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其之伍 御魂を捉えし者

「何故……そこに呪木があるのか……私も興味があります……貴方の面白い力……説明するからよく聞いて……」


◇   ◇   ◇   ◇



「貴方……棒切れ……私のミミズを泡にして打倒した。そして……貴方と初めてあった時……悪霊もどきを手で祓った……。恐らく……貴方は手にした物に『清い力』を纏わせることができる……」


「『清い力』? 纏わせる? 何それ!?」


『キキキイイィッッッ!!』


 気が付くともう遊園地に着いていた。普通に走って係る時間の半分位で到着した。車から女性が降りるとスゥゥっと後方にめぐみさんが抜け出て女性がパタッと倒れた。びっくりしたけどどうやらめぐみさんはこの女性に憑依していたらしい。

 

 深夜の真っ暗な遊園地、僕が見ても感じるここを包み込む異質な空気。足を踏み入れては行けない醜悪な氣が漂う。足が竦む……。


「それでは……参りますよ……」


 そう言いながらめぐみさんはまた僕を置いてフワッと空に浮かんだ。だけどやっぱり飛べない僕は……


「めぐみさん! だから僕は飛べないんですって!」


「チッ……」(嫗の舌打)


 するとめぐみさんは僕に近づき首根っこをガツッと掴んで、まるで丸めた座布団のように軽々しくポイッと空高く放り投げた!


「ギャァアァァァァ!!」


 空高く投げられ、僕はまたまた、大きな声で悲鳴を上げた。そして物凄い勢いで落ちる時には意識が無くなる寸前だったが、地面すれすれでめぐみさんが僕のズボンを掴んで、


「貴方……大きな声を出してはいけません……」


 と、冷めた視線で僕を見て言い放った。誰のせいだよ!僕だってこんな声、出したくて出してる訳では無いのに! と強く思った。


「こっちです……」


 そう言って歩き出しためぐみさん。しかしお化け屋敷の方向ではなく反対へ向って歩き出した。  


「あのあのぉ……めぐみさんお化け屋敷は反対方向ですけど……」


すると前を向いたまま、


「あ奴が居るのはお化け屋敷とやらではありません……よく周りをご覧なさい……」


そう言われて周りを見ると……うわっ! 居る居る! 蠢く何かが! 沢山の何かがそこらじゅうを蠢いている。それは人? いや人の様で人では無い者だった。それが進めば進むほど増えてくる。


「この方々は御魂です……あ奴に囚われた御魂……。しかし何か……違う……蛇鬼が生み出した呪木とは……」


 そしてそのまま進んで行くと、目の前に見えてきたのは大きな観覧車。 この観覧車は、日本で一番大きな観覧車と言われている。 


「どうやらこれが悪の大元らしいですね……見てご覧なさい……」


僕はその観覧車を見て驚愕した!


         つづく



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