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一番近くて、一番遠いーネット越しの恋を、君とー  作者: りなる あい
第一章:ファースト・パスのゆくえ

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4/15

1-4. かげちゃんになった日(小学4年)

(*未依沙視点)


公園の端で、夕日が鉄棒を赤く染めていた。

景虎くんと瑠飛がボールを打ち合う音が、

リズムみたいに響く。

その横で、私はブランコをこぎながら

二人を眺めていた。


瑠飛がトイレに行った瞬間、

少しの静けさが訪れた。


「ねぇ、かげ、わたしね、ここ一ヶ月くらい?頑張って『かげ』って呼び方に慣れるように努力したの」


「うん」


「だけど、かげって呼び捨て感があって、なんとなくしっくりこなくって……

わたし、『かげちゃん』って呼びたいんだけどいい?」


「かげちゃんか、未依沙らしくていいんじゃない?呼びやすい呼び方でいいよ」


「よかった!じゃあ、今度からかげちゃんって呼ぶね」


「ところで、未依沙って呼び方は慣れた?」


「瑠飛が未依沙っていつも言ってたからかな、今はすっかり慣れたよ」


何気なく言ってくれることに

胸がキュンとなった。

名前で呼び合うだけなのに、

特別な関係になれた気がして嬉しかった。


「わたしたちって、幼馴染になるのかな…?」


「うーん、どうだろう。小学校からだからね。」


「瑠飛とわたしは幼馴染だし、かげちゃんも幼馴染みたいだよね」


「まあ、そうなのかもね?」


かげちゃんを「幼馴染」という

特別なポジションに、わたしは置きたかった。


夕焼けがゆっくりと沈み、

ブランコの影が二つ並んで伸びていた。


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