後悔の恋人
私と付き合ったこと
後悔してますか?
君が裸足で駆けてゆくのを遠くで見守りながら
君が花畑に見えなくなるところを
僕は死にゆく人を見るように見つめるんだ
君が裸足で駆けてゆくその先に
僕の未来はあるのかい?
君が裸足で駆けてゆくその先に
君の未来はあるのかい?
春にこの曲は聴きたくなかった。
せっかくのぽかぽか陽気に、心がじとっとなる。
春にこの曲の歌詞は向いていない。
そのことには彼らも気づいていたけれど、事務所の関係でリリースが4月になったのだ。
「春なのになー…雨っぽい。梅雨っぽい。湿っぽい…でも、良い曲…」
「ただいまー」
春だから、春っぽいワンピースを着て、近くのスーパーまで歩いて買い物に行ってきた。
買ったものは白菜と牛乳と鶏肉とにんじんとじゃがいもと玉ねぎ。
今日の夜ごはんはシチューにしようと思う。
「はかどってる?」
「ん~まぁまぁかな」
「今日はシチューだよ」
「まじで?やったー」
私の彼氏の恭介はシチューが好物。
煮詰まって機嫌があまり良くないときは、子どもをあやすように好物を作ってあげる。
そしたら恭介も子どもみたいに、ころっと機嫌を直してニコニコしてくれる。