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プロローグ
はじまるよー
夏休み開け。
その日は、いつもと変わらない風景が目前に広がっていた。
夏らしく嫌になるくらいの猛暑の中、いつもと変わらない日常がそこには在った。
退屈過ぎる授業、シャーペンの芯をカチカチと鳴らすだけの時間。これもまた、いつもと変わらない。
そして、俺はまたいつもと変わらず教師の懸命な制止を無視して屋上へとエスケープする。
ふと、空を見上げればそこには珍しく大きな入道雲が悠々と流れていた。
食い慣れたメロンパンを片手に持ち、ぼんやりと空を見上げるのも乙だ。
そしていつもと変わらずフェンスに寄りかかった。
「あ、プリン持ってくんの忘れてた」
それが、俺のこの世界での最後の言葉となった。
なんとなく書いたものなので温かい目でみて下さい。