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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:第5章~水夜に襲う闇の支配者~
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4thステージ36:邪悪なる女

「ほら、ひれ伏せよ愚民……偉大なる天野蘚琉様だよ?」


死体の山に悠然と王のように座る女ーーー天野蘚琉。その死体の山は、あたしの知る人物ばかりだった。というか、あたしが一番始めに助けたかった仲間たちだった。パラノイアの進行によって、一瞬にしてやられてはしまったが、同じ7人の大魔導士の仲間たち……そして、太古の魔法を使う魔導士……真実の神……それら全てが魔力零にされた上で、傍若無人な女の敷物代わりにされている。


「全く……パラノイア……いえ、狼牙もやられちゃったようだし……全く使えない子供ね……使えない実験材料だったこと……」

「お前……いや、天野蘚琉……今すぐそこをどけ……あたしの仲間たちを敷物にするな」

「おや?言ってなかった?ひれ伏せっていったんだけど?早く実行しなさいよ、愚民」

「どけって、言ってるのよ!」


あたしの怒号に合わせて、近くにあった水道管から水があふれでて、天野蘚琉目掛けて押し寄せる。

しかし、天野蘚琉がその水流に手を触れると、水は消え失せた。


「もう……全世界の王たる私には、そんなの効かないって……バカな女ね」

「魔法が、かき消された!?いえ、これは、食べられた?」

「当然よ?言っとくけど、パラノイアの能力って全部私の能力だから……当然今のは……」

「【捕食(ハングリー)】‼」


なんでも吸収してしまう能力……そして、魔力零を引き起こす恐ろしい能力。まさか、この女の能力だったとは……。


「さてと……私にひれ伏さないバカな女よ……お前を殺してやるよ……ぐちゃぐちゃにしてるやるよ……なにもかもな……」


と、蘚琉は言って死体の山を吹き飛ばし地に降り立った。飛ばされた仲間たちの肉体は、壁に打ち付けられて磔にされている。何て力だ……。


治療女王魔法(ヒーリングマジック)、発動」


そういってあたしも臨戦態勢に入った。今は、魔力消費を零にする道具もあることだし……いいだろう。

世界の王様?くだらない……くだらない……くだらないんだよ!


「天野蘚琉……お前はあたしが倒す……全世界の王様だって?くだらない嘘つき女が……お前はあたしの愛すべき仲間を傷付けた……医者の目の前で人を殺していた……そんな屑みたいな女に王を名乗る資格などない!生物を慈しめない者に、(おさ)になる権利なんてない!お前はたんなる化物だ……愚かでマヌケな化物だよ!」

「化物……ですって?」


ピクッと、蘚琉の眉が反応した。そしてピキピキっと、顔が怒りの表情になり、そして狂ったような奇声をあげた。


「この、バカ女……私が化物だと?……化物だと?……お前は殺す!存在ごと、なにもかも喰らいつくしてやるよ!」


そして、あたしvs天野蘚琉のバトルが開幕したのだった。

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