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オススメ事故物件、今ならサービスで異世界ワープお付けします。  作者: 枝久
1ー5 

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 食後、ちょうど良い頃合いにまた、雪山から地響きが鳴る。

本当に、一旦帰ったんだな、律儀(りちぎ)


「ほーほっほっほ! そぅ、妾達が鍵を護りし雪兎のぉぉ……」


 おしゃべり女王様達の再来! 

雪山からようこそ。

雪兎の集団トレーンが美しかったなぁ、これはこれで圧巻。


 ちょいちょいとJJを指で招き、耳打ちする……っと、耳どこだ?


「前の冒険者の時とここまで同じ展開か?」

「全然違う! あんな奴知らない‼︎」


 あぁ、だろうな。

メーさんの反応でそんな気がしたんだよ。

冒険者といえど、獣族型の女王様に火をつけるとは考えにくい。


「じゃあその時どうやって、鍵を手に入れた?」

「前の冒険者は『炎』の魔法陣で雪兎を全部溶かしたんだ! 魔物を全部退治したら、鍵が一本落ちていたんだ‼︎」


 ショータさん信者のJJはキラキラした目で語る。

予想通りの答え合わせ。


「ちょっとーー⁉︎ 話聞きなさいよぉぉぉぉ‼︎」


 放置プレーで、女王様は怒髪天! 

黄金の(ロッド)をブンブン振り回している。

やべっ、聞いてないのバレてたか。


「えーと……とりあえず、鍵は女王様が一本持ってて、あと三本を雪兎の中から探せば良いんですかね?」

「うそ……なんで⁉︎ なんでわかったの⁉︎」


 いや……貴方様、ずっと杖として見えるところでぶん回していらっしゃいますよね?

え? なに、コントなの?


「ふふふ、よくぞ見破った! しかし、残り三本はそうそう見つからないぞえ?」


 不適な笑みを浮かべ、女王様は杖、いや鍵をザッと雪原に突き刺したのだった。




「この中から、鍵持っている子……あと三匹選ぶのぉ⁉︎」


 雪兎の群れに囲まれ、チャル達は困惑している。


 動物公園に連れてきたのに、思った程は喜んでもらえなかったお父さんの気持ちは、きっとこんな感じだろう。


 氷竜は透明な身体だから一目でわかったが、雪兎の透けていない外見からでは判断は不可能。

さて、何を錬成しようか……?

『どうぐ なべ』を前に雪兎軍団をじっと眺める。


「えーーん! 全然わかんないよーー!」

「どこで見分けりゃいいんだーー⁉︎」

「……もう、全部溶かしちゃえばいいんじゃん?」


 びくん!


 フィングの一言で、急に大きく身体を揺する雪兎が一匹。

俺は見逃さなかった!


「チャル! その青ざめた奴を捕まえろ‼︎」

「オッケー、ハル様‼︎」


 返事と同時に素早く雪兎の海に飛び込む‼︎


 おしくらまんじゅう状態の雪兎に逃げ場はなく、あっさりとチャルの腕の中。

ジタバタと(もが)いているが、無駄。

ただ可愛らしいだけ。


「貴方が鍵を一本持っていますね?」


 雪兎に問いかける。


 再び、びくっと身体を揺する。

顔色悪すぎて、もはや雪兎ならぬ青兎だ。


「悪いようにはしませんよ、今は……。貴方も、氷竜さんも……」


 青兎は、死にそうな顔でブルブル震えたまま。

氷竜は、目を閉じている。


 少し前、メーさんがショータさんだと気づいた時に、また別の疑問が沸いたのだ。


 『ショータさんの前二人、冒険者達の魂はいったい何処へ行ったのか?』と。

答え、『おそらく何者かに転生している……』はず。


「ねえ、先輩達?」


 言葉を理解する魔物達にそう問いかけたのだった。

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