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一番近くて、一番遠いーネット越しの恋を、君とー  作者: りなる あい
第二章:高嶺の花のつぼみ

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2-9. クリスマス前はみんなそわそわ?

(*未依沙視点)


「上野っ!」


寒くて首をすぼめながら階段を登っていたら、

不意に下から名前を呼ばれた。

振り向いて下を向くと

知らない人が立っていた。


ネームの色が青色だから、2年生の人…?


「はい」


階段を登ってきてわたしの横に並んだ。


「俺、2年サッカー部の立川っていうんだけど。上野未依沙だよね?」


「はい、そうです。」


なんでわたしの名前を知ってるんだろう…?


「やっぱり上野であってた。可愛いからすぐわかった」


「え…?」


可愛い?

この先輩がわたしのことを可愛いって言った?

どうしよう、プチパニックだ…


「俺、立川真人(たちかわ まさと)。よろしく。また話そうなっ!」


先輩はさっと手を振って、

そのまま階段を登って行ってしまった。


教室に戻るとサッカー部の男子たちが

集まっていた。

なんだか賑やかだな。


「上野、立川先輩と話した?」


「うん…(なんで知ってるんだろう)今さっき階段で」


「先輩すげ〜!」


「さすが先輩だな!」


男子たちが口々に先輩を褒め称えていた。

話に全くついていけない。


「何で、立川先輩はわたしに話しかけてきたんだろう…」


心の中にあった疑問がポロっと口から出た。


「いや、立川先輩に学年で一番可愛い女子教えてって言われて、上野って答えたんだよね」


「ん?!」


なんで…?なんでわたし?

返事に困ってしまった。

固まっていると、横から

そっちゃんとさっきーがやってきた。


「うえのっち、なんかすごいことになってるね」


さっきーは状況をすぐに察していた。


「え!うえのっち、あのカッコいい立川先輩から声かけられたの?すごくない?」


ミーハーなそっちゃんは先輩を知っているらしい。


「サッカー部の立川先輩知ってるの?」


「そりゃ知ってるよ。だって、2年で一番カッコいいって言われてるじゃん」


わたしは立川先輩の顔を

思い出そうとしたけどダメだった。、

あまりにも一瞬の出来事だったから…

どんな顔だったっけ…?

でも、とても芯のある声が

響いていたのは覚えてる。

なんだか太陽みたいな人だったかも?


頭の中でいろいろ考えていたら、


「うえのっち、モテモテだね。これからちょっと大変になるかもね?」


意味深な笑顔を向けられて、

わたしはその意図がよくわからなかった。

大変ってどういうこと…

わたしは普通に過ごしたいんだけどな…


サッカー部の男子たちが騒ぐ声が聞こえる。

これが、さっき言ってた『大変』の始まりなのかな…


まさか、こんなことになるなんて…

その時のわたしは知る由もなかった。



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