晩餐会2
ノーズ
「私の名はノーズ。ノーズ・カナベルトだ」
「以前までは宗教団体に属していたが、その団体が魔女によって解体され、今はフリーの身だ」
「宗教団体に属する前、実は私は元々フンボルト軍の一員だった」
「軍隊に約6年属していた。ツクヨミ国の戦争にも参加し、たくさん戦闘を経験してきた」
ドラフ
「なるほど…元々軍人だったのか。どうりで戦いなれているわけだ」
「あなたの言う宗教団体は魔女によって壊滅したと言っていたな。何の宗教団体なんだ?」
ノーズ
「………恐らく知っているかもしれん。魔女信仰協会という団体だ」
クエリ
「!?」
「魔女信仰協会………」
クエリは以前、魔女信仰協会と何度も戦ったことがある。
その協会の名前を聞いて驚くと同時にノーズを警戒しはじめる。
ドラフ
「あのかの有名な信仰協会か………。やはりあの協会は魔女によってつくられたものだったのか」
ノーズ
「いや、その協会自体は架空の魔女を信仰していただけで、魔女によってつくられたわけではない」
「魔女信仰協会は元々新興宗教の1つだった。魔女を崇拝するという名目のもと信者を集めて金稼ぎをしていた。要は金稼ぎのための胡散臭い団体だったわけだ」
「ある日、魔女が我々魔女信仰協会に現れてな。魔女信仰協会は魔女の魔法を借りてビジネスを行っていたんだ」
ドラフ
「……ふむ」
「そう言えば魔女信仰協会は魔物を保有していたな。あれは魔物をつくる実験をしていたのか?」
ノーズ
「その通りだ。魔女信仰協会は魔物をつくって、売り物とする予定だった。人間より優れた戦闘力を持つ魔物を軍隊に売るつもりだったのだ」
クエリ
「もしかして昨日のツクヨミ国の魔物は、あなたたちが実験でつくったものだったの?」
ノーズ
「……そうだ」
ガタン!!
クエリは立ち上がり、杖をノーズの額につける!
クエリ
「あなたたちは………あなたは魔女たちに加担して多くの人を殺した!」
「あなたが魔女に手を貸したせいで多くの人が死んだんだ!!」
クエリは杖に魔力を集中させる………!
ノーズ
「俺をここで殺すのか?」
クエリ
「あなたは………こんなに多くの人を殺して何とも思わないの!?」
「罪のない大勢の人たちを魔物で殺して、魔女に加担して………何がしたいの!!?」
ノーズ
「確かに魔女に騙されていたことは私の罪だ」
「殺すなら殺せ。抗うつもりはない」
クエリ
「………ツ!!」
ドラフ
「クエリやめろ」
クエリ
「………!」
ドラフ
「今こやつを殺しても何もならない」
クエリ
「しかし………」
ドラフ
「この男は手かがりだ。殺すには惜しい。そしてこの男も今は魔女と対立しているようだ。罰するのは後でも遅くはなかろう」
クエリ
「でも………でもこいつは皆を………」
ドラフ
「クエリ。頼む。私から一生のお願いだ。まだこの男は我々に必要だ。そう私は判断した」
クエリ
「生かしておいても、いつ牙を向いてくるかわかりません」
ドラフ
「確かにな。それでも私はまだ生かすほうが良いと判断する」
クエリ
「うっ………うう」
クエリは杖を下ろす。
顔を下に向けたまま席に戻る。
ドラフ
「……まだまだ色々聞きたいことがある。いくつか質問していいか?」
ノーズ
「いいだろう。時間が許す限りはな」
ドゴオオオオオ!!
突然外から爆発音が聞こえてきた!
ドラフ
「なんだ!?」
窓の近くに座っていたノーズは窓から顔を出す。
グオオオオオ!!
クエリ
「今の鳴き声………まさか!?」
ノーズ
「そのまさかだ」
トランヴェル
(まさか………竜!?)
外では銀色の竜が暴れていた!




