かまくらと夜
ぐぅーーきゅるるるるぅぅぅーー。
チャルの腹時計が雪原に夜を告げる。
今晩はかまくらに泊まり、明日の朝に出発しよう。
ディナーの取り合いバトルも済み、腹がパンパンにはち切れそうなほど食べた子供達は、食後すごい速さで眠る。電池切れ?
あ、メーさんもウトウトしてる。
睡眠薬でも入ってるのか、ミーフィご飯よ?
かまくらの入り口横では、JJが手足を引っ込めた正真正銘の雪だるま状態でぐーぐーと熟睡している。
……本当、中身どうなってんの、これ?
ユルファとフィングの間にメーさんをそっと寝かせる。
皆が夢の中に入っている間に、俺はかまくらの外で静かに錬成を始めた。
粉雪は絶えず、変わらず、一定の雪量を雪原に降ろす。
JJの耐熱防護の魔法陣、さて、何をどうしようか……?
腕組みしながら想像を巡らす。ふ〜む。
ふっと気配がしたので見上げると、氷竜が、ゆっくり首を下げてきている。
そっと地面に顎を置いても、俺の背丈より鼻が上にある。
巨体との会話はどうしても大声になってしまうからな、配慮はありがたい。
ぴょんぴょんと青兎さんも隣にやって来た。
「最初の冒険者さんは氷竜さん?」
俺の質問に、ゆっくりと瞬き。
『イエス』か。
「お互い転生してるって知ってましたか?」
青兎さんがふるふると手を横に振る。
動きが可愛い。
氷竜さんも目を閉じ、僅かに首を横に振る。
言葉少ない問答を繰り返し、俺達の夜は静かに更けていった……。




