カリアの心
ダマたちが騎士団たちと出会う前まで遡る。
ノーズ
「さあ…大人しくしていろ…暴れれば暴れるほど痛めつけなくてはならないからな」
ワニ顔をした化け物がララとカリアにジリジリと近づいてくる…。
カリア
「ララ…私が戦っているうちに逃げて」
ララ
「カリア!」
カリアは魔法障壁を大きく展開し、ノーズへぶつける!
ノーズは身体中から腕を数本だし、魔法障壁を複数の手で抑える!
ノーズ
「無駄なこと…諦めて捕らわれるがいい」
ノーズは手で魔法障壁を破り、カリアへ突進していく!
カリアはノーズの巨体に押され、吹っ飛ばされてしまう!
ララ
「カリア!」
ノーズ
「まずは貴様からだ…」
ノーズは黒い魔方陣を出現させ、ララに向かって走り出す!
カリア
「ララ!!逃げて!!」
ララは逃げ出すもののノーズの無数の手に捕まってしまう!
トランヴェル
(ララ…どうした!?何故戦わない!?)
(このままだとミランダのように捕まるぞ!?)
ララは黒い魔方陣に吸い込まれていく…!
ララ
「カリア…にげ」
ララは魔方陣の中へ送り込まれ、姿を消してしまう…!
カリア
「ララああああ」
トランヴェル
(このままだと全滅する!)
トランヴェルはカリアの服を引っ張り、ここから逃げるように促す!
トランヴェル
(なんていうことだ…ミランダを助けるはずが、逆にララか捕まってしまうなんて…)
(せめてカリアだけでもここから逃がす!)
トランヴェルはカリアを引っ張るものの、カリアは一向に逃げようとしない…。そのまま倒れたまま動かずにいた。
トランヴェル
(カリア!!立ち上がってくれ!)
カリア
「もう…ダメよ…」
トランヴェル
(諦めるな!!)
カリア
(逃げても捕まる……ここで私は……)
(お父さん……ごめんなさい……)
ノーズが黒い魔方陣をカリアへ放り込む!
トランヴェル
(カリア!!)
カリア
(どうしてだろう……こんな時なのにあの日のことを思い出す……走馬灯ってやつなのかな…)
カリアは父ガゼルとの日々を思い出す……。
ガゼルと共にペルー村へ引っ越し、そして彼と共に多くの防具を作って生活していた。
ガゼルとカリアが作る防具は多くの兵士の命を守ってきた。
彼らの防具は他にはない魔法障壁が織り込まれた特性のものだった。敵からの魔力を分散し、物理的な攻撃でも防ぐことができる代物だ。
カリアはガゼルとの会話を思い出す…。
カリア
「こんな防具じゃなくて可愛いアクセサリーとか作りたいよ」
ガゼル
「カリアそれは自分が大人になったとき作ればいい……今はこの防具が世の中には必要なんだ」
カリア
「そういえばさ、どうして防具屋を始めたの?」
ガゼル
「父さんはもともと魔法粒子の研究者だったんだ…特に今は魔法が多く使われる時代だろ?だから魔法の研究をしてたんだ」
「それでな…父さんは魔法を防ぐ研究が得意だったんだ…本当ならばその研究を続けていくはずだったんだけど大人の事情でな…研究ができなくなってしまったんだ」
カリア
「つまりクビにされたのね!」
ガゼル
「おい……クビにされたとか言うな……クビにされたんじゃなくて自分からここを出ていったのさ」
「それからどうしようかと悩んでいたけどな……せっかく自分には魔法防御の研究をしていたからその経験を生かそうと考えたんだ」
「それで防具屋を始めたんだ」
カリア
「ふーん」
ガゼル
「でもなカリア……俺たちが作っているこの防具はな…結構評判がいいんだ」
カリア
「そうなの?」
ガゼル
「そりゃそうさ!毎年受注は増えてるし、もしかしたら国営騎士団にも採用されるかもしれないんだ」
カリア
「へぇ」
ガゼル
「この防具はな……今まで多くの人たちを護ってきたんだ」
「俺たちの仕事はな……皆の命を救うことができているんだ!」
「これほどやりがいのある仕事はない」
「カリアも大人になったらいずれわかる……自分の仕事が多くの人に役立つことがどれ程幸せなことか……」
「カリアがいうアクセサリーももしかしたら誰かが喜んでくれるかもしれないな」
カリア
「そんなの当たり前!!きっとバカ売れよ!」
ガゼル
「ほほう…なら将来楽しみにしているぞ……カリア」
バチバチバチバチ!!
カリア
(お父さん……私…)
バチ!!
ノーズ
「!?」
カリアは無意識に魔法障壁を展開していた…!
そしてノーズの黒い魔方陣をかき消している!!
ノーズ
「なんだ…いきなり力が強まった……」
カリア
「そうか……私…まだ父さんとの約束果たしてないもんね…」
カリアの魔法障壁が強くなっていく…!
カリア
「私には…まだまだやりたいことがたくさんある…!」
トランヴェル
(カリアの…魔法障壁がどんどん強くなっていく…!)
カリア
「ララを返せ化け物…」
バチバチ!!
ノーズは魔法障壁に押され、弾き飛ばされる!!
ノーズ
「す…素晴らしい…こんな魔法粒子を放つ人間は初めて見た…」
「この力…必ず……必ず我が物に!!」
バチツ!!
カリアの魔法障壁はまだまだ強度を増す…!
カリア
「私はまだ死ねない」
「私には多くの夢がある…!」
カリアはノーズにもう一度魔法障壁をぶつけ、ノーズを壁に叩きつける!!
ノーズ
「!?」
そしてさらにノーズを壁ごと押し出す!
ドオオオオオ!!
魔法障壁にぶつけられたノーズは背中にあった壁がぐずれ、さらに遠くへ吹き飛ばされる…!
カリア
「お前なんかにやられてたまるか!!このワニ野郎!!!」
「さっさとララを返せ!!この下衆!!」




