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「「オーバードライブッ!!」」



俺達がオーバードライブするとメトフィスがこっちに振り向く。



「ハル、メトフィスの力は未知数よ、フルスロットルで行くしかないわ」

「わかってる」

「オーバードライブ…… 私と同じ?」

「ふふッ、あなたと同じかしら?」

「そうだ、試してみればいい」

「私に向かって…… 弱っちいくせにッ!!」



ルノに向かってメトフィスは抜手を放つ。



「オーバードライブ・クイックブースト」

「えッ??」



メトフィスは攻撃が直撃したと思ったのに手応えがなくその戸惑いに動きが止まる。



「どうしたの? 私はここよ」



ルノが抜手を放ったメトフィスの僅か後ろに立っていた。



「消えて現れた…… ??」

「どうしてかしらね?」



ルノが不敵に笑いメトフィスの腕を掴んだ。



オーバードライブ・クイックブーストは初代ファングブレイカーに搭載されていた超小型圧縮空気システムをルノが更に小型化して再現した機能だ。 その分容量は減少したが両手両足にそれぞれ2回分の加速エネルギーが内蔵されて変則的な動きが可能となる。



「この!!」



一瞬のメトフィスの揺らぎをつきメトフィスに蹴りを入れその隙にルノがメイを抱き抱えた。



「ハル様…… ルノ様、なんだか眩しいです」

「ああ、私達もオーバードライブしたからね、これ目立っちゃうからそこも欠点ね。 あ、それより梢ちゃんが心配してるわメイ。 あなたは頑張った、だから梢ちゃんのところへ行ってあげて」

「ああ、梢を安心させてやってくれメイ」

「私は…… ハル様とルノ様の力になれずッ」

「そんなことはない、ここに来る前も言ったろうメイ?」



蹴り飛ばしたメトフィスを見るとヨロリと立ち上がった。



「ぐうッ…… なんで? 痛い、痛い!! オーバードライブしてるはずなのに。 私の方が出力が上のはずなのにッ!!」

「さあメイ、後は私達に任せて?」



ルノは一旦後ろに下がりミロク達のところへメイを下がらせた。



「私の真似して生意気なんだよ!」

「真似たつもりはないが被っただけだ、逆にこっちが驚いたくらいだ。 実戦では俺達初めて使うしな、まさかそっちが最初に使うとは思わなかったが」

「同じオーバードライブならがあんた達より地力が上な私が強い!」

「理屈はそうだ、普通ならな」

「そうね、格闘戦で私達に勝てると思うならかかってきなさい。 小細工なしでやってあげるわ」



ルノも戻ってきた。 メトフィスはそんなルノに不意打ちを喰らわせた。



「ッ!!」



確実に不意打ちの蹴りを決めたと思ったメトフィスはルノが完璧に防いだことに驚く。



「あ、あれ?」

「ふう、まったく。 でも…… オーバードライブ・プロテクション」

「何…… それ?」

「ボヤボヤしてていいのか? 今度はこっちが行くぜ」



俺が構えるとヤバいと思ったのか咄嗟にメトフィスは防御姿勢に入った。



「オーバードライブ・インパクト」

「がッ!! ま、また?!」



メトフィスの腕の籠手ごと防御を粉砕した。



「な…… んで?」

「同じオーバードライブなのにどうしてこんなに差が出るかって?」



簡単なことだ。 昔海神兄弟と戦った時もあいつらに説明してやったが、海神兄弟は全身に満遍なく身体強化を行っていたが俺とルノは身体強化で闘う場合攻撃や防御を行う場所以外他の部分は必要最低限の強化に留めていた。



俺達身体強化系はにどんな相手でも大抵安定して闘うことが出来るが同じ様な敵と当たり相手の方がその強化度合いが高い場合能力が単純ゆえに一方的に負けてしまう弱点があった。



その為に俺よりは出力は低いが継戦能力を主眼に持続性に重点を置かれたルノは自分の弱点を補う為に攻撃と防御に特化性を持たせ俺にも可能ということで俺もそれを学んだ。



その方がより強固な攻撃と防御が可能となる。 オーバードライブでも同じことだ、普通のオーバードライブならメトフィスの方が確かに出力は上だろう、だが一点に集中させ特化させればその出力さえ上回れる。 それがこのオーバードライブの真骨頂「オーバードライブ・コンセントレーション」



先のヤタガラスとの戦い以前からオーバードライブの構想はあったが間に合わずに俺は白狼と融合したことでそれを補い、ルノはオリハルコンなる四肢でそれを補ったが自身の能力とは大きく違う特性にその代償も大きかった。



だが自身の能力の限界突破とも言えるこのオーバードライブなら自在に扱える。



「ぐッ、ギギギッ…… こ、こんな、私が」

「やっぱ再生するんだな」



粉砕した腕がみるみる治っていく。 こいつもどこかに超速再生能力の核があるのかもしれない。



「待ってろよ、今殺してやるから」



メトフィスはヨロヨロと後ろに下がりながら腕が完全に直るまで俺達を威嚇する。



「待ってるわよ、けど今度通用しなかったら大人しく戦闘を放棄した方が身の為よ? じゃないとあなた確実に消滅するわ」

「消滅? そんなの出来るはずない、負けないッ! 私があんたらみたいなのに負けるもんか!!」

「そのままの意味なんだがな、お前だってメイに変わりないんだ、俺も出来ればそこまでしたくなかったんだがどうしても聞かないなら仕方ない」



腕が治りメトフィスは俺達にセイリュウの雷獣のような動きをして撹乱する。



「流石に速いな、だが」



オーバードライブ・スキャンアイ



見える、オーバードライブされ一旦集中したことによって父さん並みの眼力の境地に達することが出来た。



メトフィスの動きをも予測できこれから到達するであろう場所が軌跡となって見える。



「そこよ」

「んぎゃッ!」



ルノがメトフィスの到達地点に先回りしまるで動きを読まれているかのような錯覚を受けて攻撃を喰らっているから尚更効くだろう。



「バカな、バカな…… こんなことありえないッ!!」



メトフィスが俺とルノに乱打戦を仕掛けた後に俺と組み合った。



「くッ!」

「どうだ、私の方が上だ!!」



とてつもない力で一瞬俺は膝をつきメトフィスに押し負ける。 



オーバードライブでの出力はやはりメトフィスが数段俺達より上だ。 だが……



「うああッ!」

「無駄だ、その程度じゃな」

「メトフィス、私とハルは本当にあなたとここまで戦いたくないの、ハルが言ったようにあなたはメイだから。 こんなにも力の差を見せつけられてもまだやるの?」

「うるさい…… うるさいッ!!」



メトフィスは強引に俺の手を振り払いルノに向かった。



「ダメよ、いくらやっても徒手空拳での格闘戦じゃ私達に敵わないわ」



だがメトフィスは止まらずルノに突っ込む。 余りの速さにメトフィスの拳と脚には摩擦で炎が生じた。 それを受けるルノの腕と脚も服が燃えファングブレイカーが露出する。 だが……



「ダダダダダダッ!!」

「流石メイだわ、強い。 けど無駄、今までのやり取りでわかったけど戦闘経験も私達が上よ」

「そ、そんな…… 耐え切った?!」



マッハを優に超える攻撃を全て受けきったルノにメトフィスは後退さる…… と思いきやルノの後方に一瞬で回り込んだ。



「うぎゃッ!!」



だがメトフィスはその瞬間に弾かれる。 



「な、なんだ?!」

「この手甲に超圧縮された空気を放出しただけよ、びっくりしたでしょ?」

「小細工使ってんじゃん!!」

「騙し討ちなんて基本よ」



すると俺達の上の天井がいきなり亀裂が入ったと思ったらスパッ斬れて咲姫とビャッコが降ってきて俺達とメトフィスはその場から退避する。



「やってくれたわね、次はそうは行かないわよ。 今までと違って大技で行くから」

「貴様は確かに強い、出来れば一対一で決着をつけたかったが更に上が居るらしい。 貴様は二の次だ」

「お前ら無事だったのか」

「見くびってもらっては困るわ。 私はセイリュウよ」

「ミロクとの盟約、我を完全に滅ぼす事が出来る者でもなかったらしいしな」

「ハル、オーバードライブ・デトネーションよ」

「ああ」



オーバードライブ・デトネーション、攻撃を行う部位の更なる強化によりこれまでより遥かな超速連撃を可能とする。




メトフィスは俺達4人に囲まれた。



「くくくッ、どいつもこいつもッ!! あひゃひゃひゃひゃッ!」

「「オーバードライブ・カタストロフィ!」」

「ムゲン独式九の型・天照大御神」

「ビースト・滅殺戦騎」



4人の攻撃をくらったメトフィスは再生能力の核どころか正に塵帰り消滅した。



「終わったな」



『バカなッ、メトフィスが……』

『我らのメトフィスがッ』



「ウィルミナーティの諸君、最早散り散りになって逃げている最中だろう。 穢らわしい金融ユダヤ共、特に君達には絶望を味わって頂く。ナチスに殺された方がマシと思うくらいにね、そしてそれに加担する者も同罪だ、そう遠くないうちに我らヤタガラスが必ず君達の前に現れる、女王陛下であろうが天皇陛下であろうが区別しない、その時まで震えて眠るがいい」



ミロクが奴らに言うと咲姫がスピーカーとカメラを叩き斬る、そしてミロクは倒れた。



「ミロクッ!!」

「済まないねセイリュウ。 ナイスタイミングだよ」

「バカッ!! 死んじゃったかと思ったじゃない」

「盟約を結んだばかりで死なれると意味がないのでな」

「ふ、ふふッ、僕は最早光のミロクの力を失った。 そしてスザクは異空間から出て来られるかわからない、四神は1人でも欠いてしまえばヤタガラスとしての力は大幅に失う」



光のミロクの力はもうこいつにはないのか。 なら……



そう思った時梢とカズハが俺の元にやってきた。



「ハル君ッ!! 終わったんだよね? これで終わったんだよね!?」

「お兄ちゃん〜ッ!! マジであんなんどうしようって思ったし! 勝ったからいいけど負けたら殺されてたじゃん!」

「あ、ああ…… 終わったよ。 まぁ勝ったんだからいいだろカズハ」

「こっちの奥の手が通じて良かったわ、寧ろこの後が心配」



ルノがそう言った後、俺とルノは崩れ落ちた。



「え? ハル君ルノさん??」

「お兄ちゃん?!」

「こ、これ…… オーバードライブするとこうなっちゃうのよ、だから中々使えなかったの」

「俺達だけならまだしもヤタガラスの連中が残ってるなら尚更な……」



そう、あまりの反動で行動不能になる。 なんせメトフィス相手だからこっちの最大出力で戦ったしそれも影響した。 ここでもし襲われたりでもしたら一巻の終わり。



「おや…… 僕も結構な死に体だけどそっちもかい。 これはこれは漁夫の利を得られそうな状況だ。 君達が言ってたことはハッタリなんかじゃなかった、その力驚嘆に値するよ」



ミロクッ!! くそ、あっちにはまだ戦えるビャッコと咲姫が居る。



咲姫に肩を貸してもらいビャッコとこちらに近付いてきた。



「なんだか前の世界のことを聞くに見たことある光景だとは思わないかい?」

「そうね、ついこの前のことだから既視感があるわ」

「この者はどうするのだ?」

「まぁこれだけ力を持った者が横たわってくれてるんだ、だったら……」



そして俺の意識は途切れる。


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