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紅の魔女戦6

クエリ

「ック!?」


クエリは後退していくが、徐々に黒い鎧に間合いを詰められていく!!

そして黒い鎧はクエリにタックルを喰らわせ、彼女を吹き飛ばす!!


クエリ

「ああッ!?」


クエリは倒れ、杖を手放してしまう。

彼女は杖を取ろうと手を伸ばすが、そこに黒い鎧が杖を蹴り飛ばす!!

黒い鎧はさらに足でクエリの肩を踏み、銃口を彼女の額へ向ける!!

クエリは観念して目を瞑る…!


ドンッ!!


クエリ

「……!」


クエリは目を開けると、黒い鎧はイヴの砲弾を受けて横に倒れた!


イヴ

「クエリ!大丈夫か!!」


ドオオオオ!!


イヴ

「ぐうッ!?」


イヴの背後からアルヴェが攻撃を仕掛けてくる!!

イヴはダメージを負いながらも、アルヴェの攻撃に応戦していく!!


そしてアルヴェの後ろから青い小さな鎧たちが駆けつけてくる!!


青い鎧たち

「アルヴェ!!」


アルヴェ

「あなたたちはドクターを探しなさい!!この施設のどこかにいるわ!!」


青い鎧たち

「了解!!」


青い鎧たちは施設の中へ侵入していく!


イヴ

「いかせるか!!」


イヴは盾を青い鎧たちに投げつける!!

しかし、横から四つん這いの黒い鎧がその盾を口で取る!!


イヴ

「何!?」


アルヴェ

「あなたも子供たちと一緒にミスリルを探しに行きなさい」


黒い鎧はコクンと頷き、青い鎧たちの後を追う!!


イヴ

「クッ!?まずい侵入を許した!?」


アルヴェ

「よそ見している場合じゃないよ?」


アルヴェはイヴへ巨大な赤黒い魔法を連打していく!!


イヴ

「ぐうッ!?」


イヴは避けに避けていくが、何発か被弾していく!!


イヴ

(トランヴェル……)

(トランヴェル!!応答してください!)


イヴはテレパシーでトランヴェルと会話を試みる!


トランヴェル

(!)

(イヴ?どうした!?)


トランヴェルはイヴのテレパシーを受信し、応答する!


イヴ

(トランヴェル申し訳ございません。施設の中へ何体か侵入を許してしまいました)


トランヴェル

(!)


イヴ

(青い鎧が数体、そして一体黒い鎧がそちらに向かっています!!)

(やはり敵の狙いはミスリルです!ミスリルの護衛をお願いします!!)

「グッ!?」


トランヴェルとのテレパシー中にアルヴェの攻撃が衝突する!!


アルヴェ

「いきなり動きが鈍くなったね……所詮この程度か」


イヴ

「……」


イヴはテレパシーを切り、アルヴェとの戦闘に集中する!!


トランヴェル

(おいイヴ!!おい!!)


ミランダ

「イヴさんがどうしたの?」


トランヴェル

(ダメだ…会話ができない。無事だといいが……)

(それよりもミランダ。ついに敵がこの施設の中に侵入してきたみたいだぞ)


ミランダ

「え!!?」


アイナ

「敵……来たの?」


アマミ

「何だって!?敵来たのか!?」


アイナの言葉を聞いた周りの研究者たちがざわつきだす。


ミランダ

「み……皆さん!!落ち着いてください!!」

「敵は今、研究所の中へ侵入したようですが…まだこの場所は気づかれていないはず」

「冷静に落ち着いてください!!」


アマミ

「もしかしたらここに来るってことか……」


ミスリル

「魔女が…来る…魔女が…」


周りの研究者たちも不安がたちこみ、震えだす。


アイナ

「おじちゃん大丈夫だよ」


ミスリル

「!?」


アイナ

「皆アイナが守るから」


ミスリル

「……」

(こんな小さな子が…こんなに逞しい言葉を……)

(本来なら大人である私が助けてやらねばならないのに…)

(情けない……本当に…情けない……)


ミスリルは頭をかきむしり、両手で顔の頬を叩く。


ミスリル

「ああ…ありがとうお嬢ちゃん……私はどうにかしていたよ」

「私もこれでも大人だ。いざという時は私も戦うよ」


リリィ

「そうですね……我々研究者と言えど、自分の身は自分で守らなければ」


先ほどまで重苦しかった空気が、アイナの一言でガラリと変わった。

誰よりも幼い彼女が誰よりも勇敢で、ましてや研究者たち皆を守ると言うのだ。

彼らは非力であれど、恐怖にかられている暇は無いことに気づかされた。


トランヴェル

(よし…ミランダ!応戦の準備をしてくれ……アイナも)


ミランダ

(了解!!)


アイナ

「うん!!」

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