最終決戦前1
ドラフ
「……つまり」
「この世界は外の世界の人類を救うために実験場として作られた……ということか?」
イヴ
「そうだ」
リリィ
「……」
ミランダ
「まあ……なかなか信じてもらえないよね…」
アマミ
「現実味が無さすぎて何とも言えないな」
リリィ
「唐突すぎてついていけない…」
ノーズ
「要はフクロウを外の世界へ戻さないといけない。そう言いたいんだな?」
イヴ
「そうだ。時は一刻も争う」
「ユニオンは今すぐにでもこの人間世界にやってくるだろう」
「ユニオンは外の世界の者に操られている。奴らの目的はトランヴェルを殺害することだ」
「奴らからトランヴェルを死守して、トランヴェルを外の世界へ帰さなければならない」
ノーズ
「もしそのフクロウが死んだらどうなるんだ?」
イヴ
「トランヴェルが死ねば、この世界はユニオンに滅ぼされるだろう」
ノーズ
「それはどうしてだ?」
イヴ
「トランヴェルが死亡した場合、新人類化プロジェクトが失敗に終わる」
「プロジェクトが失敗すれば奴らの勝ちだ。しかし、奴らは少しでも旧人類が生き残る可能性のあるものを排除するに違いない」
「この星も跡形もなく破壊するだろう」
「奴らを止めるにはトランヴェルを外の世界へ連れて行くしか無い」
ノーズ
「つまり、俺たちは嫌でもこのフクロウを宇宙へ連れて行かないと滅ぶ運命にあるというわけか?」
イヴ
「そうだ。だからこれはこの星の存亡をかけた戦いになる」
「トランヴェルを宇宙へ到着させ、外の世界へ転送し、デザイアにデータを渡させる。これが私たちのミッションとなる」
ララ
「……これを失敗すれば私たち皆死んでしまう……それどころかこの星そのものが無くなっちゃうってわけね」
ガーランド
「何言っているかわからないが、要はもうやるっきゃねえってことだな」
アマミ
「いやいやいや!?そんな話信じられるかよ!?」
「どうしてみんなそんな話をすんなり受け入れてるわけ!?」
ドラフ
「アマミ…私はもうこれまで嫌と言うほど信じられない世界を体験してきた」
「確かにイヴの話は作り話のように聞こえる。我々の世界が実験場として作られたなんて信じがたいし、信じたくもない」
「しかしな…。今まで魔女に魔物、そして魔氷、人類が想定していなかった出来事がたくさん出てきただろう?」
「この星の存亡に関わる事態だってあり得るわけだ」
「それにイヴが言うのであれば、今更疑う余地もない」
アマミ
「確かにそうだけど……あんまりにもリアリティがなさ過ぎて…」
ノーズ
「リアリティも何も無い」
「どちらにしろ魔女の大将がそこまで来ていると言うのであれば、我々は戦うしかないだろ」
カローナ
「恐らく、ユニオンの力なら、この世界に来ることも造作もないことだ。早く宇宙へ出向いたほうがいい」
ルイ
「でも宇宙へ行くってどうやって行くのさ?」
ドラフ
「航空機で行くしかあるまい」
アマミ
「航空機じゃ宇宙までの上昇は無理だぞ?」
イヴ
「トランヴェルも私たちも魔法で宇宙へ行ける」
「航空機でギリギリのところまで行って、あとは自分たちの力で宇宙へ向かうしかない」
イト
「魔法で宇宙へ行けるのかよ?」
イヴ
「行けるわ。浮遊魔法そのものが空気抵抗を無くし、酸素を取り入れることができるでしょ?」
「あの魔法なら宇宙でも呼吸ができるわ」
アイナ
「いつもやってる空飛ぶ魔法のこと?」
イヴ
「そう。あれで宇宙でも動けるはず」
カローナ
「宇宙だなんて……全く想像つかないな」
イヴ
「とりあえず時間は無いわ。今すぐにでも出発したい」
ドラフ
「わかった。今から早急に航空機を用意する。ガタラフさん頼む」
ガタラフ
「……了解しました。いささか話にはついてこれませんが、急いで準備する必要があることはわかりました」
「早速、我が軍の航空機を準備しましよう!」
ミランダ
「まさか宇宙へ行くことになるなんて……」
マベル
「なんだかすっごくワクワクしてきた!」
ガーランド
「のんきな奴だ……今すぐにでもユニオンが襲ってくるってんだろ?」
マベル
「トランヴェルを送りこんじゃえば、私たちの勝ちなんでしょ?」
「それなら楽勝よ」
イヴ
「そうだといいが‥‥」
ララ
「私たちも準備しましょう!」
ドラフ
「その前に腹ごしらえだ。お前らろくに何も食べてないだろう」
アイナ
「アイナお腹すいた!」
ミランダ
「そういえば全然食べてなかったね」
リリィ
「お食事は準備できてます」
「食堂へ行きましょう」
トランヴェルたちは食堂へと歩いていく。




