浄化槽を設計する
会議の翌日、護衛数名を従え、浄化槽を設置する場所を何処にするか野外調査に出かけた。
処理水を出来るだけ川下に放流するには、街の城壁の南側に面した平野に建設する方が衛生面で望ましく、河川から周辺の土地の勾配や、地質の調査をして窒素や燐などの有機物を多く含む処理水を農業用水に活用出来ないか検討する必要があり、放流水路のルートについても調査している。
南側の農地の中を浄化水を流して、肥料の代わりに農産物の収穫量向上を目指したり、川の富栄養化を防ぐ方法として建設する排水ルートを調査した。
その結果、浄化槽は幅10m、長さ20m、深さ4mの槽を予備を含めて2か所掘って交互に運用する方式とした。
下水道からの汚水は槽入口で固形物を網状のバケットで取り除き、槽内部を幾つかの仕切り板で区切り、流入する汚水を水車の動力を使ってポンプで空気を槽下部から噴出すことで、エアレーションを発生させ、微生物の働きを活性化して汚物を浄化する簡易浄化槽とし、最終的には砂ろ過槽で汚泥を取り除き、処理水として放出される。
微生物の働きで汚泥と上澄みに分離する際に発生する臭気を拡散しないよう曝気槽上部を覆い、都市部に臭気が流れないよう出来るだけ離れた場所に建設する必要がある。
処理過程で発生する汚泥は定期的に汲んで乾燥後焼却すると肥料としても活用できる。
これら浄化槽の保守メンテナンスを考えて2槽にした訳である。
浄化槽は石材を組んで槽とするが、空気管は金属の配管で水車や空気ポンプと言った機材を手配しないといけないので、製作図面を用意して工房へ製作依頼しないといけないようだ。




