―― 余談 ――
おまけ程度の内容です。
本編読了後の閲覧をおすすめしております。
❖―― 登場人物について ――❖
◆ クロヴィス・ロートレック
この物語の『主役』。
ただし、ざまぁ劇の主役である。
彼に訪れた人生最高の一日、女王じきじきに『今夜の主役』に抜擢された夜――待つのは、出世も婚約も家名も尊厳すらも全部奪われる最悪の破滅だった。
過去の失敗を乗り越えて芯の通ったイケメンが、バキッとそれを折られて情けなく崩れ落ちるのって素敵ですよね。「泣け!叫べ!そして死ね!」と、読者のみなさまに思っていただけるような愚か者を目指しました。
◆ ヴィルフリート・デュラランド
クロヴィスの友人。
怪人族の大男。豪快な体躯と怪力の持ち主。産声をあげて間もない王都警察に入り込み、犯罪捜査の権力を手に入れた「治安の番人たる鬼」。事件後は探偵騎士ミルとホラー小説について語り合う仲になった模様。
◆ オルタンシア・ド・ラヴォワ
被害者の少女。
クロヴィスの初恋相手。けれどその目に映っていたのは、彼女の姿ではなく自分の憧れだけだった。
一方、ヴィルフリートの視点で語られるオルタンシアからは、さまざまな人となりが、ようやく浮かび上がる。
二面性のある人物というか、見る側の角度が違っただけというか――いずれにしても彼には足りていなかった。それが、彼女をめぐる悲劇の核になっている。
◆ブランシュ・エルディリオン
十歳にも満たないうちに即位して以来約三十年、絶対王政の絶対女王。私こそが国家である。反逆者絶対殺すウーマン。ざまぁ過激派。とにかく「愚か者の破滅」が大好物で、このたびの朗読劇も公開処刑までじっくり味わってご満悦。アルアリエルとはいろいろと愛憎入り混じる関係があるものの、今回はさしたる言及なし。ただただ平和に日常業務を終えました。
◆ アルアリエル・ド・ラ・ルミエール
女王直参の寝物語朗読係、すなわち、ざまぁストーリーテラー。愚か者を持ち上げてから叩き落とすため、『今夜の主役』制度をしばしば悪用する悪役令嬢。
趣味は意趣返し、特技は嫌がらせ。経費使い放題、贅沢放題、やりたい放題。
恋愛では好きな相手に全力で燃え上がるヘビー級の女。かつては婚約者もいたが、すでにもう遠い過去。
「大宮殿で誰よりもワガママに暮らす」をモットーに、女王以外には誰も止められない存在。
◆ ミル・アシノ
アルアリエルの切り札にして探偵騎士。黒髪黒目の黒子。権謀術数渦巻く大宮殿で、彼女を守るために鋼鉄ではなく推理の剣を取った男。
汚れ仕事も辞さず、『後日談』の完成度を上げるために、魔法を仕込んだ片眼鏡でクロヴィスの断末魔を最後まで写し取り続けた。すべてはアルアリエルとの平穏な日々のために。
おまけまでお読みいただき、ありがとうございました。
アルアリエルやミルが登場する別エピソードも公開しております。ご興味があれば、こちらよりぜひご覧ください。
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