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魔女vs.魔女1

オオオオオ………


「俺は………死ぬのか?」


イトは魔女の魔法をもろに喰らい、足がもげて倒れてしまった………。

彼の意識は朦朧とし、息するのも苦しい状態だった。


「………ここまでか」


イトの瞼は静かに閉じていき、彼の意識も遠退いて行った………。


(そう遠くない未来に自分が死ぬ時が来るとはわかっていた)

(騎士団に属するというのは死を意味する)

(俺はすでに覚悟していた………自分の死を)


(あの時のように………)


イトの脳内に昔の記憶が映し出される。

その記憶には周りの家が炎に焼かれており、そして多くの人が倒れていた。


「地獄だ………」


その時、イトは嫌と言うほど苦しく辛い思いをした。

日常というのは長続きせず、また人間は簡単に死んでしまうものだと知った。


フオオオン………


魔物たちの雄叫びが響き渡る………。


「こんなところで………死んで………たまるか………」


彼は頭から血を流しながら、業火の中を歩き続けた。

彼の帰る場所は無い。

彼はさ迷い続け、遂に力尽きて倒れてしまう。

そして彼は思う………弱いというのは罪であるということを。もし自分が強ければ、こんな魔物たちに自分たちの日常を奪われたりしなかった。彼は涙を流して眠りにつく。


(父さん………母さん………)


目の前には両親が立っていた。


(守れなくて………ごめん)


彼の両親は燃えていく………。そして彼らの顔は苦しそうで、悲しそうであった………。


そして、燃えながら父親が手を招く………お前もこっちへ来いと言わんばかりに。


(嫌だ………)


少年は首を横に振る。


しかし、両親は彼に向かって手を伸ばしてくる。

イトはたじろぎ、両親が自分の手をつかむことを拒む。


(嫌だ!俺はまだ………)


イトは両親に捕まってしまい、拒もうとするものも力でねじ伏せられる………!


(俺はまだ俺はまだ………)


(生きたい!!)


ガバッ!


イトは気がつくとベッドの上にいた。

辺りを見渡すと、どうやらここは病院のようだ。

魔物に襲われて倒れてしまったのだ。その後、この病院に運ばれたようだ。


「………目を覚ましたか」


彼の隣には騎士団員が一人立っていた。


イト

「ここは………どこですか?」


「ここは中央騎士団の付属病院だ」

「運が良かったな少年」


イト

「町の皆は………?」


「少年………辛いかもしれんが、生存者はお前だけだ」


イト

「そんな………」

「皆………死んだ?」


「………なんで?」

「………何か………悪いことしたの?俺たち」


「少年………」

「お前も町の人も悪いことなどしていない」


イト

「どうして………俺たちがこんな目に………」


「残念だが………それは運が悪かったとしか言えない」

「お前らの住む町に魔物が襲ってきた」

「だから町の人たちは死んだのだ」


イト

「そんな………そんな簡単な言葉で片付けないで下さいよ!!」


イトはカッとなり、騎士団員を睨み付ける。


「悪いな少年。町を守れなかったのは俺達の責任だ」

「だが、これだけは覚えておいてほしい。騎士団でも護れないときは護れなdい」

「いざという時は自分しかいないものだ」


イト

「………」


「体が治るまでここで休め」

「これからどうするかは自分で決めろ」


イト

(何故だろう………何故あの時のことを思い出す?)

(ガキの頃…名も無き兵士に言われたことを………今鮮明に思い出す………)


俺はこの後、親戚のいる村へ引き取られ、強くなりたくて騎士団に入団した。市民を救える存在になりたかったのだ。

あの時の兵士の言葉は当時の俺には理解できなかった。むしろ頭にきていた………お前たち騎士団が駆けつけるのが遅くて俺の両親は殺されたんだと思っていた。

しかし今ではあの兵士が言っていたことがわかる気がする………弱ければいずれ全てを奪われる。それはその通りだ。

実際に力がなければ魔物に殺され、大切なものも護れない。


あれから俺は果たして強くなれたのか?

あれから本当に市民を守れる存在になれたのか?


「ここで本当に死んでいいのか………?」


否………市民は死に絶え、魔女が俺たちを滅ぼそうとしている。

何も護れない………誰も救えない………。

あの時の兵士と同じだ………。

俺はまだ誰一人救えていないんだ。

死ねない………まだ死ねない………!

俺にはやるべきことがある!

足がもげようが………五体不満足になろうが………今俺にできることをするんだ!!

俺は………まだ………!!


生きたい!!!


イトの足がバチバチと音を発っし、もげた足が再生していく………!


イト

「………ツ!!」


イトの全身の傷が癒えていく!!

そして魔方陣から剣を出現させ、両手に剣を握る!!


カローナとダリアがララたちへ攻撃を仕掛けようとしたその時、彼女たちはイトが立ち上がったことに気づく!


カローナ

「何………!?」


ダリア

「立ち上がった!?」


サカ

「イト!!」


イトはカローナたちへ斬りかかる!!


ダリア

「無駄だ!!」


ダリアとカローナは魔法障壁を展開し、イトの攻撃を防ごうとする!


ザバアアアアアアアアアア!!


イトの斬り込みはカローナとダリアの魔法障壁を破り、彼女たちの片腕をそれぞれ切り落とす!!


ダリア

「!!」

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