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ソフィア9

ガーランドとソフィアは転送魔法でプリズンから脱出する。

そして転送先は、大きな屋敷の前だった。


ソフィア

「ここは……?」


ガーランド

「私たちのテクラスのアジトだよ」


ソフィアはガーランドに連れられて、アジトの中へと入る。

屋敷の中は広く、多くの下級魔女がガーランドの帰りを待っていた。


マインド

「ガーランド!!」


ガーランド

「よおマインド。帰ってきたぞ」


マインド

「あんな化け物からよく帰ってこれたな。さすがガーランド」

「疲れただろ?ゆっくり休んでくれよ」


ガーランドとソフィアはマインドに大きな部屋へ案内される。

そして彼女たちは椅子に座り込む。


ガーランド

「はあ~よかった逃げきることができて!あんたのおかげだよ」


ソフィア

「いいえ。私は何もしていないわ。ファニージルから逃げることができたのは、あなたのお陰よ」

「ところであなたは……上級魔女なの?」


ガーランド

「そうだよ。あんたと一緒」


ソフィア

「それはびっくりだわ」


ガーランド

「どうしてだ?」


ソフィア

「上級魔女で反抗者は珍しいからよ」


ガーランド

「それもそうかもな……でもまあ私は元々下級魔女だけどね」


ソフィア

「下級魔女だったの!?」


ガーランド

「そうだよ。下級から上級にのし上がったのさ」


マインド

「こんな奴見たことないだろう?ガーランドはすごいんだぜ」


ソフィアは驚きを隠せない。

下級魔女から上級魔女になったものは数少ないからだ。


ソフィア

「下級魔女から上級魔女になった者と会うのは初めて……びっくりだわ」


ガーランド

「そう。私って超レアな存在なんだぜ?自分で言うのもなんだけど」


ソフィア

「あなたは下級どころか上級の中でも上位に入る実力だわ…一体どうやってそれほどまでの魔力を身に着けたの?」


ガーランド

「それは大ババを倒すために訓練してきたからさ」


ソフィア

「大ババ……ユニオンのことよね?」


ガーランド

「そうユニオン。あいつを何としてでも倒したくて死に物狂いで特訓したのさ」


ソフィア

「……すごいわね」

「ユニオンを倒そうだなんて考えもしない…あなた勇敢だわ」


ガーランド

「勇敢ねえ……確かにそう言われると聞こえはいいけど、実際はそんなもんじゃないさ」

「私…いや私たち下級魔女は反抗せざるを得なかったんだ」

「ユニオンが下級魔女を奴隷のように酷使し、差別をするから私は立ち上がった」

「そして作ったんだ、ユニオンに対抗するための魔女会を。このテクラスをね」

「大ババがこの世を絶対的に支配している。奴が死ねと言えば魔女は自害し、奴が奴隷になれと言えば、奴隷になる」

「すべてはあいつがこの世の理を決める。だからあいつを倒さない限り私たちには一生自由が無い」


ソフィア

「……なるほどね。具体的にあなたたちはユニオンに何をやられたの?」


ガーランド

「仲間が殺された」


ソフィア

「は?」


ガーランド

「仲間が多く殺されたんだ。大ババの手で」


ソフィア

「…殺されたって…魔女は殺すことはできないはずじゃ……」


ガーランド

「いや、本当に命を奪われてしまったんだ」

「信じられないかもしれないが、大ババは魔女を殺せる」


ソフィア

「!?」

「そんな…さすがにユニオンとはいえ、他殺はできないはず……」


ガーランド

「残念ながら、奴は私たちの目の前で大勢の魔女を殺してきた」

「ユニオンに歯向かうとどうなるか、その見せしめに仲間を目の前で殺されたんだ」


ソフィア

「そんな……あのユニオンが…?そんな話聞いたことが無い」


ガーランド

「それはそうだろうね。だって世間には公表されていないから」

「私たち反抗者たちの前で殺したから、上級魔女はおろか、下級魔女にも知られていない」

「例え、その話が広がったとしても、あんたみたいに皆信じないだろう」


ソフィア

「……」


ガーランド

「だから私たちはユニオン……大ババを許さない!」

「そもそもどうして皆ユニオンを支持するのか理解できない」

「おかしい。何かがおかしいんだ」

「ユニオンの絶対王政が不自由さを招いているにも関わらず、皆それを当たり前だと思っている」

「だから私たちは大ババを倒し、魔女世界を変えなくてはならない」


ソフィア

「なるほど……」

「貴方たちの話を聞いて、どうして反抗者になったのか、わかった気がしてきたわ」


ガーランド

「そうかい……」

「それじゃあどうだい?お前もこの魔女会に入らないか?もう大ババのもとへ帰れないんだろう?」


ソフィア

「そうね……」


ガーランド

「……」

「そうだ。一つお前に聞きたいことがあるんだ」


ソフィア

「何かしら?」


ガーランド

「どうして下級魔女を上級魔女にしようなんて考えたんだ?」


ソフィア

「それは……。下級魔女を上級魔女にすれば、反抗者たちを減らせると考えたからよ」


ガーランド

「反抗者を減らす……?まさか上級魔女がそんなことを考えるとはね。あんた変わってるわ」


ソフィア

「理由はそれだけじゃないわ。そもそも私は下級、上級という区別が気に入らないのよ」

「魔力だけで魔女を評価するなんて、甚だおかしいわ。他にも評価基準はあるはずよ」


ガーランド

「あはははは!!」


ソフィア

「……何?」


ガーランド

「あんたやっぱ変わり者だよ!」

「今までこんな上級魔女と出会ったことが無い」


ソフィア

「その言葉はそのまま貴方にお返しするわ」

「私も下級魔女から上級魔女になった魔女は初めてよ」


マインド

「お前ら気が合いそうだな」


ソフィア

「……そうかしら?」


ガーランド

「そういやあんたの名前を聞いていなかったな」

「私はガーランド。あんたは?」


ソフィア

「ソフィア」


ガーランド

「ソフィア。よろしくな」


ソフィア

「ええ……よろしくねガーランド」


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