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オススメ事故物件、今ならサービスで異世界ワープお付けします。  作者: 枝久
1ー7 

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このままじゃ斬れない……

 ただそこに立っているだけなのに、第三形態魔王の威圧感は半端ない……空気が張り詰める。

マサさんも剣を構えたまま向き合い、静止……動けないのかもしれない。


 魔王社長……これは本物の人間では無い。

この異世界が創り上げた実体のない幻影、エネルギー体。

分かってる……頭では……。


 彼の額を汗が伝う。

僅かに手元が震えているのは、怒りか、それとも殺すことへの躊躇か。

勇者えこ贔屓(ひいき)な彼の異世界とはいえ、このままじゃ魔王を斬れない……さて、どうする?


 ちらりと子供達の顔を見渡し……ぴたりと彼に視線を止める。


「JJ……一つ質問する」

「ん? なんだハル?」

「お前……パンツ履いているか?」


 ………………


「履いてるに決まってるだろぉぉぉぉ‼︎‼︎」


 俺のセクハラ的質問に怒りの返答! 

おっ、履いてるなら、心置きなく……。


「ユルファ! フィング! JJの身ぐるみ速攻で剥がせっ!」

「「オッケー‼︎」」


 やんちゃ双子エルフが、生き生きとした表情の連携プレーであっという間に雪だるまの胴体を剥がした!


「ひ、酷すぎるぅぅぅぅっ‼︎」


 ギャン泣きするトランクス一丁の色白な少年。

ブリーフ派では無いんだな。

うん、そこはどうでもいいが……。


「おいJJ、頭の再構築してくれ!」

「ぐすっ、わ、分かったよ」


 もはやヤケクソなパンイチ少年は、瞬時に雪だるまの頭部を再生。


 俺は魔王に向かって『鍵』の魔法陣を全力で展開‼︎

魔王の身体拘束、数秒でいい! 持ち堪えろよ、俺の魔法陣‼︎


「チャル! 思いっきり投げつけろぉぉっ‼︎」

「オッケー! 魔王様、新しい身体よぉぉぉっ!」


 チャルが豪速球で、雪だるまセットを魔王に投げつけた‼︎


 某パン工場の有能助手さんのような的確な投げ!

素晴らしいピッチャー‼︎


 どぉぉぉーーーーん!


 見事に魔王様の顔面と胴体は覆われ、無様な崩れ雪だるまが出来上がる!!


「マサさん! 今だ‼︎ 雪だるまをカチ割れぇぇぇぇぇっ‼︎」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ‼︎‼︎」


 目の前からトラウマ対象が消えた瞬間、彼は動き出す!


 ザクーーーーッ‼︎


 勇者の全力の一振りが、雪だるまを縦割り真っ二つに切り裂いた‼︎

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