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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
オールドア編:最終章‐扉が開くとき‐
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1stステージ41:前夜

 大地之中心への入国可能時間は10時~18時の間と決まっている。

 俺たちがつくころには19時を回っていたため、入国することができなかった。

 そのため、今晩は宿をとることに決めた。

 しかしながら、大地之中心の近くでは暗黒魔法教団が襲い掛かってくるのではないかと考えたため、俺たちは再びディルの別荘を訪れていた。

 ここは、俺が最初に来た別荘地で、湖がある綺麗な場所である。

 ライとディルと、3人で泊まった思い出の場所。

 なんだ、ここから大地之中心から、近いんだな。


「ここか―――懐かしいな……」


 と俺が呟くと、ヒョウとリュウが


「前にもここに来たことあるの?」


 と聞いてきた。

 すると、ディルが


「そうだよ。翔琉が1番初めに来た私の別荘はここなんだよね。」


 といい、続いてライが


「ここで初めて翔琉に腕枕してもらった。」


 と言う。その、腕枕と言う単語に2人は異常なまでな反応を見せ、俺の腕をじっと見つめる。

 俺は彼女たちから腕を隠すように、別荘内に入って行ったのであった。

 別荘内は依然と変わらなかったが、唯一違うのはあの時と違い仲間が多くてにぎやかだってことだ。

 時と空間を操る魔法の使い手にして、マイペースな女ディル。

 雷の魔法の使い手にして、明るく甘える頼れる虎獣人ライ。

 水の魔法の使い手にして、世界最高の医者でありながら戦闘狂リュウ。

 炎の魔法の使い手にして、情報屋の異名を持つ好奇心旺盛な半龍族エン。

 闇の魔法の使い手にして、冷静沈着な老人ホルブ。

 かつての暗黒賢者にして、現在は俺の頼れる友達ボル。

 氷の魔法の使い手にして、美しき氷の眷属ヒョウ。

 風の魔法の使い手にして、風城の変態な王様トルネ。

 みんな、俺にとってはもう大切な人たちだ。。


「―――それでは、次の日はいよいよ、大地之中心へと潜入します」


 いよいよだ。


「明日は2手に別れます。 まず地の大魔導士グランの捜索をする組―――もう1つは暗黒教団の本部を直接たたく組――――そして、これだけは常に肝に銘じておいてね。 目的が達成できても出来なくても全員必ず生きて帰ること―――以上よ」


 俺たちはその言葉を真摯に受け止め、うなずく。


「じゃあ、ご飯にしましょ」


 そういうと、ヒョウが台所の方から大量に料理を持ってきた。

 満漢全席以上の量だぞ、これ。


「さあ、みんな! 明日に備えていっぱい食べてね。」


 そういうリュウが言うと、俺たちはご飯にがっつくのであった。

 ――――と、言っても俺は小食だから、あまり食べられないのだが……



「翔琉~一緒に寝ようぜ。」


 そういって珍しくライが俺によって来た。

 しかも、フォルムがロリ状態でやや上目づかい。

 いったいどこでそのテクニックを覚えたんだ!

 可愛さが留まる事を知らなすぎるだろう!


「だめよ。 ワタクシと寝るのよ」


 と俺の腕に胸を押し付けるヒョウ。

 なんだ?すっごく柔らかい。

 マシュマロかよ。

 いや、低反発枕なのか?

 とにかく、柔らかい。


「いいえ、あたしと寝るのよ。」


 後ろからいきなり耳元にボソッとつぶやくリュウ。

 なんだ?みんな今日ずいぶん、なんかこう――――ぐいぐい来るっていうのかな?

 めっちゃ、なんかしてきそうな雰囲気なんだが……と言うか、危険なんだが。


「翔琉――――寝よ」


 ボルが目をこすりながら俺の服の裾をつかみ、ウルウルした目で見る。

 なんだ?なんだ?これ。

 みんな、なんでこんなにぐいぐい来るんだ?

 あと、4人が火花散らして見えるぞ?


「俺もその胸で挟んでくれ。」


 といい、トルネが来るが見えない速度で繰り出された何かがトルネを吹き飛ばした。

 おそらく、リュウとヒョウのパンチであろう。

 2人の手から煙でてるからな――――と言うか、衝撃波か何かなのか……一瞬大気が震えたぞ‼


「邪魔者も消えたし――――さあ翔琉ちゃん」

「ワタクシ達と――――」

「「寝ようぜ!」」


 こうなったら仕方がない―――寝るしかないか。


「分かったよ――――寝ればいいんでしょ?」


 そういって俺は連れていかれるがまま、連れていかれたのであった。

 もはや、連行されているに等しい―――


「もてもてだね――――相変わらず」


 とディルが珍しく、不機嫌そうな顔で見ていた。

 その足元にはトルネが倒れている。

 と言うか、足蹴にされている。

 なるほど―――さっき飛ばされたときに、トルネに何かされたんだな。



 夜中になって、恒例のごとく俺は目が覚めた。

 今回は純粋に明日の事が不安になったからだ。

 目が覚めると、リュウとヒョウが俺にしがみつくようにいたのだが、次の瞬間彼女たちはベッドから転げ落ちてしまい、そのまま寝続けた。

 寝相悪いな。

 それに引き換え、ライとボルは俺の服の袖をしっかりとつかみ、猫のように丸まって寝ている。

 普段のごつい感じでこんな感じだったら正直怖いが、今は2人は幼児体型なので自分に子供ができたような気持ちになった。

 正直言って、あまりここまで何も言ってこなかったのだが、俺は子供が好きだ。

 何というか、純粋で癒される。

 俺には幼稚園児の弟がいるのだが、勉強に疲れた時には弟と遊んでリフレッシュするくらいだ。

 ちなみに弟の名前はつばさだ。

 その名の通り、飛び回るかのように、元気のいい男の子だ。

 翼――――元気にしてるのかな?

 俺は、そう思いながらしがみついたライとボルを起こさないように、そっと放して、外に向かった。

 以外にもあっさりと、抜けられた。

 これも恒例の行事だな。

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