トランヴェルを追う男2
ゴッティルたち二人の男は、別室へと移動する。
その部屋には20名ほどの人間が立ちながらプログラムを解析していた。
ゴッティル
「あーあーご苦労さん。大変だなお前ら」
ゴッティルはプログラマーたちの肩をポンポン叩く。
サベージ
「ゴッティル。急げ」
ゴッティル
「わかってるよ。急かすな」
ゴッティルはカプセルの中に入り込む。
カプセルの蓋が締まり、ゴッティルは目をつぶる。
サベージ
「さあ、今から緊急ミッションを開始する」
「目的は先ほど説明した通り、生命モデルを破壊することだ」
「生命モデルの名前は覚えたか?」
ゴッティル
「ああ…嫌でも忘れねえよ。あんな変な名前」
「”トランヴェル”だろ?」
サベージ
「そうだ。そのトランヴェルとやらを破壊してこい」
「生命プログラム起動!!」
「ゴッティルの精神を取り出せ!!」
<アニミズム起動。精神離脱開始!>
ゴッティルのカプセルから真っ赤な一点の光がケーブルを伝わっていく。
ケーブルは、地球儀のような小さな青い球体に繋がっている。
<精神離脱完了。第2フェーズは移行する>
<THETAの予測。6割を超えました>
サベージ
「よし!そのまま惑星へ強制射出!!」
ギュイイイイ!!
惑星に月のような球体が接近し、そしてその球体から惑星に向かって真っ赤な光が注入されていく!!
ゴオオオオオオ!!!
ゴッティル
「ぐおおおおおおッ!?」
ゴッティルの精神は惑星の大気圏に入っていった。
しかし、ゴッティルの前に何層もの壁が出現する!
ゴッティル
「防衛プログラムか!?おい!?こいつをひっぺがえせ!!」
<大気圏突破中。瑠璃のプロテクトを確認!>
サベージ
「一斉に除去!!絶対しくじるなよ!!」
プログラマーがプロテクトの解除を試みる。
ゴッティルの前にあった壁が徐々に薄くなっていく!
ゴッティル
「このぐらいの厚さなら突破できる!!」
ゴッティルの精神は壁を打ち破り、惑星の中へと入っていった!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
ゴッティルの精神は赤く赤く発行しながら、惑星の地面に向かって降下していく!!
ゴッティル
「うおおおおおおおお!!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
ゴッティルの精神は山へと墜落する!!
<到着を確認!成功です!!>
サベージ
「よし!!よくやった!!」
「ゴッティル…あとは頼んだぞ」
ゴッティルの精神は起き上がり、浮遊し始める。
ゴッティル
「無事についたのか……」
「おいおい…本当に地球みてえなところじゃねーか」
ゴッティルの視界に見えるのは、青い空と緑の山々だった。
「おーいこっちだ!」
どこからか、人の声が聞こえる。
ゴッティル
「誰か来た……チャンスだ」
二人の人間がゴッティルの側までやってきた。一人は男、もう一人は女だ。
男
「ここら辺で何か落ちていったのを見たんだけどな…」
女
「なんもねーじゃん。気のせいじゃないの?」
「早く街に帰ろうよ」
男
「そうだな」
ゴッティル
(どっちにする?)
(いや…悩むまでも無いか。男性の方が体力があるはず)
ゴッティルは男に近づき、そして男の体内へと入っていった!
男
「うっ!?」
女
「どうしたー?」
男
「あ…がが……」
男は苦しみだし、その場でしゃがみ込む。
女
「どうしたの!?」
女が近づくと、男は顔をあげた。
男
「何でもない。ちょっと腹が痛かっただけだ」
女
「本当に大丈夫?」
男
「ああ……多分。よっこらせ」
男は立ち上がり、再び歩き出す。
女
「もう待ってよ!」
ゴッティル
(……よし。体も動く)
(言葉も喋れている)
(ここまでは成功だ。さて……これからが本番)
ゴッティルは男の体を乗っ取り、そして女と共に人間の街へ向かっていった。




