二話 「アリスと楓」
明日からは普通に投稿していきます
「さあ、戦争を始めましょう」
そう言うアリスは、獲物を狙う獣のような獰猛な笑みを浮かべていた。
そこですかさず一ノ瀬の解説が入る
「早速出ました!アリスさんの神器「焔光の刃」!アリスさんが紅の戦姫と呼ばれる所以となった焔の剣。全戦全勝の無敗の剣です!」
まじかよ。あいつ全部試合に勝ってんのかよそりゃあプライドも傷つくわ。
「貴様!神器を取れ。徹底的に叩き潰してやろう」
「お前、なんかキャラ変わってない?まあいいや、あと神器ならもう出してるぞ」
そう言って「すでに、両手に持っていた二丁の銃」をアリスに向ける
「そうか、ならばこちらからいくぞ!」
その言葉と共に闘いの火蓋は切って落とされた。
アリスが距離を詰めて斬りかかろうとしてくる。しかし楓はそこへすかさず牽制射撃、ズドン、ズドンと銃特有の重低音が響く。
胸、頭、牽制と言いつつ当たれば致命傷の場所へ吸い込まれる様に飛んで行き、着弾する直前、ジュッと音を立て蒸発した。
一体アリスは何をしたのか、アリスはただ、クルンとクラウ・ソラスを銃弾に向け回しただけ
ただそれだけで銃弾は跡形もなく消え去った。
「さすがに真正面からは無理か」
「フンッ、そんな矮小な攻撃では私は倒れん」
予想はしていたがさすがに銃弾を蒸発させるほどの熱量とは思わないかったな、てか銃を矮小ってどんだけ強いんだよ。
アリス達が激戦を繰り広げる中、一ノ瀬の解説が響く
「皆さんもうご存知でしょうが私達について再度説明したいと思います!
私達はいわゆる巫女や神官などと呼ばれるものです。
私達は産まれたときに神と血の契約を交わし契約を交わした神に仕えます、神と契約した巫女や神官は契約を交わした神と同等程度の力を使うことができ、まさに神業が出来るようになります。
この学園はそんな巫女や神官のためだけに造られた巫女神官特別教育学園、通称「プロティオーネ学園」と呼ばれています。通称の由来は話が長くなるので割愛させていただきます。」
こんなとてつもない長文を言った 一ノ瀬は、解説を椿姉に交代する
「そして、神器の強さは契約者の精神力に比例する。簡単に言うとどんなに強い武器でも使い方しだいってことだ。このプロティオーネ学園には序列とゆうものが存在していてなこの序列が高ければ高いほど認められ学園側の待遇も良くなる。まあ私の弟が最強なんだがな」
会場がつかの間の静寂に包まれる
「椿姉!まじでそんなん言うな!ややこしくなるんだよ!!」
すかさずツッコミが入る
そんな雰囲気に一瞬和みそうになる会場だったが、それをアリスの炎がぶち壊した
「どうやらまだまだ余裕の様だな、ならば、もう少し力を出すとしよう」
すると今までは周りに漂っていた炎が、クラウ・ソラスに集まりだし剣先に太陽の様な球が生まれる
「爆ぜろ、ヘスティア」
その言葉と共に、生み出された小さな太陽は物凄い勢いで飛んでいき、爆ぜた
と言うより大きさが倍に膨らんだ
「っ!?」
観客達がいきを飲む音が聞こえ聞こえた
何故息を飲んだのか、それはこの技を受けて立っていたものはおらず、アリスは、この技だけで敵を蹴散らしていたからだ。
「終わったか、所詮この程度の男だったか」
誰もが終わったと思い、アリス自身もそう思った時、
ニヤリと椿だけが笑っていた
「いや〜、今のは危なかったわ〜、てか俺じゃなかったら重症だぞ?」
その声を聞いたアリスは、ピクリと体を強張らせる。
このどこか舐めた様な口調は
あいつの
「てかさ椿姉」
「なんだ?」
「これマジで死んだりしたらどうすんの?」
「大丈夫だ、この会場には結界が張ってある死にそうになれば保健室へ転移で直行されるあと、内側からの攻撃は外へは出ないから安心しろ」
「なるほど」
そう言ってあいつは振り返る
「じゃあ、そう言う事で、お嬢さん
さあ、本気の戦争を始めようぜ」




