紅の魔女戦13
一方施設の屋上では、ガタリアたち軍隊と銀龍が激しい戦闘を繰り広げていた。
ガタリア
「ドラフさん!!」
ガタリアは、気を失っているドラフに気付き、敵へ発砲しつつ、ドラフのもとへ向かった!
ガタリア
「ドラフさん!!」
ドラフのもとにたどり着いたガタリアは、ドラフへ声をかけた。しかし、ドラフから全く反応か無い。
ガタリア
「まずいな………」
ガタリアがドラフを起こそうとしている時、背後にある施設の入り口からクエリが姿を現した。
クエリは黒い鎧との戦闘後、体勢を整え、施設の外へ出たのだ。
ガタリア
「クエリさん!」
クエリ
「カダリアさん!ドラフさん!?」
「ドラフさん!?大丈夫ですか!?」
ガタリア
「は…早く回復を!?」
クエリは急いで回復魔法をドラフにかけていく。
ドラフ
「ゴフッ!!ゴフッッ」
クエリ
「ドラフさん!」
ドラフは意識を取り戻す。
ドラフ
「……クエリ…魔女たちは?」
クエリ
「わかりません。私も今ここに来たばかりです」
ガタリア
「恐らく施設の中に入ったかと……」
ドラフ
「なんだと!?俺に構ってる場合じゃないそ!!早くミスリルたちのところへ!!」
「うぐッ!?」
クエリ
「無茶しないでください!!」
青い鎧
「うおおおおお!!」
青い鎧が横から襲い掛かってきた!!
ガタリア
「くそッ!!」
ガタリアは銃器で青い鎧へ発砲していく!
ガタリア
「ここは私が応戦します!!早くドラフさんを!!」
クエリ
「わかったわ!」
クエリはドラフを担いで、施設の中へと向かう。
その道中で、クエリはイヴが近くに倒れていることに気づく!
クエリ
「イヴ!?」
クエリは足を止めて、ドラフを下ろし、イヴにも回復魔法をかけていく……。
イヴ
「ぐッ……」
クエリ
「大丈夫!?イヴ!?」
イヴ
「クエリ……また助けられたな」
クエリ
「ひとまず施設の中に……」
グオオオ!!!
銀龍が爆裂弾を放つ!!
ドオオオオオオオオオオ!!
クエリたちの付近に爆裂弾が落ちてくる!!
クエリはバリアを展開し、爆裂弾を何とか防いでいく!
イヴ
「このままじゃ……」
ドラフ
「クエリ…俺たちに構うな…早くミスリルのところに」
クエリ
「そうはいきません!!」
クエリはドラフとイヴにそれぞれ肩を貸して、施設の中へと避難する。
イヴ
「まいったな…魔女に全く歯が立たないなんて……」
イヴは回復魔法を自分にかけていく。
イヴ
「ドラフ!立てるか?」
ドラフ
「ああ…おかげさまで大分傷が癒えてきた」
「こんなところでグズグズしてられん!早く行くぞ!!」
ドラフは銃器に銃弾を補充し、戦闘準備を始める。
イヴ
「その意気だ」
各々戦闘態勢を整え、魔女を追いかけて施設の中へと突き進む。
クエリ
「ドラフさん、イヴ。二人に伝えなくてはならないことがあります」
ドラフ
「何だ?言ってみろ」
クエリ
「……実は先ほどノーズと戦いました」
イヴ
「何?」
ドラフ
「!」
クエリ
「あの黒い鎧のうちの一人はノーズだったんです」
イヴ
「それは本当か!?」
クエリ
「間違いありません………」
「恐らく魔女に操られているんだと思います」
イヴ
「ノーズが……」
ドラフ
「なるほど…通りで」
イヴ
「何か思い当たる節でもあるのか?」
ドラフ
「ああ………あの黒い鎧たちの一人が私の知人だったんだ」
「どうやらそいつも魔女に操られているようだ」
イヴ
「それは本当か!?」
ドラフ
「本当だ………」
ドラフ
「そいつは俺をかばって魔氷に飲み込まれたはずなんだが………」
「まさかここで出会うとはな」
クエリ
「じゃあ………あの黒い鎧は魔女に操られた人たちなのでしょうか」
フィイイイイイイン
イヴ
(!)
イヴはトランヴェルからテレパシーを受け取る!
トランヴェル
(イヴ!やっと繋がった!!)
イヴ
(トランヴェル!!)
トランヴェル
(早く……!早く来てくれ!!)
(避難シェルターに魔女が来ているんだ!)
イヴ
「何!?」
ドラフ
「どうしたイヴ!?」
イヴ
「まずい!ミスリルたちのところにもう魔女が来ているようだ!走るぞ!!」
ドラフ
「何だと!?」
イヴは突然走り出す!
クエリとドラフもイヴに続いて走り出す!
イヴたちは急いで緊急シェルターへと向かう!
ドドドドドドドドド!!
地下シェルターでは黒い鎧2体とアイナたちトランヴェルの魔女が激突していた!
その隙に青い鎧たちとアルヴェはミスリルたちのほうへ向かっていく!
ミランダ
「皆逃げて!!」
黒い鎧たちとの戦闘で、ミランダとアイナは精一杯であった。
ミスリルたちの護衛に向かうことができない。
リリィ
「何としてでも通すわけには……!」
リリィたち研究員たちは銃器を取り出し、アルヴェたちに発砲していく!!
しかし、その攻撃も虚しく、すべてアルヴェが弾き飛ばしてしまった!
アルヴェ
「アハハ!」
「ミスリル!お前はまた誰かに身を守ってもらっているのか」
「またお前のせいでたくさん人間が死ぬなあ!!」
ミスリル
「ぐうううう……」
アルヴェ
「さあ戦士たちよ!この者どもを薙ぎ払い、ミスリルを捕らえよ!!」
青い鎧たちが剣を構えて、研究員たちへ斬りかかっていく!!
アマミ
「こ…ここまでか!?」
トランヴェル
(待て!!)
キイイイイイイイイン!!!
トランヴェルは青い鎧たちの前に立ちはだかり、
光を強く発し、青い鎧たちの目を眩ませる!!
この体を発光させる能力は以前トランヴェルがソフィアから逃れるために使ったものだ。
トランヴェルは一か八か発光能力を使い、イヴたちが来るまでの足止めを試みたのだ。
青い鎧たち
「うわああああ!?」
ミンカ
「ま…まぶしい!?」
アルヴェ
「なんだこの光は……!?」
青い鎧たちとアルヴェはトランヴェルの光に目が眩み、
その場で立ち止まる!
アルヴェ
「………何だあれは………フクロウ!?」
トランヴェル
(姿が見られた!?)
ドドドドドドドドド!!
突然、上空からアルヴェたちに向かって散弾が降り注いだ!!
アルヴェ
「何!?」
アルヴェは紅の魔法障壁を貼り、散弾を防ぐ!
イヴ
「トランヴェル!」
トランヴェル
(イヴ!!)
上空からイヴたちがアルヴェたちに向かって攻撃を仕掛けていく!!
ドラフ
「間に合ったか!!」
クエリ
「さっきのお返しをさせてもらうよ!!」
イヴ
「くらえ!!」
イヴは周囲にたくさんの銃器を生成する!!
そしてその銃器から一斉に発砲していく!!
ドドドドドドドドド!!
青い鎧たちは銃弾を防ぎきれずに、直撃していく!!
ナタリー
「あああ!?」
ミンカ
「ガッ……」
アルヴェは魔法障壁で攻撃を防ぐが、
アルヴェの懐にイヴがサーベルで切り込んでくる!!
アルヴェ
「ッ……!?」
アルヴェはギリギリにかわして、イヴから間合いを取ろうと後退していく!
しかし、イヴはそれを許さず、周りに生成した銃器を発砲させながら、サーベルでアルヴェに斬りかかって行く!!




