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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ラストストーリー編:第4章~神界の巻~
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Lastステージ39:神界の支配者

神魔法状態で、俺たちはとりあえず進む。

リュウの探知魔法なんかで辺りを調べて、生命反応のあるところへなんとなく行ってみようと言うことになったり、アマデウスたちの途切れ途切れの記憶を頼ってみたり……。

だが、一向に彼らを見つけることができなかった。

いったいどこにいるというのだろうか。


「神界……思った以上に生命力で溢れすぎてて、うまく探知できないわね」


リュウの神魔法状態で発動した魔法ですら、こんな状況なのだ。いったいどうすれば……。


「ねぇ、翔琉ちゃん」

「なんだい?リュウ」

「ひとつお願いがあるんだけど……」


水の大魔導士リュウは、俺の耳元であるお願いを口にした。始め、俺はその願いを聞いた瞬間冷や汗がでたが、だが解決策はその方法しかないかもしれない。


「うん。分かったよリュウ。お前に全部託そう……」


そういって俺は、アマデウスとレネンの手を繋ぎ、リュウを取り囲んだ。

そして、神魔法光天神の力を凝縮させ始める。

さながら、疑似太陽のような強い光が辺りを照らし始め、光の柱が天高く伸びゆく。

やがてその光の柱が消えたとき……その中心には、七色に輝く羽と、神々しい光を放つ女が君臨していた。


「よし……成功だな」


と、俺は安心すると、足がゆっくりと地に落ちていった。

流石に、毎度毎度この魔法を発動させるのは大変だぜ。


「究極神魔法を他者に発動させる……究極神魔法の【昇華(ネクスト)】を使えば、今使っている魔法は進化できる……もとい、神化できるはずーーー翔琉ちゃん、頼みを聞いてくれてありがとう。だから今度は、あたしが力を発揮する番だ」


そういってリュウは、自身の周りに12星座の紋章が刻まれた水晶を浮かび上がらせぶつぶつと詠唱を始めた。

魔法本来の力を発揮させる際には、完全詠唱した状態で発動させるのが一番よい。

だが、それをしない理由としては、その魔法の名前を呼ぶだけでも十分な力を引き出すことができるからだ。

しかし、今回のこの究極神魔法においては、【昇華】をより精度を上げて使うために、完全詠唱をして、完全に力を引き出すことが必要となるのだ。

特に今回の場合は、攻撃魔法ではなく、探知魔法ーーーすなわち、補助系の魔法なのだ。

故に、焦る必要はない。

なぜなら、攻撃魔法と違ってーーー今そこに脅威はないのだから。

生死をかけた戦闘では一秒さえの時間さえ、命取りとなる。

だが、今回はそんな場面ではない。

だから、ゆっくりと確実に、探知魔法を発動させてくれ。


「ーーー水の魔法:神星申告(しんせいしんこく)数多(あまた)使えし星々よ……我らの探し生命の所在を教えたまえ……」


リュウがそう言うと、12星座の水晶は輝き、俺たちの意識をある場所へと赴かせた。

否、赴かせたというより、見せてきた。

俺らの探し人が今、どこで、なにをしているのかを。

ここは……動物園?

の奥に、秘密の施設?

……‼


「うぅ……これは、酷い……」


思わず吐きそうになるほどの、酷い光景が意識に映っていた。

ホルブとボルは、怪しい液体の中で、手足を千切られた状態で眠らされており、肝心のトルネは、麒麟の姿で手足と首を銀に輝くネジで打ち付けられ、鎖でぐるぐるに巻かれた状態で、先程のホルブたちと同色の液体を注入され続けている。

そして、そのそばには得たいの知れない女が立っていた。

その女がこちらをギロリと睨み付けたところで、俺たちの意識は元に戻ったのだった。

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