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絶望の宴8

ゴオオオオオ………


市内では市民たちの死体と魔物で溢れかえっていた。

オードリーは国会を抜けて市内へと入った。

しかし、どこもかしこも魔物しかいない。空き家で身を隠すことが精一杯だった………。


オードリー

(アイナ………ソフラ………)


オードリーは馬車ごと空き家の倉庫に入り、魔物たちが去っていくのを待っていた。


オードリー

(くそ………ダメだ………繋がらない)


オードリーは何度もアイナやソフラに連絡をかけるが、繋がる気配は無い………。


オードリー

(まだあいつらウロウロしてやがる………)


外には10匹程魔物がうろついていた………。


オードリー

(このままでは………)


ガジャアアアアアアン!!


オードリー

(!?)


倉庫の窓ガラスが割れ、魔物が侵入してきた!


オードリー

「まずい!!走れ!!」


オードリーは手綱で馬に早くここから出るように指示をする!

オードリーを乗せた馬車は倉庫の出口へと向かう!

それを見た魔物たちはオードリーを追いかける!


オードリー

(畜生!!早い………)


魔物たちのスピードは馬車より1.5倍ほど速く、追い付かれるのも時間の問題であった………。


ガン!!


ガガガガ!!


馬車の前に魔物が数体現れ、馬車に突進してきた!

馬は魔物の突進により吹き飛ばされ、肉塊となってしまった………。

馬車は破壊され、その衝撃でオードリーは外へと放り投げ出される!


ドサッ!!


オードリーは地面に叩きつけられた。


オードリー

「ぐ………うう」


オードリーが立ち上がろうとした時、魔物が数匹襲い掛かってきた!


オードリー

「うわあああああ!?」


ドン!!!


オードリー

「………!?」


サングラスをかけた男

「まだ生存者がいたか………」


オードリーの前にサングラスをかけた男が剣で魔物の牙を抑えていた!


サングラスをかけた男

「おい今だ!やれ!!」


サングラスの男の合図とともに塀から何人か銃を構えた男たちが現れ、一斉に魔物へ銃弾を発砲した!


ボンッッッ!


魔物たちは銃弾を受け、爆発四散した!!


ガアアアアア!!


どこから現れたのか、また何匹か魔物が現れ、銃を構えている男たちへ突進する!


しかし、突進した魔物たちに歪な黒紫の魔法がぶつかる!!


ボンッッ!!


魔物たちは跡形もなく消え去った………。


サングラスの男

「………大丈夫か?」


男はオードリーに手を差しのべる。


オードリー

「………あ………ああ………助かりました………」


オードリーはサングラスの男の手を取り、立ち上がる。


サングラスの男

「………!」


サングラスの男はオードリーを見て、ビックリした表情を一瞬見せる。

サングラスの男はオードリーを起こしてはすぐに背中を向け、銃を持つ男たちに指示をする。


サングラスの男

「おい!馬車はまだか?」


「今来ます!」


ガタランガタラン………


奥から巨大な馬車がこちらにやってきた。


オードリー

「なんだこれは………」


その馬車は全長500センチほどの大きさであり、普通の馬車とは違い機械的な様相をしていた。

そして馬は頑丈な鎧を身に纏っており、その体も普通の馬の二倍ほど大きい。


サングラスの男

「早くこれに乗ってください」


オードリーは言われた通り馬車に乗り込む。


馬車の中は広く、席が30箇所ほど設置されていた。席には先程の銃を持った男たちが20名座っている。


オードリー

(なんだこの人たちは………フンボルト軍でも騎士団でもない)


サングラスの男

「どうぞ奥の方へ」


オードリーは奥へ奥へと進む………。


オードリー

(この男たちの装備もやけに機械的なものだ………まるで半世紀前の時代を見ているかのようだ)


オードリーは一番奥へと進むと、そこには一人の女性が座っている。

その女性は黒い服を来ており、周りの男たちとは違って武器も防具も身につけていなかった。


サングラスの男

「そこの席に座ってください」


サングラスの男が指示した席はその女性の隣であった。


女性

「………」


オードリー

「………失礼」


オードリーは女性の隣の席に座る。


サングラスの男

「よし出発しろ」


サングラスの男の合図と共に馬車は動きだし、

市内中心に向かって走っていった。


オードリー

(………)

(この方向は市内へ向かってるのか…)

(もしかしたらソフラとアイナに会えるかもしれない)


ガシャンガシャン………


機械的な音が馬車内で響く。

馬車というより列車に乗っている感覚に近い。


オードリー

(騎士団でも敵わない魔物と渡り合えるとは……こいつらは一体何者なんだろうか?)


女性

「あんたもしかしてこの国のお偉いさん?」


いきなり隣にいる女性が話しかけてきた。


オードリー

「いや………私は国会議員です」


女性

「やっぱりお偉いさんじゃないか」


オードリー

「別に偉いわけではない」


女性

「国会議員って偉いんじゃないの?」


オードリー

「私は国民の代表であって王家や指導者ではない………偉いわけではない」


女性

「ふーん………私には国会議員とか偉そうな部類に見えるけどね………よく知らないけど」


オードリー

「………」


女性は足を組み直し、オードリーに引き続き話しかけてくる。


女性

「ところであんたさ」


オードリー

「はい?」


女性

「このへんで紫色のフクロウ見なかった?」


オードリー

「フクロウ………?」

「いや………見ないな」


女性

「そっか………」


女性はまた足を組み直し、外を眺める。


女性

「このへんにいると思うんだけどね………」


オードリー

(………なんだろう………この女性だけ雰囲気が違う………)

(周りの男たちも普通ではないが………特にこの女性は何かが違う………一体なんだろうか)

(そしてあのサングラスの男も………)


オードリーは前に座っているサングラスの男を見る。


オードリー

(あのサングラスの男………どこかで見たような)


オードリーを乗せた馬車は市内中心へ進んでいく………。

その先も魔物と人々の死体で溢れかえっていた………。

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