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時刻、━━詳細不明。
場所、━━特定不可。
目的、━━観測不能。
其処には一人、男が居た。男の影が暗がりで動き続けていた。
「━━━━━━━━」
それはひたすらに、オブジェクトの中から雑多に取り出しては戻しを繰り返す。沈黙であるべき空間を、落下する紙束は幾度となく引き裂いている。
たった一人の世界。急かす者は誰も居ない。それなのに、それなのにも関わらず。彼は食い入るかの如く『何か』を探していたのだった。
一つ、二つ、三つ、四つ。落ちたファイルからはしわの寄った書類が散り、集まり、白んだ書面に足跡を残す。
「━━━これだ」
男が見つけた一つのファイル。抱えられ、隠匿され、影はその空間に鍵を掛けた。
其処にはもう、誰も居なかった。




