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第10話 王国の評価と少し騒がしい日常

第10話です。


王国の視察団がエルドラを訪れ、

この街の発展はついに王国の目にも留まりました。


食料自給、資源生産、商業、教育。


辺境とは思えないほど整ったこの街を見て、

王国はどのような判断を下すのでしょうか。


そしてアルクの立場も、

少しずつ変わり始めます。


それでは第10話をお楽しみください。

エルドラ。


辺境だったこの土地は、今や完全に都市へと変わり始めていた。


人口は三百五十人。


街道には馬車が並び、

市場には商人の声が響く。


「……本当に街だな」


俺――アルクは広場を見ながら呟いた。


隣ではリナが腕を組んでいる。


「だから言ったでしょ」


「精神的支柱だって」


「まだ言うか」


その時。


後ろから声がした。


「アルク」


振り向く。


エリシアだった。


王国監察官。


銀髪の若い貴族。


「報告書を書いたわ」


「どうだった?」


エリシアは少し考えて言う。


「結論から言う」


「この街は――」


街を見渡す。


井戸。

畑。

石橋。

ガラス窓。


子供たちが走り回っている。


そして言った。


「王国でもトップクラスの生活水準」


リナが目を丸くする。


「え?」


セリナが笑う。


「だろ?」


エリシアは真剣な顔になる。


「ただし問題もある」


「?」


「発展速度が異常」


まあそうだろう。


「普通は都市になるまで数十年」


「エルドラは数ヶ月」


沈黙。


そしてエリシアは言った。


「だから王国は」


「この街を正式に認める」


リナが叫ぶ。


「ほんと!?」


「ええ」


つまり。


エルドラは


正式な都市


になった。


その時だった。


広場で歓声が上がる。


商人たちだ。


「都市認定だ!」


「すげえ!」


「これで税も安定だ!」


街は一気に盛り上がる。


その様子を見てエリシアが言う。


「アルク」


「ん?」


「あなたは領主になる資格がある」


「……え」


予想外だった。


「俺が?」


「ええ」


エリシアは真剣だ。


「この街を作ったのはあなた」


「統治する権利もある」


リナが飛び跳ねる。


「アルク領主!」


セリナが笑う。


「似合わないな」


俺は頭をかく。


「考えとく」


その時。


広場の噴水の近くで。


ツルッ。


リナが滑る。


「きゃ!」


俺が反射的に掴む。


また抱き止める形。


沈黙。


リナ真っ赤。


エリシア固まる。


セリナニヤニヤ。


リナ小声。


「……ありがと」


その様子を見てエリシアが言う。


「アルク」


「ん?」


「人気ね」


「いや事故ばっかり」


セリナが笑う。


「モテてるのは事実だ」


その時。


王都。


冒険者ギルド。


あるパーティーが酒場にいた。


「聞いたか?」


「エルドラ」


「都市認定されたらしい」


リーダーが笑う。


「嘘だろ」


「錬金術師が作った街らしい」


「名前は?」


答え。


「アルク」


沈黙。


「……」


元仲間たちは顔を見合わせる。


一人が呟いた。


「俺たち」


「とんでもない奴追い出したんじゃ……」


その瞬間。


全員の顔が青くなった。


そして。


エルドラ。


夜。


温泉。


湯気の中。


リナが言う。


「アルク」


「ん?」


「ここ」


街を見る。


灯り。


人。


笑い声。


「すごい街になったね」


俺は少しだけ笑った。


「まだ始まりだけどな」


この都市は。


まだまだ大きくなる。


そして。


俺を追放した奴らはまだ知らない。


自分たちがどれだけの存在を手放したのか。


第10話を読んでいただきありがとうございました!


今回は

•エルドラの都市認定

•王国による正式評価

•アルクの立場の変化


という、物語の大きな節目となる回でした。


最初はただの辺境の拠点だった場所が、

ついに「都市」として認められるところまで発展しました。


アルクの錬金術によって

•食料

•資源

•商業

•インフラ


といったものが揃い、

エルドラは普通の街とは違う形で成長しています。


そして王都では、

アルクを追放した元パーティーにも少しずつ噂が届き始めました。


次回からは

•貴族たちの動き

•エルドラへの投資

•そして元パーティーとの再会の予感


など、物語がさらに大きく動いていきます。


もし少しでも面白いと思っていただけたら、

ブックマークや評価、感想などいただけるととても励みになります!


それではまた次回。

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