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異世界転生から始まる僕の学園物語  作者: 柏木ゆずき
第1章
4/10

第4話~学園都市②~

 そこには街があった。



 まず目に付くのは人の数の多さだ。

道路はコンビニ2軒は軽く越えるぐらいの大きさで馬車がゆっくりと往来している。

 道の両脇には出店だろうか?よくわからない形をした揚げ物や変わった色の物体とか


 オレンジのようなものなどかいろいろと売っている。



「こっちだ」



 僕はセレナさんに連れられてある大きな建物に入った。



 建物はかなり大きく人も多い。

 街の道路よりも綺麗で身なりもきちんとした人が多いのが印象的だ。

 カウンターらしきものに迷わず1直線に歩く彼女を追うと。



「おやおや……?サンクワード帝国第2皇女様がこちらに何のようですかなぁ~??」


 といかにもチンピラみたいに声をかけられる。



「そこにいる貧相な奴は……?皇女ともあろう方が迷子のお世話でしょうか?」


 そいつはチンピラに見えるものの黒のローブを着て真新しいそうな鎧を着けていて、明らかにただのチンピラには見えない。

 顔は童顔なのだが高身長であまりにも顔が合わなさ過ぎて思わず笑いそうになる。




「ガドル殿……学園都市内権力の横暴を避けるため領地内で王も貴族も賓客でない限りはみな1様の身分とする……わからないわけではないでしょう?まさかダラス国の王子がそのような事も知らないと?」



セレス(……と読んでいいのだろうか?)は額に青筋を浮かべながら皮肉を返す。



 さっき城門でその王族の権利使ってじゃないですか……というツッコミは心にしまう。




「ふふふ……ふはははは……知っておりましたよ。あまりにその男が貧相でどういうお関係が気になっただけですよ……」




 ガドルは首をわざとらしく横にふると「それではまた…」と通り過ぎる。

 途中彼が横目で睨んできた。

 彼の目は明らかに何かを憎んでいる目だった。



「巻き込んで悪かったな……。昔からサンクワード帝国とダラス国は仲が悪くてな……」


 と言うと目を伏せる。



「皇女なのか……?」


 彼女は少し寂しそうに



「あぁそうだ私はサンクワード帝国第2皇女サンクワード・ウォン・セレスティーナだ……」と言った。




 確かに黄金の鎧は見るものすべてを圧倒し威厳や尊厳それらを体現しているかのようだ。

 そして明らかに周りとは顔の偏差値が高い!



「サンクワード・ウォン・セレスティーナ……?」



「あぁ……そうだ。」



「長いからセレナでいい?」



「あぁ。……なっ!?私は皇女だぞ!?」



「セレナが嫌ならやめるけど長いし呼びにくいでしょ?」



「しかし……セレナか……。その名は……。いや……何でもない。」



 セレスは頭を少しかくと照れくさそうに頬を赤く染め


「大抵はみんな媚を売ったり、態度を変えたりするんだけどなぁ…。」

と言いながら、片手を出してくる。



「なんか嬉しくなったぞ…改めてよろしくな。……アル……?」



 僕は初めて黄金の鎧の理由がわかったのかもしれない…ただ単にとても似合うからだ。



「よろしくセレナ」



 鎧越しから伝わる彼女の手はとても力強かった。


















~サンクワード帝国旧市街~



 まだ明るい時間だというはずなのにここには人どころか動物さえいる気配がしない


「ふぅ逃げきれたか。」



 秘密の仲介役をよく任されるようになったのは最近だ。

 弱みを握られた貴族と商会となどの対談の場を設けたりもする。

 情報を知ろうと暗殺者に命を狙われることもあるがどうやら今回はかなり力を入れているようだ。


「くそっ!なんだってこんなことに……」




 私には普通ではない力がある。

 これまでの暗殺者は返り討ちにできるぐらいだ。



 しかしなんだろう?あいつと相対してる時の心から湧き上がるあの底知れぬ恐怖と似つかわしいあの絶望感は…?












………背後から誰かがいる気配がする。














 ゆっくり手を上げる。








「わかった、わかったから。命は取らないことだ……私を殺せば賢者は2度と……!」




 彼の背後には彼の背中にナイフを軽く当てている全身黒ずくめの男がいた。顔は見えないが。




「悲しいかな……これが定めか……お前の姿だけは見たくなかったなぁ……」



「お前は……$%¿∈⊂∩!?…なぜこんなことをっ…!?」





 彼はナイフをゆっくりと前に押し出しながら


「すべてはLupitルーピットの名の元に」




 男は腹から赤く染まりながら狂気の色をしている刃を見た


 目の前が暗くなっていく。


「ザレフ様……」



 黒ずくめの男は完全に動かなくなったのを確認してからナイフを布でぬぐい彼の親友(任務)に目を向ける。


 その目には生気はなかった



「これで5人目か……」





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