18話
翌日。
昨日話した通り、私は生徒会と図書を兼任することに。
生徒会では先生と話した結果、先輩が生徒会長、私が副生徒会長となった。
放課後……
明ちゃんと一緒に図書室で返却棚にある本を図書室の元あった場所に戻す作業をする。
私は明ちゃんに空属性の魔法を使うと作業がしやすくなることを伝え、2人で仕事をした。
いつも大体図書室には萩田先輩の姿があり、それだけで私は安心していられる。
それからしばらくして、7月。
図書室にて。
「ねえ、愛」
「何?明ちゃん」
明ちゃんはいつのまにか私のことを呼び捨てで呼んでいた。
「私ねー、好きな人がいるんだー」
「そうなの?」
「そう。石岡優くん。優くんのことが好きなの!」
「告白とかはしないの?」
「まだできない!それでさ、愛。私のこと応援してよ」
「うん、いいよ」
「本当!?やったー!」
「でも、私、どうすればいいの?」
「うーん……」
「と、とりあえず恋愛関係の本とか、探してみるね」
探してみると、おまじない系の本が見つかる。
「これ、どうかな?効くかわからないけど……」
「わあ!ありがとう、愛!」
それから私は明ちゃんの恋のおまじないだったり、相談に乗ったりした。
数週間後……
誰もいない教室に私と明ちゃんがいる。
明ちゃんが突然切り出した。
「愛。私……優くんに告白してくる!」
「……うん。頑張って!」
明ちゃんはおまじないをしたり、私に相談したことによって急激に自信をつけたようだった。
そして数分後。
「愛」
「……どうだった?」
「フラれちゃった。……あんなに頑張ったのにな」
と言うと、明ちゃんは泣き出してしまう。
「……よしよし。明ちゃんは頑張ったよ」
私は明ちゃんの頭を撫でて、慰めた。
「優くんね……好きな人がいるんだって、言ったの」
「うん」
「その人にね、告白、するんだって、言ったの」
「そっか」
明ちゃんはしゃくりあげながら、一生懸命に話してくれる。
「私、その人のこと、許せない。許さない。優くんと、私を、邪魔したんだもの」
「え……?」
「だって、だって……好きなんだもん」
「……うん」
それからも明ちゃんは数分間、泣き続けた。
私は嫌な予感がしていたが、どうすることもできない。