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絶望の宴1

アイナは4時限目の授業が終わり、友人のミンカとナタリーと昼食をとっていた。


ナタリー

「明日ついにルナ街に行く日だね!」


ミンカ

「うん!楽しみだねー明日」


アイナたち3人は以前からルナ街に行く計画をたてていた。


アイナ

「明日は駅に集合だよね?」


ミンカ

「うんうん」


ナタリー

「まずは昼食をナポで食べよう」

「あそこのパスタ美味しいし」


アイナ

「パスタいいね!」

「その後はショッピングにいきたい」


ミンカ

「やっぱ駅前がいいかな」

「あそこなら何でもありそうだし」


彼女たちが明日のことについて話していたところ、遠くから助けを呼ぶ声が聞こえてくる。


「助けてー!!」


アイナ

「なんだろう………」


ナタリー

「外が騒がしいね」


アイナたち3人は窓に近づき、外の様子を窺う。


男子生徒

「だ………誰か………たすけ」


外には男子生徒が魔物に噛みつかれ倒れていた………!

そこに学校の先生が2、3人男子生徒を助けに行くが、後ろから魔物が2匹現れ、先生たちを襲う………!


アイナ

「え………」


ナタリー

「ま………魔物!?」


バリイイイイン!!


大勢の魔物が学校の一階の窓を割って侵入してくる!


ミンカ

「魔物が………入ってきたよ!?」


生徒たち

「わあああああ!!」


校舎の中で叫び声が響き渡る!!


先生

「皆落ち着いて!!早く教室に入りなさい!!」


先生たちは生徒を教室内に避難するよう呼び掛ける!

そして校内でアナウンスが流れる。


『生徒たちは皆教室へ避難するように』

『全員揃い次第結界を張ります………至急教室へ戻りなさい!』


アイナ

「先生!!外に男子たちが!!」


アイナのクラスの男子のほとんどが外でサッカーをしていたため、グランドで魔物に襲われていたのだ!

男子生徒たちは逃げるものの、次々と魔物に追い付かれ補食されていく………!


先生

「外を見ないで!!」


先生はアイナの前に無理やり入り込み、窓のカーテンを締める!


アイナ

「あ………ああ………」


アイナは外にいたクラスメイトたちが補食されるところを目にしてしまい、あまりの衝撃に言葉を失った………。


先生

「いい?皆!落ち着いて聞いて!!」

「皆まずは番号順に並んで!」

「それから魔法札を取り出して!!」


魔法札とは魔法障壁を5分ほど展開するアイテムである。力の無い生徒たちが万が一魔物に教われた時に使用する緊急の携帯品だ。学校では

魔法札を全生徒に配ることになっている。

生徒たちは急いで魔法札をカバンや机から取り出す………!


先生

「いい?もしこの教室へ魔物が入ってきたらすぐに魔法札を使用すること」

「皆できるだけ一ヶ所に集まって」

「皆の魔法札を合わせれば強力な結界が貼れるはず………」


『あはははははははははは!!』

『ごちそうだな今日は!!』


バキバキ!!ガシャ!!


下から魔物の声や物が壊されていく音が聞こえてくる!


生徒たち

「先生!!」


生徒たちが慌てふためき、先生にしがみつく!


先生

「皆落ち着いて!!」

「騎士団が来るまでの辛抱だから!!」


ガアアアアアアアア!!


魔物の叫び声が館内に響き渡る!!

そして阿鼻叫喚な叫び声も聞こえてくる!!


先生

「く………来る!」


先生は魔法で教室に結界を貼る!


アイナ

「先生!ミキもカロアもまだ来てません!?」


先生

「………」


アイナ

「先生………!?」


フオオオオオ!!


魔物たちの不気味な鳴き声が近づいてくる!!


先生

「いい皆!」

「魔法札を手放さないで!!」


ナタリー

「ツ………」


ミンカ

「パパ………ママ」


アイナ

「………」


ドン………ドタドタドタドタ


魔物の足音が近づいてくる!!

それも1、2匹ではない………大勢の足音が聞こえてくる!!


ガシャアアアアアアアアアア!


「いやあああああああ!!」

「助けて!!先生!!………パパ!!」


バリバリバリバリ!!


隣のクラスから悲鳴が聞こえてくる!!


ナタリー

「や………やだ………」


ミンカ

「怖い怖い怖い怖い………!?」


アイナ

(………ママ………パパ)


隣のクラスが静まり帰り、再び魔物の足音がギシギシ聞こえてくる………。


生徒たち

(………)


先生

(………お願い………神様)


バチバチッ!?


結界がいとも容易く破られる!?


先生

(そ………そんな………結界がこんなにも早く………)


ドオオオン!!


ドアが打ち破られ………魔物が教室へ侵入してきた!?


先生

「皆!!魔法札を!!」


生徒たちは一斉に魔法札をかざし、魔法障壁を展開させる………!


魔物

「あはあ………」


魔物は妖しく微笑み、先生と生徒たちを見下ろす………。


バリイイイイン!!


魔物は片手で魔法障壁を破った!?


生徒

「うわああああああ」


先生

「皆逃げて!!」


先生は生徒の前にたち、生徒たちを守ろうとするが、一瞬にして頭を食いちぎられてしまった!


ナタリー

「あああああああ」


ミンカ

「うわああああああ」


ナタリーはその場で尻餅をつき、ミンカは廊下に向かって走りだした………。


アイナ

「ナタリー!早く!!」


アイナはナタリーの手を引っ張って廊下へ向かう………!


魔物

「逃がすか!?肉!!」


魔物がアイナたちに襲いかかる!


バチイイイイイイイイ!!


魔物がアイナに触れたとたん魔物の手が弾かれた!

アイナの帽子から強力な魔法障壁が展開していたのだ………!


魔物

「なに!?」


アイナ

「早く!逃げよ!!」


アイナはその隙にナタリーを連れて廊下へと脱出した………。


魔物

「おいおい何匹か出ていったぞ」


魔物

「まあいいだろう………どちらにしろあいつらは喰われるから」

「とりあえずこいつらを美味しくいただこう」


逃げ遅れた生徒たちは身を寄せて震えていた………。

教室内で悲鳴が響き渡る………。


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