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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ファントムソウル編:第2章‐地は野に栄える‐
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2ndステージ13:ロリ聞かせ

「僕の名前はアマデウス。

元々は神の所有物として、管理されていた魔法で人々は僕の事を、神魔法:光天神と呼んでいた。

君らで言うところの神話の時代に、僕は突然神によってオールドアの中へ飛ばされた。

理由は新たな火種になるのを防ぐため……。

でも実際は神は僕がいらなかったのさ。

何故なら、この世界には神は2人もいらないから……。

そして僕は神に捨てられる形でオールドアに吸い込まれていった。

そのあと、僕は色々な世界を見て回った。

機械の発達した世界、宇宙開発に特化した世界、魔法じゃなくて超能力と言うものが世界の力として使役されている世界……。

そして、最終的にたどり着いたのは、翔琉のいる、科学が発達した世界さ。

普通に科学と呼ばれるものが発達した世界。

その場所で、僕は神に似た感覚の人物がこの世界にはいるというのを、感覚的に理解した。

そして、それが天野翔琉……君だったというわけさ。

君が生まれてすぐに、君には神と同等の力が宿っていた……なんてことはない、君は普通に普通な少年だった。

しかし僕には見えた。君のこれからの未来が……

そして様々なことに挑戦する思考、できるまでやり続ける貪欲さ……そして、それらを完成させるために必要な資質や素質を君は持っていた。

そんな翔琉の力になれればいいなと思っていた。

神に似ていたからではなく、君と言う人間を未来で見るに、知っていくにつれて、そんな君にひかれていった。

そして、僕は僕を捨てた神なんかより、誰のためになるかわからないようなことでも、ひたむきに努力し続けた君の力になることを決意して、僕は君に僕の全てを委ねる……そのつもりで、君の心の奥底へと潜んでいた。

厳密に言えば、入れて貰っていた。

入居したんだよ、君の心に。

君の中から、君の事を見させて貰っていた。

内心から、君の内面を見ていた。

友人達との会話……先生との駆け引き……弟思いの優しい兄……。

とても、見ていて面白かったよ。

そして……運命の中学1年生のあの日。

理科室で起こった出来事。

その結果君は、異空間に飛ばされてしまった。

運命は巡りめぐって、皮肉にも君は、僕が元々いた世界へとわたってしまった。

あの神が見定める世界へ……。

そのため、僕は君の魔法となって、君を守ることを決意して僕の力を君にあげたんだーーーー争いの種になってしまったのには、申し訳なかったけど、君を守ることはできたと思う。 翔琉が、大切にしている仲間達もね……」


そう語った後、俺の方を見つめるアマデウス。

そして、アマデウスは言う。


「ーーーー僕は、今回の事で、決心した! 君の力になるため……例え離れ離れになっても、僕は君のために動くことに決めたんだ」


そういい、俺に向かって飛び込んでいきそして、光となって俺の中に入ってきた。

端から見れば、俺が光に貫かれた光景だった。


「「翔琉!」」


と一同は驚いていたが、何も起こらなかった。

数秒後にアマデウスが出てきてニッコリ笑いながら


「久々に、翔琉の心の中に入れた~やっぱり、ロギウスのとこより気持ちいい‼」


と言っている。

フルートは、どうやら大丈夫みたいね、といいご飯を求めて台所へ行った。

 そして、エンも台所へ……ディルとボル、アニオンに向かってアマデウスは言う。


「まあ、安心して。 僕は翔琉の力になるだけだけだから。 別に恋人になろうとか、夫婦になろうとか、肉体関係持とうとか、そんなことできないから♪ 僕は永劫、翔琉と翔琉の子供たちを守る守護神って役割なだけだから」


そういって、アマデウスは俺の中へと再び入って行った。

そのセリフを聞いた3人はほっとしたような顔をしている。

いや、そんなほっとしないでよ。

言ってることは、案外怖いぞ。

まあ、いいのか?

俺は彼らに向かって言う。


「ーーーー取りあえず、ご飯食べよっか」


頭も使いすぎたみたいで、お腹がペコペコだ。



本日のメニューは先ほど作っていたカレーである。

サラダは間に合わなかったので、明日だなーーーーそうそう、霊体のディルはご飯を取らなくていいようなので、そのあたりをふわふわ浮いている。

ボルは幼児体型の姿では、相変わらず食べるのが苦手みたいで俺が食べさせている。

口にカレーや米粒がいっぱいくっついているから、時々拭いてあげたりしている。

その光景をものほしそうにアニオンは眺めているのだが、正直今はボルの事でいっぱいいっぱいなので、1口だけカレーをあーんして食べさせただけで済んでいる。

アニオンがエンの足をテーブルの下で踏んでいる音が聞こえるが、エンの方を向く余裕はないので無視しよう。

さて食事も終わり、片づけを女性陣に任せて、俺とボルとエン、そして俺の体内から出たアマデウスは地下にある温泉に来ていた。

その温泉の効能と言うのがすごいみたいで、様々な病気や疲労を取り除く力があるらしい。

でも、源泉の源泉なんかに入ってやけどしないだろうか?

と心配していたのだが、温度はちょうどよかった。

エン曰く、対象者がちょうどいいと思った温度になる、とのこと。

さあて、俺はゆっくりと疲労を回復……


「ーーーー翔琉遊ぼうぜ!」


 ゆっくりと、疲労……


「翔琉……僕と遊ぶのいや?」


遊ぶことにした。

だって、可愛すぎるだろ!

いつもなら、ここにライがいるのだが残念ながら、彼は今洗脳されて、雷の大魔導士の神殿にいる。

そして、代わりにアマデウスが混じっている。

エンは源泉の湧き出ている滝の近くでのんびりと温泉を堪能している。

まあ、洗脳解けてそのあとに師匠に、あんなにぼろくそやられたら、そうなるわな……


「翔琉~抱っこ!」


とボルが甘えてきた。

そしてアマデウスは


「翔琉~おんぶして~!」


2方向から幼児が攻めてくるだと!

ここはハーレムなのか?

なんて、ふざけたことを考える自分がいるのか考えている俺であった。

まあ、やるけどね。

おんぶも抱っこも。


「翔琉の背中落ち着く~」

「翔琉の胸落ち着く~」


2人はそんなことを言っている。

なんだよ、胸落ち着くって。

それより、ボルの髭が首筋にちくちく当たって、こちょばしい。


「あ~翔琉。 興奮してるの? やらしいな」


と言う、アマデウス。

興奮してねえよ。

こちょばしいんだよ。


「え? 俺の髭にそんな力が……」


とにやにやしながら答えるボル。

この2人、いつの間にか仲良くなっていやがる!

くそ!

連係プレイとはこのことか!

更に2人は俺の首筋を、ひたすらこちょばしてきた。

たまらなくなり、俺は笑った。


「はっはっは~2人共やめろよ、くすぐったいぞ」

「わーい、翔琉が笑った」

「笑った笑った~」


そういえば、愛想笑いなどは結構してきたけど、単純にこちょばされて笑うなんて状況は、少ないかもしれない。

これまでの人生で。

2人のこちょばしが続く中で、笑いながら不意にそんなことを思う俺であったのである。



温泉から、上がった俺たちはエンの家にあった浴衣を着て過ごしていた。

ボルの元のサイズの物がなかったらしく、幼児体型の姿でいるみたいだ(たぶん、狙ってだと思うけど)。

そして、俺たちは次の目的地に行く前に、ディルの魂の保管場所について話を始めた。

と言うのも、アマデウスは俺の元に”帰ってきた”ので、問題はないのだが、ディルは”帰るべき肉体を奪われている”という状態であるので、魂をいったんどこかに定着させないと、元の肉体へと強制的に戻されてしまう可能性がある。

幸いにも、フルートがその方法を知っていたらしくそれは無事に成功したのだが……魂を定着させるために選んだのは、ぬいぐるみだった。

それも、かなり可愛らしい人形。

この世界のマスコットキャラクターなのだろうか?

魔女のような長い帽子とマントを被り、杖をもった熊のぬいぐるみ。

口元は、怪しく笑っているものの、それ以外は至って、ファンシーグッズとして売ってそうな、見た目である。

しかし、ぬいぐるみがふわふわと浮いている姿は、事情を知らないものにとってはかなり、ポルスターガイドや怨霊に呪われているなどと想像するかもしれないが、めっちゃかわいい。

普通に女子が、きゃーきゃー言いそうな可愛さである。

まあ、入ってる人は、そんな女子のディルだけどね。

こんな説明をしたせいで、俺は結果としてぬいぐるみにぼこられて、身体の節々に痛みがあるのだが……まあ、とにかくこのぬいぐるみに、全耐性強化魔法と耐久力、つまりは防御を上げる魔法をかけたところで俺たちは寝ることにした。

明日は、地の大魔導士の神殿へ……

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