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37話
翔side……
学校祭が終わってからすぐ、学校を通じて政府からある通達が出た。
……学校外でもその時と場合に応じて魔法の使用を許可する……ということらしい。
これで事実上、魔導士はほぼ自由に魔法を使用できるわけだ。
そしてローズの言ったとおり、一般人にとって俺らの魔法は、俺らの存在は、諸刃の剣のなってしまった。
一月経ち、秋もそろそろ終わろうとしている。
そうして時間が経つにつれ、俺達魔導士は孤立していくのだ。
さらには"ノワール"への対策という名目で、実戦練習が増やされた。
愛とそのことについて話し、愛も学校や政府に対して不信感を持っていることがわかったが、相談の結果としてとりあえずは学校にこのままいることに。
今の俺達では魔法があるとは言え、自力で生活していくとなると難しい面があるからだ。
俺と愛は警戒を強め、図書室にある資料を使って知識を入れることにした。