軍需産業 第三高校 情報工作科
暴力が日常として身近にあると
悪い頭が余計に悪くなるのが、よくわかります。
自分が馬鹿でも、色んな能力のある人間を暴力で従わせて
群れのボスになれるほど強ければ、生きていけるんじゃないか
そんな感じで暴力的な支配欲求のようなものに囚われるから
自分が馬鹿から脱する勉強とかをしなくなるし
馬鹿でも暴力を使って権力を持てば、なんとかなる
言葉は誰かを言葉の暴力で殴って自分の言う事を聞かせるためのもの
という発想になっていくからです。
ちなみに高校時代の経験を、今の同じ職場で働く人々に語っても誰も信じてくれません
「まった、明智さん ワケのわかんない冗談を、ハハハ」の一言で右から左です
私自身も「あれは全てバーチャル・イリュージョンだったんじゃ……」
と思えるくらいですから。いやわりとマジで。
さて、授業は軍需産業高校なので一般教育科目はコマ数が少なめです
国語、英語、数学、理科、社会などの一般教育科目
専門科目としては、軍用通信や軍用携帯電話、軍用暗号通信が
いかにしてインターネットや、スマホ、金融取引口座に変遷してきたかなどの
軍需産業史や、技術史などの歴史授業
歩兵科と合同の各種格闘術、体育
群衆心理操作、潜入活動、文章表現 洗脳話術
内情暴露誘導 心理シンクロ遠隔操作などのスパイ活動から発展した技術授業
ハードウェア、ソフトウエアについての基本
プログラミング
選択科目で、鼓舞音楽、戦闘ダンス、人相書、前線兵隊料理、軍人道徳
というような授業が入ってます。
二年になると戦略情報システムという授業とかも、するようです
どうすれば敵の部隊を内から堕落させ腐敗させらせるか
どうやったら敵の無能な働き者な軍人を軍で偉くできるか
敵国の国民性から、どんな戦略で勝てると判断するか
そもそも戦争を起こした背景には、どんな目論見があるかを読み取り
その背景を壊して戦意を失わせるには、どうしたらいいか
などを学ぶ勉強らしいです。
地域内にある 軍需産業 第一高校とかの出来の良い子だと
戦闘機管制、ミサイル誘導制御や軍需衛星管制とかの
バグゼロが当たり前な仕事をするための授業もあるという話です。
第三高校に出来の良い子などいませんが。
出来の良い子なんて第三高校の生徒にとっちゃ空想上の生き物です。
そんな難易度が高い管制制御ワールドの世界に
第三高校の生徒が行ったら
内輪で一番アフォがやる雑務作業項目ですら
作業手順が書かれていても解釈を間違えてしまうのでは・・・
いや、決定権を持っている上官に作業開始の挨拶をしてから
作業を開始しましょうね、
というレベルの指示を面倒くさがったり、忘れたり、無視したりして
監査官に出入り禁止を言い渡されてしまうのでしょう。
授業のはじまりと同じくして担任によるホームルームも始まりました。
まずは初回のホームルームで担任が宣言します。
「いいか。この学校の卒業者の一割が将来ムショに入り囚人兵になる。
途中で辞めたらマフィアの手下くらいにしかなれなくて、
ほぼ全員がムショに入り囚人兵になる。
お前らに逃げる場所なんてどこにもないからな。
どっちにしろ、兵隊になるなら囚人兵じゃない一般兵隊になれ。以上」
どうせ、この第三高校の歩兵科にいる生徒なんて
在学中に、少年刑務所に行く子と行かない子
卒業してからは
刑務所の強制労働囚人と最前線歩兵部隊の囚人兵を往復するか
兵隊として戦死するまで紛争地帯の最前線で生きるか
それくらいしか、生き方の選択肢が無いという
現実を思い知らされた最初の瞬間でした。
「あと進学希望者に言っておく」
あー、これは激励ですね。きっと
”やれば、できる。今からでも勉強していい大学行けよ! 努力と根性だ!”
とかの励ましの言葉に違いありません。
「この学校に来るような知能でまともな大学に行けるとか痛ましい妄想は捨てろ。
空回り努力をする時間と、参考書代、受験料などの金の無駄だ。
馬鹿なんだから何も考えずに上官の指示を聞け
御前等、兵隊の心には愛国心だけが、あればいい
上官に死ねと言われたら死ぬ兵隊になって
敵兵を一人でも多く殺せる地上部隊の歩兵になって
祖国の勝利と繁栄のためだけに生きて死ねぇい!!!」
「……」
色んな意味で存在レベルで否定されました。
国と時代によっては発言の全てが問題になるでしょう。
ですが実はこの言葉は
「みんなには明るい未来がある!可能性は無限大だ!」
っていう耳当たりのイイ嘘つき教師が語る。
気合いと根性論よりは誠意にあふれています。
冷ややかな現実と軍上層部の本音を思い知らせる
客観的な現状分析による現実的アドバイスです。