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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ファントムソウル編:第1章‐最後の魔導士‐
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2ndステージ9:師弟

炎の大魔導士エン。

前回は彼の洗脳を俺達は見事に解くことに成功した。

そして、目の覚めたエンは自信の師匠を目の当たりにして膝の震えが止まらなかったみたいで、そのまま地面に崩れた。


「久しぶりね。 馬鹿弟子ちゃん。 私に対して攻撃してくるとか、いい度胸してるわね……」


言葉一つ一つに、とげが見られるが満面の笑みのアニオン。

その光景がますます恐怖を与えているようで、いつも冷静なイメージのエンが、汗をだらだらと流して肩が小刻みに揺れている。

そして、エンはアニオンに向かって震えながらも頑張って言い返す。


 「しししし師匠。 ししし仕方がないじゃないですか! せせせ洗脳されていたたんですから(やばい、やばい!)」


 もはや、動揺以上に完全に師匠に頭の上がらない弟子の葛藤を目の当たりにしているようで、何か凄く気まずい雰囲気である。


「それより、翔琉! 無事だったのか! 心配したぞ」


 と無理矢理話しを変えようとして、俺に話しを振るエン。

 俺のことを心配してくれていたのは有り難いのだが、師匠から逃れようとするために利用するのは止めて欲しいな。


「ああ。 なんとかね」


 と俺は苦笑いで答えるがその後、アニオンがすかさずエンに詰め寄る。


「ねぇ? 何で翔琉君に助けを求めようとしてるわけ? 私の話しはまだ終わってないわよ」


アニオン怖すぎだろ。

いや、怖いと言うよりかは面倒くさいと思うべきだろう。大変だな、エン……

 エンの目がもはや死んだ魚の目と言う感じで、生気を失われている感じである。

 と、ここでフルートがアニオンの間に入って止める。


「ほらほら、いい加減にしようよ。 アニオン、今は急いでるんだから説教は安全な場所へ移動してからにしなさいよ」


ああ、この説教この後に持ち越されるんだ。

本当に可哀想だなエン。


「そうね。 また、後でにしましょ馬鹿弟子」


そういって、ふふふっと、不気味に笑っているアニオン。

エンはため息をついている。

そして、顔色も悪い。

ドンマイだな……



「さてと、馬鹿弟子。魂記憶はどこにあるの? この祈りの間にあると思ってたんだけど……」


 とアニオンがエンに聞くと、エンは未だにビクビクしながら、たどたどしく答えた。


「ええええっとですね……たたた確かにこの場所にあります」


 その瞬間、中央に台座が出現して、その上に巻物のようなものが浮いている。


「あれです」


とエンは言う。

そして、フルートは疑問に思ったことを述べた。


「なんで、今まで無かったの? あれ」


それもそうだ。

突然出現したのだから不思議なのである。

その問いの答えをアニオンは知っていたらしく、彼女は答える。


「あの書物はね、悪しき心あるものには決して得られないって言う言い伝えもあるの。 だから、書物自身が悪しき心を感知した場合は、発見出来ない仕組みになってるらしいわ」


それを早くいえよ‼

と俺達は思うのであった。

そして、書物をアニオンは手にして読もうとしたのだが、どうやら古代の字で書いてあったためか、読めないらしい。

仕方がないので、フルートにムスッとした顔で渡す。

どうせフルートも、読めないだろう……という風に、彼女は考えていたのだが、受け取ったフルートがそれを、スラスラと読み始めた。

どや顔で。


「彼の地、受け継がれし物語は、永劫に続く闘いの輪廻の狭間に存在する……ここで終わってるわ。 そして、次回は地の魂記憶に続くってさ」


 次回予告があるところが何とも、疑いたくなるようなものだが……まあ、今はこれに頼るしかないからな


「案外、内容が薄い気がするけど……まあ、集めていけば何か分かるかな?」


とアニオンも疑いの目を書物へと向ける。

そんな時、書物から映像の人物が出てきた。

 とっさに、フルートは書物を落としてしまったが、そんなことを気にせず映像に移っていた人物ーーーー時空間魔法始祖のデイは話し始める。


「おっと、落とさないでよ。 この書物は意外とデリケートであるのだよ。 全く持って、少しは歴史的な価値を知ってほしいものぞ。 まあ、何はともあれこの書物をあと、7つは集めなきゃいけない事には変わりないけどね……」


はっはっは~と、高笑いするデイ。

その様子を見ていた、フルートとアニオンは誰?

と俺や、ボル、エンに聞くが、俺たちが答える前に映像のデイが答える。


「おそらく、この場において存在するのは天野翔琉・ボル・エン・フルート・アニオンであろうな。 そして、フルートとアニオンはわらわの正体を知らず、他の者に尋ねているころだと思うので、ここではわらわが、代わりに自身について語ってやろう」


流石、時空間魔法の始祖。

すでにこのことは予言していたって事かな?

そして、名前まで……なんて力なんだ。

2人は動揺していたが、動揺を見せずに静かに彼女の言葉に耳を傾ける。


「わらわの名はデイ。 かつて大罪人である、ロギウスを仲間とともに処刑した、のちの偉大な魔導士として語られる神話の時代の人間じゃ」

「神話の……あの物語に出ていた、偉大な魔導士の3人の1人か!」

「なるほど、そしてあの人は、時空間魔法の始祖と呼ばれているデイ様……と言うわけね」

「ほっほっほ。おぬしたち、今の説明で理解するとは流石じゃのう」


すげえ!

まるで、こっちが見えてるんじゃないかってほどにきれいにセリフが返って来ている。

もしかして、これ過去とつながってるんじゃないか


「いやいや、これはあくまでも保存された魔法の記憶にすぎんよ。天野翔琉よ」


いやいや、だから普通に返されると、それを疑いたくなるんだけど……

しかも、俺声出してないんだけど。

心まで予知してんのか?

だとしたら、相当やばいじゃん。


「さてと、話をそろそろ戻そうかのう。 わらわは先の戦いにて、ロギウスの存在が未来で復活するという光景を見てしまった……天野翔琉らと、オールドアの前で戦ったあの時にのう。 あの場では、召喚されておったため、主らに危害を加えてしまったことを深くではないが、反省を一応する予定だ」


この書物破り捨てていいか?

俺とボルとエンはアイコンタクトを取り合うが、フルートとアニオンが、だダメよと言わんばかりに、首を左右に振る。

まあ、それはそうなんだけど……なんかね、イラッと来ちゃったもんで。


「ーーーーおぬしたちには、ロギウスを滅するためにやってほしいことがあるのじゃ……」


そういうと映像が途切れた。

え?ここで終わり?

すると、書物が輝き字が書きくわえられていく。

それを、書物を拾い上げたフルートが加えられた文字の部分を読んでいく。


「めんごめんご、続きは地の魂記憶の書物で……って書いてあるわ」


おちょくってんのか?あの女‼

続きはwebで!

感覚で、話しをややこしくしてんじゃねーよ!

このマイペースっぷり……血は争えないのかな?


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