不死山15
トランヴェル
(おい!!ベルチカ!!いるんだろそこに!さっきまで声がしていたからいるんだろうな!!)
ベルチカ
「なんだよトランヴェル…珍しいじゃないか。君から僕を呼ぶなんて」
トランヴェル
(私は常にお前を呼んでいる!でもお前はいつもどっかへ引っ込んでしまうじゃないか!?)
ベルチカ
「そう言われればそうかもね。それで何さ?」
トランヴェル
(私は今日、精神離脱することはできるのか?)
ベルチカ
「ああ、できるとも。君は今まで体が無かったからずっと精神状態だったけど、
さっき体に一度戻ったから、精神離脱の条件がリセットされたよ。だから今日は30分1回だけ精神離脱ができるよ」
トランヴェル
(つまり、魔女化する能力は使えるってことだな?)
ベルチカ
「使えるよ?でも誰に使うつもり?人間はここにはいないと思うけど」
トランヴェルは精神離脱を行った!黄金姿のトランヴェルが体から解き放たれていく!
トランヴェル
(これは一か八かだ!!)
ベルチカ
「まさか…トランヴェル!?」
トランヴェルは魔女ソフィアとカローナの元へ飛び立つ!
そしてトランヴェルはカローナに声をかける!
トランヴェル
(おい!そこの魔女!!聞こえるか!!)
カローナ
「!?」
「何?何だ!?」
カローナの目の前に黄金姿のフクロウが現れた。
トランヴェル
(私はトランヴェル。お前たちと敵対しているフクロウだ!!)
カローナ
「フクロウ……お前がトランヴェル!?」
トランヴェル
(そうだ!!私はお前に話があってここに来た!)
カローナ
「話……!?」
トランヴェル
(お前は今、そのソフィアって奴に洗脳させられそうになってるんだろ!?)
(お前はそのまま洗脳されるのがお望みなのか!?)
カローナ
「そんなわけ……あぐうう!?」
カローナは徐々に意識を失っていく……。
トランヴェル
(もしお前がこの状況を打破したいのなら…あのソフィアとかいう魔女の洗脳から脱したいと思うのなら)
(私の魔女になって、我々と共に戦わないか?)
カローナ
「!?」
トランヴェル
(今、私がお前に魔女の力を与えれば、もしかしたら今の状況を脱することができるかもしれない!!)
(頼む!!私たちに力を貸してほしい!!)
カローナ
「何を……突然……くそッ……意識が……」
カローナは洗脳に抗うことに精一杯で、トランヴェルと会話する余裕がない。
カローナ
「お前は何だ?一体…なんなんだ!?何が目的だ!?」
ソフィア
「何を騒いでいるのカローナ?」
ソフィアはカローナの様子がおかしいことに気づく。
カローナ
「ソフィア…わたし…の目の……まえに……フクロウ…が」
ソフィア
「なんですって!?」
トランヴェル
(おい!!お前それでいいのか!?私の力を受け入れることを拒むのか!?)
カローナ
「あたり…まえ…だ。なんで……得体の知れない…お前なんぞに……」
トランヴェル
(クソ……やはりだめか……)
ソフィア
「カローナ!どこにフクロウはいるの!?」
カローナは右腕をあげて、トランヴェルがいる方へ指をさした。
ソフィアはカローナが指さした方に氷魔法を放つ!!
トランヴェル
「!?」
トランヴェルはその氷魔法を避けきることができなかったが、その魔法はトランヴェルの体をすり抜けて、壁へ衝突した!
カローナ
「だめ…きいてない……」
ソフィア
「……」
「カローナ……あなた。嘘ついてない?」
カローナ
「!?」
ソフィア
「あなたは洗脳魔法を解いてほしいがためにフクロウがそこにいるって言ったんでしょ?」
カローナ
「ちがうわ……」
ソフィア
「フクロウは少なくても魔法粒子を帯びていたわ。でもあなたが示した方向には何も感じないわ」
カローナ
「ちがう……ちがう」
カローナは泣き崩れ、必死にソフィアに訴える。
ドオオオオオオオオオ!!!
後方からカリアたちが走ってくる!
どうやらソフィアが召喚した龍をすべて倒したようだ。
ソフィア
「まあ、貴女がウソをついていようといまいと、もはや時間がないわ」
「私の洗脳魔法で私の役に立ちなさいカローナ!!」
フィイイイイイン!!!
ソフィアの洗脳魔法が加速し、カローナの意思を徐々に奪っていく!!
カローナ
「ああ……あああ……」
トランヴェル
(おい!カローナ!!本当にこのままでいいのか!?)
カローナ
「……!?」
トランヴェル
(そいつの思うように使われて…自分の意思を失って……それでも私の提案を断るのか!?)
(自分が自分で無くなることは死ぬことと一緒だと思わないのか!!)
カローナ
「ッ……!!?」
トランヴェル
(カローナ!!!)
カローナ
「……」
「その……魔女の力とやらをもらって……この洗脳から本当に逃げられるのか!?」
トランヴェル
(やってみなければわからない!わからないが、やってみる価値はあるはずだ!!)
カローナ
「くそッ……クソクソクソッ!!!」
「どちらにしたって…どちらにしたって地獄だ!!」
「ソフィアに洗脳されようが、フクロウの言う通りにしようが…クソおおおお!!」
「私は私でいたい…私は……私は!?」
トランヴェル
(カローナああああ!!!)
フィイイイイイン!!!
カローナ
「……!」
トランヴェル
(!?)
突然、カローナの脳裏にトランヴェルの今までの記憶が流れていく!
カローナ
「何……これ?」
カローナの脳裏には今までのトランヴェルの旅路が映っていた。
マベルと共に住んでいた記憶から今に至るまでの記憶が映し出されたのだ!
トランヴェル
(なんだ……何が起こってる!?)
そしてトランヴェルの脳裏にはカローナの今までの記憶が映し出されていた。
カローナがソフィアと出会った時の記憶から今に至るまでの記憶がトランヴェルの脳裏に映し出される!!




