輪廻
ここは【武】が全ての世界。魔法なんてないが摩訶不思議な事は日常茶飯事。さてー
「ふぁー、【ピッピ】次の村はどこだ?」
「もうすぐ、ってか着いたピ」
なんとも廃墟のような村、ここには何があるのか?
「【モルガン】はここだろ?」
「そうだっピ! 【ファフナー】マジでモルガンを?」
「ああ、やつは裏切り者だからな……」
ファフナーという男はケツアゴで、ピッピというのは鳥だ。鳥が喋っている。そこへ大きな剣を持った大男が現れた。モルガンだ。
「ようファフナー、俺を殺しにきたか?」
「まぁな」
「ぶっはは、冗談言うなよ! 俺達【輪廻剣士】の中で剣を持っていない落ちこぼれのお前が、輪廻剣士全員を殺した俺に勝てると?」
「あぁ」
「調子にのるなぁ!」
モルガンは大剣を横スイングでファフナーへ向けて振り回した! それをジャンプでかわすファフナー。
「バカ」……ピ。とピッピが言った。輪廻剣士は大剣を振るうことで大きな遠心力を味方にする。つまり!
「くらえ!」
モルガンの回し蹴り!
ドンガラガッシャン! ファフナーは民家に刺さるように飛ばされていった!
「時を戻すピ」と、ピッピが言うと?
「ふぁー、ピッピ次の村はどこだ?」
「ここだピ。ファフナーまたモルガンに殺られたピ」
「マジかー」しょぼーん。
「ようファフナー、俺を殺しにきたか?」
「ああ、俺は【もう】負けない」
「はっ! 知ったような口を! 喰らえ!」
モルガンは大剣を振るう。
「なせだ!?」
ファフナー避けない。
「まぁ、いい。粉微塵にしてやるぜ!」
ファフナーケツアゴを大剣の軌道上に構える。
「は?」
モルガンは意味不明だったが、もう大剣を止められない。
バリーン!
なんと、ケツアゴで大剣を粉砕した!
「なんだとー!?」ガビーン。
「このケツアゴが、俺の輪廻剣だ!」
「ば、バカが! こうなったら【輪廻闘士】になるだけだぜ!」
「気をつけろっピ。モルガンの大剣を振るう力で格闘技を仕掛けてくるっピ」
「それが……」
「くらえ! 右ストレートぉ!!」ガチーン!
「……俺の得意なグランドさ」
「ば、バカな……。ケツアゴで俺の腹へカウンター……だ、と?」バタッ。モルガンは気絶した。
「なんだ。弱いな。殺された剣士達はピッピの【輪廻券】で転生してる。安心しろ」
完。