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トランヴェルの魔女 -人間を魔女化し、世界を解読せよ…-   作者: fujiヤマト
誰もが神になれた時代
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次にユニたちは生命モデルを作る。

生命モデルとは、旧人類を新人類化させる型である。

旧人類の体内に生命モデルを取り入れることで、新人類と同等の力を得ることができる。

新人類の力とはSEのことだ。

このSEがあれは、月や火星でも楽に暮らせるようになる。

生命モデルは二種類ある。男性モデルと女性モデルの二つだ。


彼らは過激派に見つからないように隠れてやっていたため、

情報が漏れないように用語を別の用語に置き換えていた。


例えば、新人類化の女性モデルを”魔女”と呼んでいた。


まるで他の実験をしているように見せ、カモフラージュしていたのだ。

男性モデルを”結界師”。SEを”魔法”など、隠語を使用して実験を行っていった。


表向きの実験名はファンタジー世界の創出。

しかし、実際に行っている実験は新人類化プロジェクトだ。このようにバレないように工夫し、ラクティスからの襲撃を受けないようにしていた。


ユニたちは"ファンタジー世界における人類の進化"という偽の題目で生命プログラムを使用することにした。


ユニ

「…男性モデル…じゃなくて結界師はうまくSEを生み出せていないな……」


マスズ

「SEじゃなくて魔法ね」


ユニ

「ああそうだった……」


マスズ

「何名か投入したけど、どの子も魔女の魔法には届かないわね」


ユニ

「結界師の方はもう少し時間がかかりそうだな……先に女性モデル…じゃなくて魔女の方を優先しよう」


マスズ

「わかったわ」


ユニ

「それじゃあ、生命体を使って実験再開だ」


マスズ

「生命体じゃなくて、”観測者”ね」


ユニ

「そうだった。ごめんごめんつい…」


ユニは両手に一羽のフクロウを生成する。


マスズ

「あら。かわいい」


ユニ

「こいつはプロトタイプ。私の遺伝子で創った観測者さ」

「最大10名の旧人類を新人類に変化させることができる」

「そして一応人格を持たせてある。この惑星で意思を持って動いてほしいんだ」

「ちなみにこいつには私の20代の頃の記憶をインプットしている」


マスズ

「20代?どうしてそんな遥か昔の記憶を?」


ユニ

「もう自分では思い出せないんだ」

「あの頃は地球にいたし、それにまだ確か学生だった」

「楽しかった頃の記憶は少し覚えているんだけど、ほとんど忘れてしまったんだ」

「これから先、また記憶が薄れていくと思うから、あえてこの観測者に当時の記憶を記録しておいたんだ」


マスズ

「ふーん……記憶を思い起こさせることにも使えるのね」


マスズは人形をいくつか用意する。


マスズ

「じゃあ、この人形を使って、試しに新人類化を試してみましょう」


ユニ

「わかった」


ユニは両手に抱えていたフクロウを手放す。

フクロウは羽を広げ、人形の前に飛び立つ!

そしてフクロウから金色の光線が放たれる!

その光線を受けた人形が光り輝く!


バチバチバチバチバチバチ!!!


フクロウの光線を浴びることで、人形の中に女性モデルを取り入れることができる。

女性モデルを取り入れた人形は立ち上がり、そしてゆっくりと歩き出す。


ユニ

「モデルの挿入は成功だな」


マスズ

「ええ…そうね。これなら”魔女”は何とか形にできそうね」

「まだまだ改良は必要だけど…本当に間に合うか不安になってきたね」


ユニ

「大丈夫だ。必ず魔女は作れる」



引き続きユニたちはモデルの作成を進めていった。


プロトタイプのフクロウをどんどん改良し、新人類化の精度を上げていった。


バチバチバチ!!


フクロウの光を浴びた人形がいつも以上に火花を散らす。人形はSEを使用して、大きな箱を生成する!


ユニ

「今回の人形は力がすごいな」


マスズ

「うん!ビックリ!こんなパワーのあるSEは初めて見たよ!」

「色も透明だし、今までの中でも一番パワーがあるわ」


ユニ

「SEは透明なほどパワーがあるからな」


ユニたちは引き続き研究を進める。作成したモデルを次々と旧人類へ取り入れ、新人類化を試みた。

新人類化させては、裏世界の新人類と比較を行った。


それを繰り返し、やがて生命モデルの精度が上がっていった。

そして、約3千人を新人類化できる観測者を作り上げることができた。

ユニたちは更に研究を繰り返し、新たな観測者を作っていく。


マスズ

「ところで惑星の名前考えた?」


ユニ

「考えてないよ。どうしようか」


マスズ

「やっぱり地球にちなんだ名前の方がいいと思うの」


ユニ

「じゃあ……瑠璃とかどう?」


マスズ

「瑠璃ね……確かに地球は瑠璃色に近いかも」


ユニ

「よし…瑠璃に決定だ」


ユニたちが作りし惑星の名前を瑠璃と命名した。


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