表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Memorial Day  作者: たま
2/2

2・Sunny Rain Day

今日は生憎の雨模様

やっぱりお出かけは止めにするわ

だって貴方を困らせてしまうもの


もう、すぐそこに

春は近付いている

だから私は貴方から卒業しなくちゃいけないと思うのよ

ねぇ、私が貴方のために最後に泣いたのは

いつだったかな?


日が経つにつれ感じていた

薄れる感情を、、、

貴方のことを大好きだった時間がなくなりそうで怖いの

今も、きっと明日も

貴方から卒業する時なのかもしれない


今日をお出かけに選んだ理由

それは本当に寂しくなっただけ?

、、、いいえ、違うの

本当はさようならをするため


心のどこかで貴方に頼っていたのかもしれない

存在さえ曖昧なこの感情の中で

でも、薄れてゆく感情に気付いてしまった

大人になってきてるんだ、と気付いたの


貴方のカレンダーはあの時のまま、

時を刻んではいないけれど

私のカレンダーはこれからも

ゆっくりと心に傷や癒し痛み優しさ

沢山の思い出を残しながら刻んでゆくだろう

私のカレンダーまで自分で止めてしまってはいけない

そう、気付いたの


薄れるこの感情に

成長を感じてしまった

貴方はもう届かない場所に行ってしまっていることを

暦を歩みゆくうちに気付いてしまった


今日はあいにくの雨模様

出かけないで正解

最後の最後で貴方を困らせたくなんてないもの

、、、やっぱり、嘘

少しは困らせて私のことを忘れないようにしちゃいたいわ


忘れなくていい

この痛みも思い出も

それでも前に進むには

私は貴方から卒業しなくてはいけないの


生憎の雨で踏ん切りがついたの

せっかくのよそ行きの格好も

大胆に脱いで洗濯機に放り込む


それはまるで

過去と現在(いま)と未来を繋ぐ線のように弧を描いた

空中に1本の線を、、、

私の瞼の裏に残像を残すように、、、


いままで支えてくれて

ありがとう

忘れないわ、絶対に


今日は貴方と最初に出かけた日

そして今日は貴方から私が卒業する、

そう、卒業式


桜はまだ咲きそうにないけれど

揺れた記憶の枝に

貴方の笑顔が綺麗な桜と重なった


ひらり

ひらり

落ちたのは私の初恋

雨に打たれて

湿らせた花弁は少し悲しそうに


嗚呼、

このタイミングで晴れてしまったわ

神様も天の邪鬼なのね、


晴れのち雨、、、

あたしは大丈夫よ

ただ少し大人になったの


-------------------------------


忘れたくなんてないけど

忘れたいなんて恋愛、、、

矛盾していても辿り着く先にいる相手が同じなら

そんな思いがあったりなかったり


曖昧な言葉で終わってしまうのも恋愛の中では当たり前、、、


綺麗に笑う貴方は素敵でした、、、

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ