ムーンチャイルド2
ムーンチャイルドに入り、地下へ地下へと進んでいく。
行き着く先には広大な大地があり、そこにたくさんの施設があった。
クエリ
「すごい………ここがムーンチャイルドの中………」
ガタリア
「ここには約50施設ほど建設されてます。商業施設や研究施設。それからホテルなどもあります」
ノーズ
「もはや一つの都市だな………」
「ムーンチャイルドの中がこんなに広いとは………」
ガタリア
「こんなに施設が増えたのはここ最近です。地下への調査が進む度に施設は増えていきました」
「そして今ここが第一階層ですが、現在は第三階層まで発掘されてます」
ドラフ
「ふむ………」
ドラフたちは通路から第一階層に着き、クレーターサミットの開催場所を目指す。
トランヴェル
(すごいな………まさに地底都市)
キィィィィィィィィィン………
トランヴェル
(!?)
(何だ?今の音?)
耳鳴りと共にどこからか声が聞こえてくる。
<こ…ら…ヴで……>
ザザザザザザ………
<応答………います>
ザザザザザザ………
トランヴェル
(何だ!?)
トランヴェルの脳内に声が聞こえてくる。
トランヴェル
(この感じ………ベルチカか?)
ザザザザザザ………
<こち………イ………>
トランヴェル
(………違う。ベルチカの声じゃない………)
(女性の声?どこから?)
<応答して………さい>
ザザザザザザザザザザザザ!!
ひどいノイズと共にパタリと声が聞こえなくなった。
トランヴェル
(………何だ今の?)
(応答してくださいって聞こえたが………気のせいか?)
トランヴェルは謎の声が気になるものの、
正体がわからない以上、とりあえずドラフたちについていくことにした。
ガタリア
「クレーターサミットの開催地はあの建物です」
ガタリアは開催場所を指で指す。
その施設は周りの施設に比べて非常にでかい。
ドラフたちは施設に入り、転送装置で最上階へと進む。
フオオオン………
最上階に着いたドラフたちは会場へと足を運ぶ。
会場の入り口のドアを開き、部屋の中へと進む。
そこには既に各国のトップが席に座っていた。
会場の真ん中にドラフたちが座る席が設けられており、その席を囲むように各国のトップたちの席が配置されていた。
クエリ
「………真ん中が私たちの席?」
クエリは緊張しつつ、先頭のドラフについていく。
トランヴェル
(周りに座っているのがこの世界の国々のトップか………)
ドラフたちは席の前に立つ。
周りを見渡せば、トップたち全員がこちらを見ている。
クエリ
(ひええ…緊張する………)
司会役が一人、遠方から声を発する。
「それではクレーターサミットを開催します」
「本日は魔氷からの生存者、並びに竜を退治したという4名に参加してもらってます」
「それでは一言挨拶をお願いします」
司会役から話をふられたドラフたちは自己紹介をし、そして今までの経緯を説明していく。
そして一通り説明が終わった後、各国のトップたちから質問が飛び交ってきた。
質問の内容は様々あったが、大きくわけて二つあった。
一つは竜をどうやって倒したのかということ。
ドラフたちは竜との戦闘についてできるだけ多くの情報を出した。魔法では竜を倒せないこと。銃や爆弾が通用すること。竜を倒すと魔氷が発生すること。あらゆる情報を世界へ発信した。
そしてもう一つは魔氷の事件について真相を聞かれた。
魔女や魔物の仕業であることは前から伝えられていたが、魔氷の発生した当時、どのような状況だったのか聞かれた。
魔女を処刑する日、魔女が現れ、戦闘を行ったこと。そして魔女の体から魔氷が発生したこと。赤裸々に全ての出来事を話していった。
サミットが始まってから約3時間。
ひとまず議論は終わり、休憩をとることになった。
話を聞いたトップたちの反応は様々だった。ドラフたちの話から竜をどう撃退するか考える者もいれば、全くドラフたちの話を信じない者もいる。
クエリ
「お疲れ様ですドラフさん」
ドラフ
「ああ、お互いにな」
ドラフたちはずっと喋りっぱなしで疲労がたまっていた。説明しては質問され、各国のトップの集う場所ということもあって緊張もあり、休憩に入った瞬間、ドッと疲れが出たのだ。
ノーズ
「やっと休憩か………まだまだ続くのか?」
ガタリア
「ああ、今日は夕方までやるだろう」
アイナ
「まだ続くの!?」
アイナは会議中、退屈で退屈で仕方がなかったのだ。
こういう場に長く居られそうにもない。
クエリ
「アイナが飽き飽きしてしまって耐えられそうにないの」
ドラフ
(………それは仕方ない。彼女はまだ子供だ)
「アイナは席を外してもいいんじゃないか?」
クエリ
「そうですね………ちょっと頼んでみます」
この後、アイナだけ会場から出ることになった。
アイナは会議が終わるまでこの施設内で待っているように言われた。
休憩が終わり、ドラフたちは再び席へつく。
各国のトップたちと今後のことについて話を進めていく。途中で司会役が話を中断する。
「ただいま入りました情報によりますと、何名かツクヨミ国から生存者が発見されました」
「今回の生存者はユーリ大陸で発見されました」
周りがざわつく………。
ノーズ
「ユーリ大陸から?」
クエリ
「大陸は全て魔氷で侵されているはずでしょ?どこで見つかったの?」
司会役が口を開く。
「上空から調査を行っていたところ、魔氷が届いていない場所が三ヶ所ありました」
ノーズ
「ツクヨミ国から………?」
会場に大きな映像が表示される。
そこには三ヶ所写し出されている。
トランヴェル
(え………?)
映像にはトランヴェルが見覚えのある場所が映し出されていた。
一つはペルー村の御神体。二つ目はルナ街の一角。そして三つ目は魔女研究所だ。
ドラフ
「!」
「こいつはたまげたな………」
映像の左にはペルー村の御神体が映っており、
御神体の周りは魔氷に埋め尽くされている。
御神体だけは綺麗に取り残されているのだ。
そして右の映像はルナ街の住宅地。一軒残されており、その周りの家々は凍り漬けにされている。
さらに下の映像には魔法研究所が映し出されていた。
トランヴェル
(左に映ってるあれはペルー村の御神体………?)
(そして右は………あの家どこかで見たような)
トランヴェルは既視感があるが、思い出せずにいる。
ドラフ
「これは面白い……」
「魔氷が届いていないところがあるとは………」
クエリ
「もしかしてあれは………魔女研究所?」
ドラフ
「間違いない。もしかしたらリリィたちは無事だったのかもしれん」
司会役
「本日この三ヶ所からそれぞれ2名を救出しております」
「計6名となりますが、全員意識はあり、軽症とのことです」
周りがざわめく………。
ドオオオン!!
ノーズ
「!?」
「何だ!?」
突如上から爆発音が聞こえてきた。
ドオオオオオオオ!!
クエリ
「………爆発音?」
ドドドドドド!!
地面が揺れだす!
ドラフ
「何事だ!?」
アナウンス
「緊急事態です!現在クレーター上空に龍が出現!」
「繰り返します!現在龍が出現!」
「至急シェルターへ避難してください!!」
ノーズ
「龍だと!?」
ドラフ
「我々も避難するぞ!!クエリ!アイナを連れてくるんだ」
クエリ
「はい!」
トランヴェル
(このタイミングで竜が………!?)
一同が避難しようとした時、外から雷が施設の天井を突き破って落ちてきた!!
ドオオオオオオオオオ!!
会場は雷で破壊され、足場が崩れる!
ドラフたちは足場を失い、下へと落ちていく!
そこにアイナがドラフたちに魔法をかけて、ドラフたちを浮遊させる!
ノーズ
「!?」
「体が浮いてる!?」
アイナ
「私の魔法だよ!」
ドラフ
「アイナ………助かった。ありがとう」
アイナ
「どーいたしまして!」
ガタリア
「す………すごい………体が浮いてる」
アイナはドラフたちを浮遊させながら、会場の外へと出る。
外は周りの施設も破壊されており、瓦礫の山ができていた。
クエリ
「もうこんなに被害が………」
グオオオオオオオオオオオ!!
龍の雄叫びが響き渡る!
ドラフ
「あれか!?」
上空には黄金に輝く龍の姿があった…!




