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トランヴェルの魔女 -人間を魔女化し、世界を解読せよ…-   作者: fujiヤマト
誰もが神になれた時代
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誰もが神になれた時代3

町には多くの月人が歩いている。

店がいくつか設けられており、地面に建造されているものもあれば、宙に浮いているものもある。


月の建造物は宙にも設置されており、地面から上を見上げれば、

多くの建造物がフワフワと浮かんでいるのだ。


マスズ

「重力に縛られないってやっぱいいですね」


マスズは地面を蹴ってふわふわと浮かぶ。


ユニ

「僕はまだ慣れないわ……どこに店があるのかわからないし」


カミヤ

「会場はこっちだ」


カミヤ教授は右目にメニューを開く。

彼の右目には画面が映っており、行き先を選択する画面が映し出されている。


カミヤ

「カグヤ月面基地へ」


カミヤがそうつぶやくと、周りの景色が変わりだす。

先程の町並みから施設の中へと転移する。

転移した場所は広い会議室であり、20名ぐらい座れる机と椅子が設置されていた。

そして窓ガラスがいくつかあり、外は宇宙で広がっていた。

そして目の前には真っ赤な地球が見える。


マスズ

「地球がこんなに近くに見える!」


ユニ

「なかなかいい景色だな」


カミヤ

「景色に見惚れているところで悪いが、早速会議にログインするぞ」


カミヤは地球政府の会議室へアクセスする。

部屋の景色が一変する。

先程の会議室とは広さが異なり、ドームのような場所へ変貌する。

中央に議長が座っており、周囲に大勢の地球人が囲むように席が設けられている。まるで野球場の観客席のようだ。

ユニたちもその観客席におり、前列に座っている。


ユニ

「やたら人がいるな…」


カミヤ

「今日の会議は地球政府だけでなく、月、火星政府も来ているんだ」


マスズ

「それほど今日の会議は重要ってわけね」


カミヤ

「会議だけでなく、我々にとっても重要な会議になる」

「各プロジェクトが思わしくない今、我々の提案を何としてでも通すんだ」


マスズ

「デザイアの承認が間に合えばいいけど」


カミヤ

「そこはもう信じるしかない」


ユニ

「神頼みか。あまり好きじゃないな」

「でも大丈夫だよ。きっとすぐデザイアは承認してくれる」

「デザイアの承認さえ貰えれば、こんな会議はいらない」


デザイアとは、人類が作り上げた第三機関演算システムである。

簡単に言えば、人類が良き方向へ進めるように人類の計画、行動を第三者として評価を下すものである。


人類の法律改変や、計画立案に対して正当か不当か判断する役割だ。

例えば、地球復興プロジェクトを地球人類が企画し、それをデザイアに提出。

デザイアは、そのプロジェクトが人類にとってプラスになるかどうか、予測演算をして判断する。

プラスであると判断すれば、そのプロジェクトの実施が許可される。

デザイアから許可、承認が無ければ、提出したプロジェクトを実行できないルールとなっている。

そのため、今回ユニたちが掲げたプロジェクトもデザイアに提出し、許可を貰おうとしているのだ。

許可が無ければ、プロジェクトを開始することができないのである。


会議室内にアナウンスが流れる


定時刻となりましたので、今から緊急会議を開始します


この合図とともに、地球政府の会議が始まる。

議長であるギルバートが、立ち上がり、この会議の挨拶を行う。


ギルバート

「本日は各プロジェクトについて議論を行う」

「しかしながら、ご存知の通り、どのプロジェクトも進行が妨げられている。至急対策する必要がある」

「この会議では現在進行中のプロジェクトの進捗状況、そして現状の問題に対する提案。それらを議題に緊急会議を開くことになった」

「早速、人工惑星建設計画について報告を願う」


会議室の中央に一人の男性が段の上に立つ。

この男の名前はマーカス。人工惑星建設プロジェクトの責任者の一人だ。


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ツイッター:@hukurai_eichi
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