魔女粒子
ドラフはガゼルのいる部屋に入ろうと取っ手に手をかける。
フィーン………
突然、ドラフの耳元に小さな魔方陣が出現した。
どうやら着信があったようだ。
着信先は研究所のアマミだった。
アマミ
「おはよう…研究長」
その声は疲れきっており、眠たそうだった…。
アマミ
「研究長がくれたサンプル…面白い結果がでたよ」
ドラフ
「早く結論から述べたまえ」
アマミ
「そう焦るな……こちとら朝まで計測してたんだ…そろそろ体力の限界だよ」
ドラフ
「ふーん……で?」
アマミ
「君は本当に…せっかちすぎる…結論からいうけどさ
……関連性は見えたよ」
ドラフ
「合致はしなかったか」
アマミ
「うん……ほとんど有効性はあったんだけど……
全く同じ粒子かというとそうでは無いみたい」
ドラフ
「ふむ……」
ドラフは手で唇を引っ張る……。
アマミ
「ただほぼ似たようなもの」
ドラフ
「何が違う?」
アマミ
「そうだねぇ……なんというかサンプルの方は魔法因子と魔女因子の両方を兼ね揃えているんだよ」
ドラフ
「比率は?」
アマミ
「ほとんどが魔女因子……ちゃんと割り出していないけど恐らく6対4ぐらいの比率」
ドラフ
「ふむ……見たことのない粒子だな」
アマミ
「そうだね……今までは人間の魔法粒子か魔女の魔女粒子しか見たことがなかった……その複合型は初めて見るよ」
ドラフ
「ふむ……アマミ君解析ご苦労様……
きっと魔女の魔法が発動していたことは間違いないだろう」
アマミ
「うーん……本当に魔女がこんなちっぽけな村にいたのかねぇ?」
ドラフ
「君が解析してくれた魔女因子が何よりの証拠だ」
アマミ
「まあ魔女因子ではないけどね」
ドラフ
「あくまでも可能性の話だ……魔女粒子が少しでもあれば魔女が絡んでいる可能性が高い」
アマミ
「そうかい……まああんまり無理すんなよ」
ドラフ
「気遣いありがとう…ゆっくり休みたまえ」
アマミ
「じゃ…おやすみ」
ドラフは魔方陣を消し、ガゼルのいる部屋に立つ。
ドラフ
「さてさて……いろいろ話をお伺いしなければなりませんな……」
ドラフはガゼルのいる部屋に入っていった……。




