表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒絶草   作者: Outsider
第一章 「虚憎」篇
84/95

八十三話「視会」

今回は遅くなって本当に申し訳ございません。

PCに問題が起き、修理に出していたのでしばらく書けていなかったのです。言い訳になりますが、そういった事情で今月で2年目だというのに例によって今回も短めです。

時間は掛けますが、必ず更新して完結させるので意地でも失踪しません。

お待たせしました。83話をどうぞ。


「奴は我々の事を認知どころか隠し撮りまでしたきたぞ。 ここの管理人としてはどういうお考えで?」


「対策を練ろうにも、既に知られている可能性も否定できない。 しかし、防戦だけでは倒すのはまた不可能だ……」


 今もまた別の手段で監視されているのかもしれない。だが今ここでやるべきことは攻撃と言う選択肢だろう。


「レオは敵の策を潰すために外に出たんだろう? なら、我々は奴を倒す策を練ればいい」


「……俺は別行動で奇襲を掛けたい。 ダメか?」


 弘太からの提案にヴェルズとギーシュはその方向で行くことを決め、承諾した。正直、彼等は不安を抱いていた。


 似たような危機を何度か迎えてはいたが、今度は時間を停止させる創無。前例を見ないソレを相手にするにはあまりに未知数であり、最悪な事態を招く恐れもあるためである。


 一歩でも間違えた道を辿れば、今度は何が起こるのか検討が付かない。次は“世界”を終わらせるかもしれない、と。


「……よし、だいたいこんなものですか。 では解散とします。 私はもう少しこの部屋で待機します」


 追い出されるように弘太とヴェルズは部屋を後にし、ギーシュ一人が椅子に座り天井を見つめ感傷に浸っていた。


「………」


 エイリー、今の僕に……君を救えるだけの力があるだろうか。














___________________________________


「僕にどうしろと……?」


「言った通りだ。 ヴィオと遭遇した創無との対話を試みるための手伝いをしてほしい」


「えーと、非常に言いづらい事なんだけど。 僕さ、確かに研究を専門にしているよ。 でもね、人外との交渉、対話、和解なんてのは正直に言って範囲外だよ。 そもそもね、そんなものを糧に生きている奴は世界の何処にもいないよ?」


「そんなことは尺も承知だ。 だからエラマ、お前が第一号になるんだ」


「………」


 あぁ、またしても面倒この上ない展開だ。非常に、非常に気分が乗らない。


 分析や解読ならお手の物さ、いくらでも引き受ける。しかし、それが別の方向へと行くなら話は別だ。


(僕に懐柔の手伝いをしろとねぇ……)


「せっかくの良い機会ですよ! エラマ先生ならこの仕事をより良いもの―――――――」


 パドの口を塞ぎながら、エラマはボスに返事を返した。


「すまないが、他を当たってくれ。 流石にこの案件は私には荷が重すぎる」


「そこをなんとかなぁ」


 ヴィオはそう軽口を叩きながら、出されたコーヒーを啜る。相も変わらずフーフーしながら熱そうに飲んでいる。しかも苦い顔でだ。


 そんな彼に対して、エラマは目を細めながら面倒そうに答える。


「いや……な。 別にヴィオを助けたい気持ちは……ないなぁ。 素直にこの案件を僕に押し付けようとしてるでしょ?」


「えー……全く以てその通りです」


「それはこの男だけだ。 私は全面協力のもとに君に加わってほしいんだ」


「ホントに全面協力?」


「この男を含めていない」


「分かった。 協力しよう」


「……え?」


  ここ最近、と言いたいが昔からこの扱いは何なのだろうか。確かに真面目に働く時は五分五分だ。だがここまでの扱いに陥ることをしたか……?


「さて、協力を承諾していただけたところで。 本題に入ろうか」


 ……? お前は何を言っている。これが本題でないなら、俺に他の心当たりはないぞ。


「ヴィオの怪人態についてだね。 資料には目を通してあるよ、前にも話を聞いたけど調子はどうだい?」


「―――――――ああ! 俺か、変わらずだ。 ただ、自分で変身するタイミングは掴めた気がするんだが」


 しばらく、俺たちは話し合った。そして、まず問題点が浮かび上がった。


「変身した状態では、自身の意志では動けない……か。 確かにそれはなぁ、戦闘後は?」


「いつもは周りに敵がいないからか、そのまま変身解除をしてくれる」


「その周りに人が居た状況にまだ遭遇してないと?」


 そう、だからこその問題点だ。変身を自らの意志で出来ても、その先は全くの未知数である。何らかの形で一般人が居合わせていた場合、負傷はおろか死亡させかねない展開になることは絶対にあってはならない。


 しかし、話に聞いたそのクローズとの対話を行う為にはこちらも相応の力がなくては話にならない。


 最低の条件として、クローズと同等かアレに対抗しうる戦力……ヴィオの怪人態が適任であり、力のぶつかり合いでは勝負が付かないと判断させてどうにか話し合いに持ち込むという、手順は簡単だがそれを完了させるにはあまりに道のりが長かった。


「なら、どうする? 別の方法でアプローチを取るか?」


「それもそうだけど、人間の価値観で通用しない創無に対して有効な手立てか……」


「えーと、少し良いですか?」


 そこでパドが割り込んできた。珍しい事ではない、彼は何かあるごとにちょくちょく口を挟む。エラマの仕事でもそうだ。役立ったことは数えるほどでしかないが。


「あっ、あぁ。 一応、構わない」


「思ったんですけど。 なんでそのクローズって創無は何故、人の姿を選んだんですか?」


「……何でなんだろうな」


「――――――――実際に戦って、会話した俺から意見させてもらえば……あの姿自体に深い意味はないように思えた。 人間の姿になる理由がもっとこう……なんて言えば」


「あぁ。 分かったから、今は良い。 とりあえず、現段階で彼に交渉すら持ち込むのは不可能だ」







「そうなの?」


 その声と共に現れたライは休暇を終えて、自警団本部にいなかったボスを探してここに辿り着いてしまったのであった。
















「ほーらほら! 良い子だね~!」


「ブッ、ブッ」


 新しく誕生した我が子を抱きかかえてニコニコ笑うパトリックは妻のリアと今後について話していた。


「ねぇ、仕事はいつからなの?」


「あと三日後かな。 流石にヴィオたちにも顔を出さないと。 ライノルも自慢するし」


「ねぇねぇ、そういえば最近ここら辺で変な噂を聞くんだけどさ」


 パトリック・メイベーもまた別の事件に巻き込まれようとしていた。それは現代の弘太たち……いや、彼等と別の物語を辿っていく子ども達の始まりであった。


























 ディレイブ計画のシギンスについての解説ですが、今回は余裕がないためになしにさせていただきます。本当にすいません。

 その代わりではないですが、100話とその前の数話は恐らく文字数が多くなります。100話で決めた展開をやる都合ですね。平均4,000字か5000字を見込んでいます。

 設定上、バンバン新キャラ出ますがシナリオの大筋に支障は出ないので、そこは問題ないです。

 

 最後に。この作品、特に1章は過去サイドではヴィオ・パトリック・ライ。

 現代サイドは弘太・雅哉・柳を明確に主人公として認識しています。

 話の都合上、ヴィオと弘太の視点がメインとなっておりますが。残り4人も扱いとしては二人と変わりありません。

 話が長くなりましたね。また次回までお会いしましょう!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ