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プロローグ3 魔剣士は騙される

魔王討伐へと旅立ってあれやこれやあって最終決戦、魔王の間--



「貴様が魔剣士オーヴィアスか」

「だったら?」

「違います!彼は女神アルテミア様の使徒、聖剣士オーヴィアス様です!」

「聖剣士?そのような魔剣を手にしてか?」

「まぁそう思うよな」

「あなた方の目は節穴ですか!?どう見ても聖剣ではありませんか!」

「いや、ホリィさん、ちょっと黙っててくれないかなぁ」


この僧侶のホリィさん、とんでもない女神信者だからなぁ。

というかあの王国民は皆女神信者でヤバイんだよ。

国王でさえ、この魔剣見て、聖剣士様!っていってたもんな。



「アーヴィス様は悔しくないんですか!行く先々で魔剣士なんて呼ばれて!」

「悔しいもなにも······」


この聖剣ブラッディハート、真の力を発揮するために敵を吸血する必要がある。

しかも血が足りなければ俺自身の血を吸血しやがる。

完全にやってることが魔剣なんだよ。


「まぁそんなことよりも······魔王、悪いがこれで終わりにさせてもらう!」

「いいだろう!我が憎しみの波動受けてみるがいい!」


とにかくこれで魔王を倒せば駄女神から解放される。

あの憎たらしい笑顔を見ないですむしムチャなことばかりい······


「オーヴィアス様!まだ話が終わってません!」

「ああ!ああ!わかった、聖剣、聖剣な!!」


このアホ僧侶とも早く別れてぇ!


「フルパワーでいくぞ、ガッツさん!レディさん!」

「······ああ」

「······うん」





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「まさか······この我が一撃でやられるとは······だがこれで終わりではない……我は始まりなのだ……気を付けるんだな、聖剣士オーヴィアス……」

「始まり?いったい何のことだ?」


魔王の最後の言葉に少し引っかかるが倒したことにはかわりない。

それにこれで女神の使徒とやらから卒業できるわけだからこの先何が起きても駄女神本人に何とかしてもらえばいいわけだから、もう俺には関係ないことさ。


「しかし、まさか魔王さえ一撃で倒せるとは」


ここにくるまでにたくさんの魔物から吸血しまくってきたらな、刀身に着いてる目玉がいつの間にかギンギンになってたし、そもそも女神の加護で攻撃力2倍になってるからその状態でフルパワーの一撃でも流石に魔王なら耐えるかと思っていたが、まぁ悔しいがこの聖剣と駄女神の特訓のおかげってわけか。


「オーヴィアスだけでやれたわね」

「そうだな」

「ねぇ、ガッツ?」

「······何だ?」

「私達って必要だった?」

「······必要だったろ」

「私、この旅で唱えた魔法、メガ·ファイヤだけよ」


「俺だって斬った魔物は3匹だけだ」

「······いつものいく?」

「······そうだな」

「よくやったわ、オーヴィアス!」

「流石、女神の使徒だぜ!」


ガッツさんとレディさんはああやっていつも誉めてくれる。

この旅であの2人がいなかったら俺はもっと早くに···


「流石です、オーヴィアス様!まさかあの魔王を一撃で!女神様の聖剣の力ですよ!聖剣の力が魔王の力を上回ったんです!流石女神アルテミア様!救世の女神!」


もっと早くにこのアホ僧侶を斬ってたかもしれない。



「よくやりました、我が使徒、聖剣士オーヴィアスと仲間たちよ」


そういってまたいつものまぶしい光の演出と共にあの駄女神が姿を現す。

神出鬼没だな、こんなところまでこれるなんてよ。


「女神様」

「アルテミア様」


そういってガッツさんとレディさんは片膝をついてあの眩しい駄女神に頭を下げる。

なんだかんだいってもあの2人も王国の人間だからな、女神に対する信仰心はあるんだろう。

で、肝心のあのアホ僧侶は……


「あばばばばばば」


泡吹いて白目向いてやがる。

もう信仰心とかそういう次元じゃないんじゃないか?

次の使徒はこのアホ僧侶でいいだろう、きっとどの特訓も嬉々として受け入れてくれるはずだぜ。


「オーヴィアス、魔王の最後の言葉、覚えていますか?」

「ああ、始まりに過ぎないとかなんとか、っていうか俺との約束もちゃんと覚えてるよな?」

「ええ、もちろん。ですがそれを叶えるにはまだまだ先になりそうですね」

「は?」


今でも覚えている、決して忘れない彼女の言葉。

きっと転生した後でも鮮明に覚えているはずだ。

俺はこの女神アルテミアという最上位の優秀で狡猾な駄女神を……


「闇の王位は魔王だけではありませんよ」


そういって女神アルテミアは笑った……はずだ









次でまとめられるとおもいますのでプロローグにもう少しお付き合いください

申し訳ない


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