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トランヴェルの魔女 -人間を魔女化し、世界を解読せよ…-   作者: fujiヤマト
誰もが神になれた時代
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緊急会議4

マーカス

「新人類化プロジェクト……?」


ギルバート

「何だそれは……?」


ユニ

「このプロジェクトはその名の通り、我々地球人類を強制的に新人類へと変化させるものです」

「地球人類。つまり旧人類を宇宙に適応できるようにするのです」

「荒廃した人が住めない環境でも月人や火星人なら生き抜くことができる」

「それならば、地球人を月人、火星人化させるのです」


ギルバート

「…そ…そんなことが本当にできるのか!?」

「新人類は100年以上をかけて宇宙に適応できるようになったんだぞ」

「それを人工的に行うなどできるのか!?」


ユニ

「できます」


ユニが壇上から立ち上がる


ユニ

「先日の移住プロジェクトで紹介があったプロテクトスーツ」

「これをさらに進化させ、地球人を新人類化させるスーツを開発します」


周りがどよめく……。


ユニ

「我々が今開発しているプロテクトスーツの進化版」

「それがこの新人類の"生命モデル"です」


資料に生命モデルが映し出される。


ユニ

「この生命モデルを体内に取り入れることで、火星、月人と同等の存在へと変貌できます」

「そうすることで新人類と同様に宇宙でも生活できるようになります」

「プロテクトスーツでは脱がなければなりませんが、この生命モデルを体内に取り入れるため、体の一部となり、新人類と同様の力を得ることができます」


「もちろん、新人類のようにスペライドエネルギーも使えるようになります」


ギルバート

「これはどうやって取り入れるのだ?」

「服のように着るのか?」


ユニ

「これをご覧ください」


ユニは資料を切り替える。

そして動画が流れ出す

一人の男性が200センチほどの高さのあるゲートに入る。

そして、そのゲートから光線が発射され、その男の体全体に光線を浴びさせる。


ユニ

「このゲートから放出される光線によって体内へ取り入れることができます」

「特に痛みは無く、約30秒ほどで完了します」

「見た目は変わっていませんが、中身に変化があります」


光線を浴び終わった男はゲートから出て、両手を前に出す。

そして両手から小さい炎を生成する。


ユニ

「このようにスぺライドエネルギーを使えるようになり、自然エネルギーを生成することができます」

「彼は月人、火星人と同様の力を得たのです」


再び周りがざわつき出す…。


ギルバート

「こんなものを取り入れた者はどうなる?」

「体の拒否反応、副作用、様々な問題があるのではないか?」


ユニ

「拒否反応、副作用ともにありません。生命プログラムで実証済みです」

「そして昨日、この実験結果をデザイアに提出しています」


ギルバート

「デザイアに……?政府を介さず勝手に提出したのか!?」


ユニ

「デザイアに提出したのはあくまでも実験結果です」

「今これは開発中であり、まだ構想の段階です」

「ご紹介したこの生命モデルもまだ試作段階の物です。まだ、完成はしておりません」

「しかし、もしデザイアからこのプロジェクトの活動許可を頂ければ、地球人類を新人類化させ、宇宙圏でも生活できるようになるはずです」


マーカス

「こんな絵に描いた餅のようなものに我々人類の命を預けるわけにはいかないだろうが!?」


ユニ

「しかし、実現可能な確率はどのプロジェクトよりも高いです」


マーカス

「何ィ!?」


ユニ

「このままでは地球人の大半は間違いなく犠牲になる。」

「地球はもう復興の目途がつかない。」

「月や火星に住めず、人工惑星も数が用意できない」

「もはや人類を救うにはこの新人類化プロジェクトが必要なのです」


マーカス

「……言ってくれるな」

「しかし、デザイアがこんな世迷言を承認するはずがない」


ネク

「たった今、デザイアから連絡がありました!」


ネクが立ち上がり、デザイアの回答を読み上げる!


ネク

「追加プロジェクトの申請による回答です!」

「36案中、承認を得たのはたったの1つ……」

「この新人類化プロジェクトのみです……!」


マーカス

「何だと!?」


カミヤ

「ナイス…ナイスタイミングだ!!」


周りが驚き、騒然とする……!


ユニ

「どうですか皆さん?」

「唯一デザイアから許可が下ったこのプロジェクトにかけてみませんか?」

「是非、新人類化プロジェクトを優先に投資して頂きたい!」


マーカス

「ぐぬッ……」


ギルバート

「……これは驚いた」


ユニ

「必ず全地球人類を救ってみせます……!」

「我々に地球人類の未来を託してください」


この後、新人類化プロジェクトに対する批判、質問が飛び交ったが、しばらくして会議は終了した。

どちらにせよ、地球政府が立案したプロジェクトの中で唯一許可されたのは、ユニの新人類化プロジェクトだけなのである。

ユニが提案した新人類化プロジェクトは正式に地球外移住プロジェクトの一部として承認を得ることに成功した。

地球政府は予算、人員をユニ研究所へ割り振ることにした。


ユニは融資を受けた資金で生命プログラムを更に増設し、

新人類化プロジェクトの進行を更に加速させる。


ユニ

「これでやっと実験ができる……さあ、始めようかマスズ」


マスズ

「ええ。やりましょう」


ユニ

「この研究で、地球人類を全員救う」

「新人類化プロジェクトを今から開始する……!」


ユニとマスズは生命プログラムを起動させる。

地球人類の存亡をかけた、ユニのプロジェクトが開始された。


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