ハァ……ハァ……」


『5分を既に過ぎています。 データとしては十分ですので、変身解除を』


「あぁ……」


 ディレイドライバーを外して、マシンディノープは弘太から離れてバイクモードへと戻っていく。


「ふぅ……予定変更だ。 雑魚狩りを優先する」


『200体です。 長期戦が予想されます』


 上等だ。疲れた身体の準備運動としては最適かもしれない。


 ヘルメットを被り、マシンディノープへと乗り込みエンジンを吹かす。


「………」


 足を地面から離すと同時にマシンは前進し、その速度を上げていく。吹き抜けるように疾走していく彼は後を三人に託す。




 






「……ここか」


 爆発のあったビルのヴェルズが落ちたと思われる階のオフィスまで到達したギーシュは慎重に歩を進め、敵を警戒する。


「……」


 酷く散乱している。窓ガラスは割れ、デスクは屑同然と化して中心に大きく出来た穴が何かあった事を示している。


(――――――ホントに全ての人を地下シェルターに移して正解だな)


 接続装置にさらに次元エネルギーを送り込み、少しずつ刃に注入し攻撃態勢に移行し、“彼”を待つ。


「……今更、何をしている。 直接会わなくても、あの時。 お前を微かに感じた。 俺が目的ならコソコソしなくて良いだろ?」


 来いよ。いつでも殺す準備は出来てる。楽しみだよ。嗚呼、楽しみだよ。だから……


「……!」


 正面から来る銃弾が横に通過した瞬間が殺し合いの合図であった。


 酷く汚れきった黒のマチェットがギーシュに振り下ろされる。


「遂に、遂にだ……!」


 その姿は創無特有の黒ではなく、進化した者の証である色が付き、音を発せる上位種。橙色と緑色に包まれた服のようなものを着る“怪人”はギーシュをそのまま切り殺そうとするが、右腕に装着された刃がそうはさせてくれなかった。


「やっと……やっとだ! エイリー! また会えるよ! あぁ、もう少し……もう少しで全てが……!」


 先ほどまで神妙な面の男の顔が一変して、狂気を孕んだ笑みを浮かべる顔は恐怖そのものだ。


 刃に注入されるエネルギーの量は増え、血のようにドロドロと鳴らしながら流れていき、振動し始めたそれはチェーンソーにも見える。


「早く……! 死んで……! くれよ……!!」


 無軌道に揺れる刃は怪人を押すも、怪人はその異様さに後退。配下のネズミどもを寄越してきた。


「なぁなぁ、邪魔なんだよ……!!!」


 敵を倒すという行為には見えない行動をしている彼は、ただひたすらに殺しをしている。向かってくる化物をひたすらに切断して、ミンチにして、蹴り潰して。


「こんな奴等、いらねえだろ!? なぁ、なぁ。 早く……続きを」


 怪人は逃げようとするも……。


「もーらい!」


 背中に対人スナイパーライフルの弾が至近距離が直撃。しかし、致命傷とまでいかないものであるが身動きが取れなかった。


「ハッハァ……!」


 マチェットで辛うじて防いだものの、前方には仇を前に殺意むき出しのやばい奴に、後方にはその場に似つかわしくない笑顔を見せるマッドサイエンティストだ。


「……!!!」

 

 怪人は、タイムキーパーは何かアクションを起こそうとした瞬間に目の前から姿を消し、気付けばお互いがお互いを攻撃しようとする瞬間へと迎えていた。


「「……!?」」


 ヴェルズがギーシュの腹を蹴り、事を抑えて状況を確認する。


「おい、ギーシュ。 奴はまだ時間操作を行える。 そうだな?」


「……あぁ、その通りだ」


「時間が止まったという“環境”」


「……!!―――――――了解」


「それだけに集中しろ」


 意識を殺すことから、“慣れる”ことへと移行していく。体感した、ならもう一度受ける今なら……!


「そういうこったぁ!」


 ドアを蹴破って侵入してきたレオはすぐさまステップを刻みながら、オフィス中を無差別に射撃していく。


「あのバカッ……!?」


「ッ!!!」


 瓦礫の後ろに隠れるも、いくつか貫通しこの階はボロボロだ。


「おお、崩れるねぇ!」


(……下だ!)


 ヴェルズはスナイパーライフルで床に問答無用で大穴を開けて、その中へ自ら身を投げ出す。


「……そうか……!」


 ギーシュもその穴へ飛び込んでいく。二人とも何かに気付いた様子だ。


「――――――俺も準備だな」


 レオも大型銃に緑の濁り切ったエネルギーを送り込んだのちに、左手から次元エネルギーを漏れ出させて下へ落ちていく。








(大体、この辺……!)


 落ちた先の階は部屋がいくつも見受けられる通路だ。どうやら、各部屋のどこかに逃げ込んだか……。


「罠かなぁ」


 スナイパーライフルを手に持ちながらも、構えることなく進んでいくがそのタイミングでギーシュ、レオも落ちてきた。


「戦場は続いてる。 分かってるなら、意図通りに動け」


「ハイハイ……」


「ハァ……落ち着いて行く」


 さっきは殺意に支配されていたが、今は仕事に集中できる。復讐は後だ、奴を止めることだけを考えればいい。


「とりあえず、あの部屋はなしだ」


 レオは手前に部屋の壁ごと大型銃で全体を破壊していき、見えるのは奴の呼び寄せた創無の無残な姿だけであった。


「………」


「……感覚としてはここら辺と奥は居ないな。 よーしッ!」


 どこからともなく出してきたグレネードを華麗に投げ込んで爆散。ビルの一部が完全に消し飛び、大きな空洞となっていた。


「フォッフォー……!!! やっぱ、こうでないよねぇ!!!!!」


 絶対に常人ではないヴェルズは意気揚々とタイムキーパーが居ると思われる地点へと走って行く。


 だがその時、時間が止める現象がまたしても発動しタイムキーパーを残して全てが停止した。


「………」


 ヴェルズのスナイパーライフルを奪い取り、隅へと投げ捨て手にしたマチェットでヴェルズの頬に軽い傷を付けて余裕を見せているが、それも時間の問題であった。


「……!?」


 微かに動いた。確かに今、動いたのだ。今すぐに彼は殺さなければと感じ、マチェットを首元へ振るが……その攻撃は外からの爆発音によって、制止させられることになった。


「―――――――!!!」







 空へと向けたD-02を下ろし、弘太は状況を確認する。


「……時間停止、だよな?」


「はい。 二度の経験により、環境適応を完了しました」








「――――――――なぁ、これで逃げられないよな?」


 タイムキーパーの身体に抜け出せないほどの刃が突き刺さり、それがチェーンソーのように身体を蝕んでいく。


「……オ、マ、エ……!」


 マチェットが右腕に突き刺さるが、彼は気にしてない様子で刃で傷口を抉り続ける。


「早く……死ねぇ!!!!!」


 その言葉と同時にレオの放つ光線がタイムキーパーの腕を消滅、ついでのように顔面に蹴りが入りとても反撃できるような態勢ではなかった。


「ハッ、ハァ……もう終わりかな?」


 ヴェルズの掌に込めたエネルギーの球はタイムキーパーの頭部ごとぶち抜き、ギーシュの刃がその身体を真っ二つに引き裂いてしまった。


「―――――――ふぅ! 終わったねぇ、ホントに!」


「……こいつは」


「手ごたえがないのは、劣化コピーだからだろうね。 類似個体だけど行動パターンも単純と呼べるし、それ故に罠を張れるエリアで戦おうとしていたみたい」


「………」


「レオ、終わったけど目的あるんだろ?」


「ああ、西幸にだ。 追加の仕事がないなら、今済ませる」


 レオはビルの空いた穴から、颯爽と飛び降りて弘太の元へ向かい、そこには二人だけが取り残された。


「……さっきに行っててくれ」


「――――――――ああ」


 立ち去る男に目もくれず目の前の消えゆく敵の残骸をじっと見つめる。


「………」


 拳を握りしめて、ただ一言。言葉を放つ。


「俺たちの時間はいつ動くんだろうな、エイリー」


 15年と言う歳月が残した爪痕は静かにこの街を傷付け続けた。


 
















今回は設定と言うより、作品やキャラに対する私の考え方について。

今までの話を見れば、分かりますが私は基本的に登場させるキャラは必ず出番を用意させます。

そして、やりたいシナリオをやる為に予想斜め上の展開になる思いますが、それらをやる上で意味のない展開はやらないと考えています。

どの設定も後で何らかの形でそのキャラにとって、とても大事な要素であると断言します。

弘太、雅哉、柳のチームも同じです。

正直に言えば、この三人がチームを組んだからこそ一章の話は成り立ちます。

チームだからこその関係を、仲が良くない彼等だからこそ他の誰にも築けないチームを作っていきます。

この三人は仕事、憎しみと言う共通点を意識して描くようにしてます。

最後に。



100話までの話で重要なのは、弘太と眞太郎です。

彼らを見守ってあげてください。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ