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異世界転生を果たした、おば、コホン、お姉さまは、お嬢様生活のために悪役回避、頑張ります!  作者: 渡 幸美
第四章 聖女と勇者と精霊と

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69.リリー入学式!

「……以上を持ちまして、新入生代表の挨拶とさせていただきます」


大役を終えて、心の中でほっと息を吐く。

ふふふ、私も頑張って首席入学です!


式はつつがなく終わり、保護者の皆様はそれぞれに帰って行く。そして私たち一年生はこれからオリエンテーションだ。

さて教室に向かおうというところだが、そういえば私、同級生の友だちいないわ。



「リリアンナ様、大役お疲れ様でした。よければクラスまでご一緒しても?」

「デュオル様!はい、喜んで」


声をかけてきてくれたのは、エレナの弟のデュオル。そうだ、彼がいたわ。同じクラスになったんだよね。

ちなみに、クラスはランダム。生徒がみんな優秀ながんばり屋さんなので、成績順とかにはしないらしい。


エレナとはあの仲直りの女子会の後も結構な頻度で会っていて、情報交換したりエレナの奉仕活動の進捗具合なんかを聞いたりしていた。そして時々、弟のデュオルも付いてきていたのだ。


始めの頃は、急に態度が変わった兄に反抗心やらがあったようだったけど、大事な姉が穏やかに過ごすのを見ているうちに落ち着いてきたようだった。シスコン的には、なんだよ今さらってなるのもわかるわ~。でも、お姉ちゃんが幸せそうだから折れたんだよね。うんうん。


「あの、それでリリアンナ様。婚約者を紹介したいのですが」

「まあ!ぜひ」

「ありがとうございます。ソーニャ」


デュオルの背から、ふわふわな栗色の髪と、同じく栗色の目の色の、小リスさんのような少女が出てきて、ふんわりと微笑む。ふぉぉ、これは庇護欲をそそるな!


「ソーニャ=シュマールです。どうぞソーニャとお呼びください。お会いできて光栄です」

「リリアンナ=サバンズです。わたくしもリリアンナと。ソーニャ様のお噂はデュオル様からかねがね。お会いできて嬉しいわ」

「えっ、恥ずかしいですわ。もう!デュオル、変なことを言ってない?」

「言ってない、言ってない」

「可愛らしくて、大切な婚約者様だと。聞いていた通りの方ですね」

「り、リリアンナ様!」


「えっ…」と顔を赤くするソーニャ。デュオルも同じくらい赤面し、モジモジする二人。かわいすぎる。オバチャンの大好物よ~!愛は魔王の封印を強くするしね!かわいいカプをいじって愛でているだけじゃないのよ。よきよきなのよ。


「わたくし、お邪魔になりません?」

「そんなことは!まったく!ございません!あ、あの、ご迷惑でなければ、聖女様のお話を伺えますか?」

「お姉さまの?あ、そういえば」

「はい。以前お話しましたが、ソーニャは聖女様にとても憧れていまして」


そうだ、いつかのお茶会でデュオルが話していた。「婚約者が聖女信者なんです」と。ならお茶会にぜひと話したら、シュマール家の領地で大商会の後取り教育を受けていて、王都になかなか来られないと言っていた。シュマール家は男爵家だけど、結構手広く商売をしていて、特にここ数年は更に業績を伸ばしている。王国一も夢ではないほどで、陞爵の噂もあるくらいなのだ。すごいよね。

しかも彼女はやはり数十年振りの男爵家からの入学者。そういった意味でも注目度が高い。ん?なんだかヒロイン臭を感じるけど……違うよね?うん、もうデュオルという婚約者もいるし、大丈夫大丈夫。なはず。


何より、


「わたくしの大好きな姉さまのお話よ、喜んで!いずれ紹介もするわね」

「はわわ、よ、よろしいのですか?」

「もちろんよ!」


大好きなマリーアの話はいくらでもしたいもんね!たくさん自慢するわよ~!


「何でも聞いてちょうだい!」


私の満面の笑みと気合いに若干引いたソーニャだったが、すぐに気を取り直して前のめりに聞いてくる。


「で、ではやはり、聖女覚醒の話を詳しく…!!」

「任せて!」


そうだよね、聖女推しなら一番聞きたい見せ場だよね!


よく考えたら、私はその目覚めの瞬間は見逃していることに気づいたのだが。それはそれでよしとしてもらうことにして。


女子二人の盛り上がりに苦笑気味に付いてきたデュオルと仲良く三人で、教室までの道のりを楽しく歩いたのであった。


愛し子以外のお友達もうれしいなっ。

仲良くできるといいな。


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