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カローナの記憶8

ダリア

「しかし、どうやって人間に接触しようか」


カローナ

「人間から信頼を得るっていっても何から手をつければいいのか………」


ソフィア

「人間どもに無償で恩恵を与えてやればいいのよ。多大な恩恵さえ与えれば、少なくても信頼は得られると思うわ」


カローナ

「恩恵ね………それこそ人間に魔法を教えるとか?」


ソフィア

「そうそれよカローナ!」

「人間に魔法を教えることができれば、人間の生活基準はかなり上昇するわ」

「魔法こそ人間にとって必要なもの。魔法の素晴らしさを人間が知れば、喉から手が出るほど欲しがるでしょうね」

「魔法を使える者と使えない者とでは大きな差がでる。きっと人間どもは魔法の素晴らしさを知れば、魔法を求めて我々にせがんでくるだろうね」


ダリア

「人間に魔法を教えるとして、じゃあどの人間から接触するのがいいのかな?………やっぱり国の長とかになるのかしら」


ソフィア

「国の長ね………そうね。できれば大国がいいわね。人間の数が多いところから着手していきたいわ 」


ダリア

「私が昨日調べたら、ある国同士が争い事をしているそうなの」

「どちらかの国に加担すれば、その国の人間の信頼を得られるんじゃないかしら」


ソフィア

「いい案ね。戦争に勝たせてあげて、その恩恵から人間たちに魔法を教えることができそうね」

「それか、はじめから人間たちに魔法を教えて、戦争に勝たせてあげるのも手かも」


ダリア

「私たち魔女のお陰で国は勝利し、そして魔法を使えるようになり、さらに豊かになっていく………」


カローナ

「そうね。そのストーリーで行きましょう!」

「一つの国から着手して、それから徐々に世界中に広めていくの。これがベストだと思うわ」


「私たちアッシュペインは、ただ単に魔法を教える存在だけではなくて、どんな時でも人間の味方でいると思わせるの」

「そしてゆくゆくは、私たちの存在が人間の宗教、信仰と化して、私たちの存在を第一として生きることを"当たり前"にするの」

「人間は魔女のために尽くすことが第一であり、そのために生きている。魔女に使えることが人生の全てであると教え込むの」


カローナ

「家畜として扱うのね。確かに私たちに従うことが当たり前と人間たちが思ってしまえば、それでいいかもね」


ソフィア

「そうそう。あとは人間たちを上級魔女たちと戦えるほどの戦力に仕立て上げることができれば完璧ね」


ダリア

「一国の信頼を得られたとして、そこから全ての国を配下に置けるかしら?」

「ほら人間って国ごとに戦争するし、他国で広まっている魔法をすんなり受け入れることなんてできないんじゃない?」


ソフィア

「そうね。一国だけひいきにしていると、他の国が敵視して我々に牙を向けてくるかもしれない」

「だから人類が統一できるように”人類の敵”を用意しようと思うの」


カローナ

「”共通の敵”をつくって、団結させるってことね」


ソフィア

「そう。人類存続を脅かすものなら、人間も戦争している場合じゃ無くなるでしょう。その脅かされた環境なら尚更魔法の需要は増えると思うわ」

「魔法の需要が増えれば、人間たちは嫌でも私たちを必要とするでしょう」


ダリア

「うんうん。確かに確かに。それなら私たちの必要性が増すわね」


カローナ

「あとは共通の敵をどうするかだね」


ソフィア

「共通の敵はもう決まっているわ」


カローナ

「え?」


ソフィア

「大ババたち上級魔女に決まってるじゃない」


カローナ

「そうか。大ババたちを敵として認識させれば、自ずと団結していくわね」

「大ババたちが悪い魔女、我々が正義の魔女として立ち回ればいいわけか」


ソフィア

「そう。それで行けるわ」

「大ババたちを予め敵と認識させれば、我々もやりやすい。大ババほどの化け物が相手であれば、人間たちも嫌でも団結するだろうね」

「まあ………それだけでは大ババたちを倒せないだろうから、私たちは私たちで大ババを倒せるほどの魔法をつくらないといけないわ」


カローナ

「大ババを倒せるほどの魔法かあ………トルネードやアースクエイク以上の力じゃないと勝てないかもね…」


ダリア

「大規模な魔法………魔女世界ではその実験ですら禁止されてるけど、よくよく考えてみれば、この人間世界で試すことはできるんじゃないかしら?」


カローナ

「確かに………ここなら大ババも知らないだろうし、他の魔女たちもまだ気づいていないから、何でもできそうね」


ソフィア

「そう……よく気づいたわね2人とも。2人が言うように我々の世界でできないことは、この人間の世界なら可能よ」

「さっき言ってくれたように大ババを倒すにはハリケーンやアースクエイク以上のものが必要だわ」

「何かこう………身動きが止められそうなもの。一瞬でもいいから大ババの身動きを止められるものがいいわ」


ダリア

「時間停止の魔法とか………コールドスリープさせる魔法とか………かな?」


カローナ

「もしかしたらそれでも倒せないかもしれないね」


ソフィア

「天変地異が起こるほどの魔法が出来上がれば、さすがに大ババと言えど、倒せるでしょう」

「この人間の世界で色々試してみましょう」


ソフィアたちは大ババを倒すべく、今後の計画を徐々に徐々に具体的に詰めていった。

全ては既存の魔女世界を覆すため、ソフィアたちアッシュペインは人間世界で密かに活動を始めたのであった…。

次の日、ソフィアたちはどの国から接するのがベストか、あらゆる国について調査を行っていた。


カローナ

「ソフィア。今、ツクヨミ国とカグヤ国とティコ国が戦争しているんだけど、このツクヨミ国っていうのが、中々大きい国なのよ」


ソフィア

「人口はどのくらいなの?」


カローナ

「約3億」


ダリア

「戦争しててかつ、大規模な国…条件はぴったしね」


カローナ

「元々カグヤ国もティコ国もツクヨミ国の一部だったみたいだけど、どうやら独立したくて戦争しかけたみたいね」


ソフィア

「それならこのツクヨミ国に加担して国を再統一させましょうか」


ダリア

「そうね。それがいいわ。他の国は規模小さいし、戦争もしていない。ツクヨミ国がベストだと思うわ」


ソフィア

「よし決まりね!さっそく出かけるわよ二人とも!」


ソフィアたちはさっそく、アポロ国の中枢へと赴いた。


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