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気まぐれしょうもナイト【更新不定期】  作者: すっとぼけん太
20/22

020 こんな上司はイヤだぁぁぁぁ~!

昨日の『復活!! 8時だョ!全員集合』――いやぁ、最高だった。

志村けんと加藤茶のテンポ感、あれはもう芸術。

久々に腹抱えて笑った。


……で、そのテンションのまま、翌朝の出社である。



まだ現場常駐中だが、今日は課会があるので朝イチで帰社。

普段ガラガラのフロアも、この日は珍しく満席に近い。


メールをチェックしていると、

4月にリーダーに昇格したばかりの塚本くんが、緊張した顔でやってきた。


「レイジさん、今ちょっとよろしいですか?」


「うん、どうした?」


「これ、小口案件の見積書なんですけど……

 うちの主任が“レイジさんに見てもらえば間違いない”って」


顔を向けると、向こうの席で主任が片手を立てて、ニヤッと「よろしく」。

(……おまえの仕事だろ、それ)


時計を見ると、課会までまだ二十分。

「まぁ、いっか」と受け取って、ペラペラとめくる。


――うん、悪くない。

電卓を弾く――数字も合ってる。

内容も丁寧。


後ろで、塚本が固まったまま立っている。

(おいおい、そんなに緊張せんでも)


……で、つい。

俺の中の“悪戯魂”が、覚醒してしまった。


「はぁぁぁぁぁぁ……」


「……?」


後ろから覗き込む塚本。


「なんだ、これはっ!!」


フロアが一瞬静まり返る。

(周りの社員も、課長も、全員こっち見たやん)


「**だ、だから、**なんだ、これは!!」


塚本、完全にフリーズ。

うちのチームの連中は、クスクス下向いて笑ってる。


そして、ドリフ式ツッコミ炸裂。


「よく出来てるじゃないかっ!!」


――ドッ!!(※脳内で効果音)


周囲が笑い、塚本は安堵、主任は苦笑い。

……が、課長だけはメガネ越しに真顔。


あれ?なんか……空気がさらに重くなってね?



「こことここ、用語統一ね。誤字は修正。

 でも金額はこれでOKだよ」


赤ペンで印を付けて渡すと、塚本はホッと笑った。

「あ、ありがとうございます!」


その向こうで、主任がまた小さくペコリ。


俺は心の中で思った。

(ドリフだったら今ごろ全員イスから転げ落ちてんだけどなぁ……)


その時――メール受信音。


開くと、件名「会議資料について」。

送信者:課長。


本文:


レイジくん、それ、時代が違うからね。


……ですよねぇぇぇ!!


ドリフ好きのおじさんには、難しい時代になって来た。



昼休み。給湯室でコーヒーを入れていると、

若手の岸がニヤニヤしながら近づいてきた。


「レイジさん、さっきの“なんだこれは”って……演技っすか?」


「おう。志村けんリスペクトだ」


「……志村けんって誰ですか?」


岸、真顔。


――ガァァァァァァン!!


昭和、撃沈。魂、沈没。

まさか“ドリフ”が通じない時代が来るとは。


(この会社の長い会議より、ドリフのオチのほうが端的で秩序ある気がするが……)



【今日の教訓】

・ドリフのノリを会社でやると、だいたい空気が凍る。

・「なんだこれは!」は声量よりタイミングが命。

・そして――若手に志村けんが通じなかった瞬間、

 人はほんとに“昭和の亡霊”になる。


それでは、

ここでみなさんもご一緒に――


「こんな上司はイヤだぁ~~~!!」


はい、ありがとうございました。


【了】

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― 新着の感想 ―
めちゃくちゃ仕事してますやん!w でも、なんかそうやってドリフのノリを後世に語り継いでいくのがレイジさんのもう一つの仕事なのかもと思いました♪ 僕は今の仕事する前は営業職だったんですけど、レイジさんみ…
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