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色褪せた世界と崩壊
少女のお気に入りの白薔薇の庭以外の全てを破壊し尽くした英雄は、譫言のように言いました。
「私の世界は色褪せてしまった。
最愛のいない世界など護るに値しない。」
全ては最愛のため。
最愛を護るため、最愛の笑顔のため。
そのために、英雄となったのでした。
姫は、姫の愛した英雄によって殺されました。
冷酷に無情に残酷に殺されました。
王国は滅びました。
王国が作った英雄によって、滅ぼされました。
王国を滅ぼした後、英雄は最愛の眠る白薔薇の庭に行きました。
そこでは、最愛が胸に赤い薔薇を咲かせたまま眠っていました。
精霊と神々の加護によって、時が止まったまま。




